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≪インタビュー企画≫“てご”し合って、生きていく。

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年6月30日更新

私たち人間が長い年月をかけ、自然に寄り添うことで築きあげてきた土地、それが里山里地です。その生態系は、人と自然の共存があってこそ育まれてきた特有のもので、人の手なくして決して成立しません。そんな里山里地を守ろうと活動しているのが里山里地協力隊の皆さん。今回は協力隊員の田村雅宏さんにお話を伺いました。

 田村さん
▲里山里地協力隊 里山実行委員会実行委員長 田村雅宏さん

 ―里山里地協力隊はどんな活動をしているのでしょう?―

 福山には5か所の里山里地地域があるんですが、共通している活動としては草刈りや整備で、あとはそれぞれの地域によって様々です。山野地域だったら柚子の木の剪定やイノシシ侵入防止の柵づくり、内海だったら水仙や桜の定植など、その土地の特色に応じた活動をしています。

草刈りの様子山野地域
▲山野地域
熊野地域山手地域
▲熊野地域 ▲山手地域
赤坂地域内海地域
▲赤坂地域▲内海地域

 ―田村さんが協力隊に入ったきっかけは?ー

 僕はもともと愛媛県出身なんですね。就職のため、それまでまったく縁のなかった福山に来て、このまちに知り合いを増やしたいというのがまず最初にありました。市の地産地消推進課の料理教室に参加したとき、参加者の方々とコミュニケーションを取っていくなかで自分がアウトドア好きだという話をしたら、「ぴったりのボランティアがありますよ」と勧められたのが里山里地協力隊でした。それからかれこれ2年活動していることになりますね。

―確かにアウトドア作業ですね―

 はい、アウトドアではありますが、正直、自分がそれまでやってきたアウトドアの活動とはまったく違って(笑)。チェーンソーなんて、それまで一度も使ったことがありませんでしたからね。薪割りだって生まれてはじめてでした。協力隊の活動をしたその翌日は必ず筋肉痛ですよ。

まき割り

―思っていた活動とは違った協力隊の活動。
 それでもつづけている理由は何なのでしょう?―

 おもしろいから、ですね。なかなか行けないような場所に行けて、そして、普段の生活では会えないような人たちと出会えて、聞けないような話が聞ける。ここに来ると自分が一番若手なんですよ。五十、六十代の方々から、昔はこんなまちだったなんて貴重な話を聞くのが本当に楽しいんです。

赤坂地域

―活動していくなかで一番うれしく感じることは何ですか?―

 風景が変わっていくことですね。目に見えて、活動が結果として出ていくのはうれしいです。この前も山野町にあった古い水車を改修して、蕎麦を打ったり、お米を3日かけて精米したり、楽しいし、うれしかったですね。

水車

―逆に、苦労を感じることはありますか?―

 ないですね。今のところ辛いと感じたこともやめようと思ったこともありません。仕事の関係で行けないときは行けない。それでも大丈夫なゆるやかな雰囲気がいいんです。参加しなかったことで責められることはなくて、あくまで自分のできる範囲での活動。だから負担がないから続けられるのかもしれません。変なしがらみもノルマもありませんからね(笑)。

―一番の若手ということですが、
 里山里地協力隊のなかでご自身の役割は何だと思いますか?―

 誰よりも動く(笑)。積極的に前に出て動くことでしょうか。それと、次の世代を担う若いメンバーをどんどん増やしていくことですね。じゃないとあとに続かないので。そのためにも、外で協力隊の話をしたり、活動に誘ってみたり、もっと多くの方に参加してもらえるように草刈り以外のイベントで魅力を伝えるってこともしています。気軽に来てもらえる雰囲気をつくることですね。

赤坂竹あかり祭り 
▲赤坂竹あかり祭り

―活動をはじめて変わったことはありますか?― 

 福山に対する思いが強くなりました。まちに対する興味が湧いたし、それを探す目を持つようになったと思います。それと、勤めている広島化成株式会社が協定企業として、協力隊の活動を支援してくれるようになりました。会社に話したら二つ返事で「いいよ」って言ってくれて。同僚も協力隊に入ってくれました。ちょっとずつですが、自分の周りでも興味を持ってくれる人が増えているのを感じます。

―それまで持っていた福山のイメージは?―

 就活するまで正直まったく知らない土地でした。というか、情報がなかったんですよね。来て、最初に思ったのは「工場の街なんだ」っていうイメージ。それと、土地が広いなって(笑)。知り合いも全くいなかったので、どうにか知り合いを増やそうと街に出て飲み歩いたりもしてましたが、里山里地協力隊の活動に参加したことで、たくさんの人間関係が築けました。活動していると熱い想いを持った人にたくさん会えるし、いい影響やパワーを貰えるんです。

―活動を通して皆さんに伝えたいことは?―

 福山を良くしようと活動してる人は想像以上にたくさんいるということ。そのことをたくさんの人に知ってもらいたいです。そして、ちょっとでも興味があったらまずは参加してほしいな。それぞれ目的は違ってもいいと思うんです。結果として、まちをよくすることに繋がればいいじゃないですか。やっぱり、みんなでまちを盛りあげていきたいですよね。それは自分たちに必ず還ってくることだと思うんです。

―協力隊としての目標は?―

 里山里地協力隊の活動は今年で4年目です。事業に参加するっていうステップを終えて、整備していくっていうステップを踏んで、これからこれをどう活用していくかっていう仕組みづくりが大事だと思っています。どう生かしていくかは協力隊が決めることじゃなく、地域と一緒になって、どういうビジョンを描いていくかだと思います。協力隊には入れ替わりがあるけど、その地域に住んでいる人は入れ替われないですからね。意見を集約してそれぞれの地域が輝けるものになっていけばと思っています。

―里山里地の活用とは、たとえばどんなものなのでしょう?―

 整備して、イノシシ侵入防止柵をつくって、耕作して、花壇ができて、野菜ができたとき、JAに出荷するとか、学校給食に使うとか、そういうことです。出荷物だけじゃなく、整備した平坦な土地はウッドデッキをつくったりして、イベント会場にしたり。里山といっても、その土地によって活用の仕方も変わってくるんですよね。給食やイベントなど、そこで子どもたちに興味を持ってもらうっていう仕組みができたらいいですね。先日は「ママの日々(http://www.fukuyama-brand.jp/?page_id=132)のみなさんに、里山の一部をお貸しして、子どもたちがたけのこを収穫するというイベントも実施しました。

―協力隊とまた別の団体とのコラボイベント。
 お互いに相乗効果が生まれ、さらに楽しくなりそうですね―

 はい、子どもたちに限らず、多くの市民の皆さんが里山里地を体験できるような機会を増やしていきたいです。市内で活動している団体の多くは、きっと福山をよくしたいという共通の思いがあると思うので。里山里地を利用してもらって、里山里地の魅力をたくさんの人に知ってもらいたいです。

―市制施行100周年となる今年。
 101年目に向けての豊富を教えてください―

 このTシャツにプリントしてある「てご」って何の意味かわかりますか? 僕も、福山に来るまで知らなかったんですけど、「てご」って福山弁で「手伝う」って意味なんです。このTシャツは協賛企業の洋服の青山さんからご提供いただいたものなんですが、大きな企業も、小さな企業も、皆さんの力を借りて、地域の皆さんと「てご」し合って活動していけたらいいなと思っています。

田村さん