本文
細形銅矛(ほそがたどうほこ)
印刷用ページを表示する 掲載日:2021年7月7日更新
市指定重要文化財 昭和35年(1960年)3月31日指定
この細形銅矛は,昭和33年(1958年)福山市郷分町大迫の巨岩わき(現,採石場)より出土したものである。現存部分は鋒【きっさき】部より長さ20cmの箇所で折れており,折損部の身幅は3.7cmを測る。背は鎬【しのぎ】が付き,厚さ1.2cm,中は中空となっており,直径0.8cmを測る。表面は鋳上りが不良で,小さい気泡孔が観察される。また,発見時には気泡孔の中に朱が認められたらしく,朱彩されていたか,朱と共に埋納されていた可能性がある。
いずれにしても弥生時代の大陸との交流を物語る貴重な遺物である。
※類例の増加と研究の進展により,鎬部が中空になっているものは矛であることが確認されたため,平成22年(2010年)11月4日に「細形銅剣」から「細形銅矛」に名称変更された。
所 在 地 | 丸之内 福山城博物館 | |
員 数 | 1口 | |
構造・年代 | 弥生時代 | |
規模・法量 | 残存長さ20cm,身幅は3.7cm。背は鎬【しのぎ】が付き,厚さ1.2cm。 | |
茎は中空となっており,直径0.8cmを測る。 |