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矢川(やがわ)のクリッペ

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月31日更新

県指定天然記念物 昭和24年(1949年)10月28日指定

 クリッペ(klippe)とは、横移地塊とか根無し地塊ともいわれ、衝上断層により押し出された岩体がずり動いて別の岩体の上にのり、その後の浸食によってつながりが切られ、基盤岩体とは違った岩体が孤立している地形をいう。
 矢川のクリッペの場合は荒神山(比高170m)の山頂部の石灰岩塊がそのクリッペである。ここでは上部の石灰岩塊の地層傾斜と基盤の古生層粘板岩の地層傾斜とがちがうこと、石灰岩塊直下の粘板岩がくだかれ、角礫岩となり、しかも石灰岩体のつながりが切りはなされ根無し地塊となっていることなどから、北方から加わった圧力により石灰岩体が移動し、クリッペが形成されたと考えられる。移動の時期は古生代二畳紀後、中生代三畳紀前と考えられ、西南日本に起こった大造山運動によるものと推定されている。
 なお、クリッペはこの付近にかなり存在するが、矢川の場合のように明瞭なものは稀である。 

所 在 地山野町大字矢川

矢川のクリッぺ