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腫瘍内科

腫瘍内科の紹介

2008年4月より、福山市民病院に「腫瘍内科」ができました。
まだ「腫瘍内科」という科名になじみのない方も大勢いらっしゃると思いますので、この機会にわかりやすく紹介させていただきます。

安全で効果的ながんの化学療法に不可欠な「腫瘍内科」

 2008年4月より、福山市民病院に「腫瘍内科」ができました。基本的な診療内容は悪性腫瘍(いわゆる「がん」が中心)の薬物療法(抗がん剤治療をふくむ化学療法)を専門としており、簡単に言い換えると「がん」の薬による治療をおこなう科です。したがって「がん」の検診や精密検査など「がん」を調べる科ではなく、「がん」と診断された患者さんに抗がん剤などの薬の治療を専門に行ないます。これまで日本の医療では、消化器科・呼吸器科・婦人科・泌尿器科・耳鼻科など臓器別に専門の科が分けられておりその中でがんの治療が行われてきましたので、「腫瘍内科」という考え方もありませんでした。欧米ではいち早くmedical oncology(メディカル・オンコロジー)としてがん診療の中で重要な一専門分野として確立しておりました。その中では臓器別の仕切りはなく腫瘍内科医(medical oncologist:メディカル・オンコロジスト)は各領域について標準的な薬物療法の知識を持ち、抗がん剤の専門知識を生かして治療に当たります。すなわち「がん」の化学療法においては、全身の治療として化学療法に対する基礎知識をベースに、抗がん剤など薬剤の長所・短所・副作用などの特徴を十分に知り、副作用を予想して少しでも安全に効果的に治療を行うことが非常に重要であるということです。近年では特に、がんの治療薬、治療方法の進歩がめざましく、各臓器の領域において化学療法の標準治療も進歩し変わっていく過程にあります。新しいものすべてが最善の治療ではないため、新しい情報を適切に判断して治療に取り入れていくためにも、日本にも薬物療法専門の科が必要であるとようやく認識され、この数年で急速に全国に腫瘍内科あるいは臨床腫瘍科という名前で設置されています。欧米では白血病など血液のがんを扱う血液(腫瘍)内科と血液以外の腫瘍(固形腫瘍)を扱う腫瘍内科が分けられるのが一般的です。日本ではまだ腫瘍内科の歴史が浅いため、腫瘍内科は呼吸器、血液、消化器などの専門家が中心になって立ち上げられているため得意とする分野が施設により異なる場合があります。

 外来化学療法センター外来化学療法センター2

 当院内において各がん領域とも専門化が進んでいますので、各診療科の状況に応じて化学療法の協力あるいは、腫瘍内科にて化学療法を行う連携体制です。もちろんその臓器の病気であることから、臓器特有の症状もありますので臓器別の専門医との密接な協力体制での治療です。がんの集学的な治療として、腫瘍外科、腫瘍内科、放射線腫瘍科がチームとなり一人一人の患者さんに最善と考えられる治療を検討し、実践していく体制を目指しており、それが「地域がん診療連携拠点病院」としても最も求められているものと考えています(図)。
  最近では、がん患者さんの身体的あるいは精神的な苦痛を治療の開始時から適切に対処・緩和することで、副作用対策を含めて化学療法を継続し、より効果を発揮できると考えられています。当院では、がんの治療を受けながら緩和ケア科・緩和ケアチームと精神腫瘍科のサポートをいつでも得られる非常に恵まれた環境だと思います。ぜひ活用していただけることを願っています。
  現在の化学療法は、多くの領域において患者さんの生活時間と質を重視して通院治療への移行がすすんでいます。当院では2013年5月からは新しく西館に開設された「外来化学療センター」で通院の化学療法を行っています。以前の「外来化学療法室」よりも、より快適な環境で安心して外来化学療法を受けていただけるよう、化学療法を専門とする医師、看護師、薬剤師を中心にスタッフが協力して努力しています。
  腫瘍内科医師は2016年4月より3名体制となりました。まだ微力ですが、各科と隔たりなく連携して病院全体のがん治療として質を高めながら、日本のみでなく世界標準の治療を安全に提供できる体制を整えていきたいと考えています。全国的な多施設共同臨床試験に参加することにより、がん化学療法の進歩に貢献し、患者さんにも新規治療を届けられるレベルの体制作りも目標にしています。
 他院で治療予定・治療中の患者さまのセカンドオピニオン、他病院との診療協力なども可能な範囲で対応しています。

がん化学医療法における「チーム医療」の図


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