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乳房再建について

乳房再建について

 当院では乳癌治療における乳房切除後の組織欠損に対して、人工物(インプラント)または自家組織(広背筋皮弁、腹直筋皮弁)を用いて整容面の回復を行っております。
 人工物と自家組織は共に利点と欠点があり、患者様の個人個人にニーズに合ったものを選択してます。
 乳房再建は乳癌切除手術と同時に行う場合(一期的乳房再建)と乳癌切除手術後に一定の期間を経た後に行う場合(二期的乳房再建)があります。また、乳房切除時に組織拡張期(エキスパンダー)を挿入し、定期的に生理食塩水を注入して胸壁の皮膚を徐々に拡張することによって皮膚の欠損を補正した後にインプラントや皮弁による再建を行うこともあります。

(1)人工物(インプラント)

適応としては術前診断においてStage英語のにの画像以下、皮膚欠損が少なく縫合での閉創が可能な場合、腋下リンパ節への転移がない場合となります。
より安定した結果を得るために、当科では組織拡張期(エキスパンダー)で皮膚の拡張を行った後にインプラントを挿入する方法を多く用いてます。組織拡張期にはしずく形状、半月形状、クロワッサン形状があり、それぞれに幅・高さ・突出度が数種類あります。術前に乳房の横幅、高さ、突出度を測定し、個々の患者様の健側乳房の形・大きさに近いものを選択します。
約半年間かけて皮膚を拡張した後、組織拡張期をインプラトと入れ替えます。
合併症として、創縁の壊死・潰瘍、血腫・漿液腫、皮膚壊死・エキスパンダーの露出、挿入位置異常、感染などがあります。近年のインプラントはシリコンバッグが破れても内容物が流出しないよう、固着性シリコンバッグとなっており、以前よりは安全な再建を行えるようになっています。

(2)自家組織(広背筋被弁、腹直筋被弁)

自家組織での再建を行う場合、当院では広背筋皮弁による再建方法を多く用いています。
術前に健側の乳房の大きさを測定し、皮弁を採取する部分を決定します。
広背筋皮弁の場合には広背筋とそれを栄養する血管の血流を利用して周囲の脂肪組織を胸部移植します。その際に十分な血流が必要となるため、乳房の切除範囲が大きい場合や腋下リンパ節の切除が多い場合には血流が不安定となることがあり、利用できないこともあります。
また、再建術後は組織が萎縮することがあるため、健側よりも大きく形成します。
合併症としては皮弁の壊死、血腫・漿液腫、感染などがあります。

人工物、自家組織とも利点と欠点がございます。

 

利点

欠点

インプラント

自家組織の犠牲が少ない
比較的低侵襲

感染に弱い
サイズや形態の制約がある
体型の変化で左右差が生じる
10〜20年で劣化する

自家組織

乳房の皮膚が薄くても行える
感染に強い

身体の他の部分に傷ができる
ドナー部分の変形、知覚の低下
乳房が極端に大きい場合には組織が不足する

再建により健側の乳房により近いものを作成しすることで患者様のQOLに貢献するよう努めております。
しかしながら、経年に伴う健側の乳房の変化もあるため左右差が生じることもあります。
より患者様の要望に応えるため、ご不明な点がございましたらご相談ください。

尚、当院では美容目的のインプラントの挿入は行っておりません。


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