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≪インタビュー企画≫福山だからできるおいしいワイン、ここにあります

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年12月28日更新

 市制施行100周年となった年に、福山初のワイナリーが誕生しました。新聞などでも取り上げられ、ご存じの方も多いと思いますが、正直「福山でなぜワイン?」と、思った方も多いのではないでしょうか。しかし、「福山わいん工房」古川和秋さんは「福山だからできるおいしいワインがある」と語ります。福山霞銀座商店街にある工房でお話を伺いました。古川さん 
▲福山わいん工房 代表取締役 古川和秋さん

―なぜ、福山でワイナリーを?

 沼隈をはじめ福山はぶどうの栽培が盛んです。中でも市内で多く栽培されている品種はマスカットベリーA。甘くておいしいので生食のイメージが強いと思いますが、実はもともとワインのために交配された品種なんです。1940年に、新潟出身の川上善兵衛さんという方が作った日本のオリジナル品種。世界にも認められたマスカットベリーAでつくるワインは、これから世界へ打って出るのにも強みになると思っています。マスカットベリーA 
▲マスカットベリーA

―マスカットベリーAの産地はほかにもありますが、福山でつくるのには理由が?

 ぶどうは降水量が少ないほどおいしく育ちます。雨が少ない瀬戸内の中でも特に雨が少ないのが福山。だから福山のぶどうは甘くておいしい。生食としておいしいぶどうを作る技術力や知識が豊富な福山の農家さんが育てたマスカットベリーAで作るワインが美味しくないはずがありません。しかしただ一点、福山が住みやすいと言われる理由の一つでもある寒暖差の少なさはぶどうの色づきにとっては難点で、色がのりづらい年があるらしいんです。味に色づきは関係ないのですが生食用として販売する場合、色がよくないと売れない。確かに生食だと見た目って重要ですよね。けど、スパークリングワインの場合は関係ない。赤ワインなら別でしょうが、そういう意味でもワインを作るのにここ福山は適していると思っています。 古川さんと堀川さん

―ぶどう作りへの愛情やプライド、自信の表れでしょうか。

 福山の農家さんにぶどうを提供してもらっているんですが,こちらとしても最初の年ですし、そう簡単に受け入れていただけないことも覚悟していたので、生食用で余ったものを分けてくださいというお願いの仕方をしていました。けど、こちらの意向をくんでくださり、せっかくならワインをつくるのによりふさわしいぶどうを提供したいと言ってくださる農家さんもいらっしゃって。いつもは種なしのマスカットベリーAを作っている方が種ありをつくってくれたりもして、少しずつ理解をいただけている手応えはあります。

―ワイナリーの構想はいつからお持ちだったのですか?

 ワインに興味を持ちはじめたのは中学の頃。漫画がきっかけでした。将来はワインに携わる仕事ができればと調理師専門学校を卒業後飲食業に。そして7年前、フランスに2年ほど住む機会があり、シャンパーニュ地方でぶどうの収穫やワインの醸造をお手伝いさせてもらったことをきっかけに、ぼんやりと自分もワインがつくれたらいいなと思うようになりました。

―シャンパーニュにいたからスパークリングワインなんですね。

 はい、つくり方もシャンパーニュ地方のやり方に従っています。たとえば、ぶどうの搾汁の方法。梗と呼ばれるぶどうの房の部分は取って搾ったほうが搾汁率がいいため取って絞るワイナリーが多いのですが、シャンパーニュでは取らないで搾汁するのが決まり。なのでうちもシャンパーニュと同様に梗を取らずに搾汁しています。向こうでは当たり前のことでも日本ではまだまだ普及していないことがたくさんあるんですよね。まだ最初なので実験的にトライをしながらですが、これからもシャンパーニュと同様の製法にこだわってスパークリングワインをつくっていきたいと思っています。ワイン製造風景

―ワイナリーをつくるにあたり一番苦労した点は?

 生食へのこだわりを持ってぶどうを育てている農家さんの理解を得るのはそう簡単なことではなかったので、まずぶどうを集めることが大変でしたね。ワイナリーの経営にあたっては6千リットル以上の生産量を確保しなくてはいけないなど酒税法のルールが厳しくて、技術的なことというより手続き的なことのほうが大変でした。去年の11月から福山市内の農家さんと交渉しているのですが、市内のぶどうだけで作ることはまだ難しい状態です。最終的には福山産のぶどうだけでワインを作りたいですね。ワイナリーをはじめようと動きはじめてから3年。ハードルはたくさんありますがいろんな方が協力してくれてやっとここまでこれた感じです。ワイン

―福山初のワイナリーとしても話題ですが、日本一駅から近いワイナリーでもありますよね?

 もし、福山で2軒目のワイナリーだったら、沼隈など畑から近いところにつくっていたと思います。けど、一軒目なのでみんなに来てもらいやすい場所にしようと思って。それでここにつくりました。商店街でワインが作れるなんてきっとみんな思ってないと思うので(笑)。今はまだ妻と二人でやっているので、フルオープンで「いつでもどうぞ」ってわけにはいかないんですが、見学にもどんどん来て欲しいですね。市内のみなさんはもちろん、駅からもすぐなので市外の方もぜひ。2階はバーとして1月中にオープンする予定です。

店舗の外観店舗の内部
▲オープン予定の店舗

―最初となる今年のワインの出来はいかがですか?

 想像したものとはまた違うけれども、おいしいものができました。方向性として作りたいと思っていたものができたのでよかったです。
ワイン
▲福山産のマスカットベリーAで作ったスパークリングワイン

―市制101年目の目標は?

 狙ったわけではないのですが、市制100周年の年にワイナリーを立ち上げて、次の100年に自分はこの世にいないと思うんですけど、それでもこれから50年、100年と自分がつくったワインを残していきたいですね。毎年ストックとしてとっていきたいと思っています。

―伝えたいメッセージ

 肩肘張らず、ワインをもっと身近なものとして飲んでもらえたらと思います。とは言っても、そこまで安くは売れないんですが、気持ちとしてはもっと身近なものとして欲しい。福山の食文化の一つとして今後根づいていってくれたらうれしいです。

【市内の販売場所】
・リカーショップ安田(宝町)
・田中商店(沼隈町)
※そのほか、広島市や倉敷市、関西圏、関東圏で販売中。