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水野勝成ゆかりの馬具 庄原市重要文化財・光明寺蔵

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年7月1日更新
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 本史料は福山藩初代藩主である水野勝成愛用と伝わる馬具です。人が腰かけるための鞍(くら)と爪先を納める鐙(あぶみ)、馬の脇腹を守る障泥(あおり)、鐙を左右につるすための力革など乗馬の道具が一式そろっています。鞍は全体に貝殻を加工して漆で塗り固める螺鈿(らでん)細工と呼ばれる手法で作製されており、中央には水野家家紋である「抱き沢瀉紋(おもだかもん)」が朱で施されています。鐙にも鞍と同じく水野家家紋が描かれていますが鞍の朱に対してこちらは金や銀です。螺鈿の鮮やかさと鐙表面の鉄錆地の武骨さが際立っています。

 また奉納先である光明寺は1349(貞和5)年創建の後、水野勝成により菩提寺である曹洞宗賢忠寺の末寺と定められ、3代勝貞の代には諸堂が整備されるなど水野家にゆかりの深い寺です。それは本堂に馬具と同じく水野家の家紋が彫られていることからも伺えます。現在光明寺のある総領町は水野家断絶の際に幕府により没収され、後に阿部家が入封した際も福山藩の領土にはなりませんでした。このことからもかつての水野家時代の藩領を示す史料ともいえます。

水野勝成ゆかりの馬具(庄原市重要文化財・光明寺蔵)

水野勝成ゆかりの馬具(庄原市重要文化財・光明寺蔵)

本堂に残る家紋

本堂に残る家紋

福山城博物館
084-922-2117

手話通訳/要約筆記の有無: