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田上第二号古墳出土遺物(たがみだいにごうこふんしゅつどいぶつ)
印刷用ページを表示する 掲載日:2020年12月1日更新
県指定重要文化財 平成10年(1998年)9月21日指定
これらの遺物は,福山市芦田町柞磨の小丘陵上に作られた横穴式石室を内部主体とする田上【たがみ】第二号古墳の横穴式石室内から出土したものである。この中でも,代表すべき遺物は,脚付装飾壷である。
この脚付装飾壷は,円形や長方形の透かしを持つ長脚台部の上に装飾付きの広口壷を乗せたものである。装飾は壷の肩部にある貼付凸帯とその上にある4個の小壷そして,その間にある人物や動物(犬か)の小像からなっている。人物像は性器を露呈した男女が向き合っている点が特異であり,死者の再生か子孫の繁栄などの願いを表現したものとも考えられる。
大きさ(器高43.3cm),小像の表現,装飾等広島県では前例がなく,非常に貴重なもので,6世紀後半の製作と考えられる。なお,本古墳の石室は近くへ移設保存されている。
所 在 地 | 西町 広島県立歴史博物館 | |
員 数 | 須恵器26点(脚付装飾壷1点,杯蓋7点,杯身7点,高杯4点椀1点,平瓶1点,提瓶2点, 長頚壷1点,直口壷1点,小壷1点)及び破片一括 鉄製品15点(鏃7点,鏃片7点,刀子1点) 玉類8点(管玉3点,小玉5点) | |
構造・年代 | 6世紀後半 |