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福山市鞆町伝統的建造物群保存地区(ふくやましともちょうでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月26日更新

国重要伝統的建造物群保存地区 平成29年(2017年)11月28日選定

 福山市は,広島県の東南端に位置し,保存地区のある鞆は福山市中心部から約15kmの距離にある港町である。鞆は瀬戸内海のほぼ中央に位置しており,西の関門海峡と豊予海峡,東の紀淡海峡と鳴門海峡からそれぞれ入り込む潮が,満潮時には鞆沖でぶつかって流れを止め,干潮時には東西に引く。また,周辺の島々が波除けの役割を果たすため,鞆港は古くから潮待ちの港として重要な地位を占め,内海交通の要衝として栄えてきた。
 保存地区には江戸時代から昭和30年代までに建てられた町家主屋や土蔵などの伝統的建造物が良く残っている。2間を標準とする狭い間口の敷地が集積する一方,隣接地を買い取りながら敷地を拡大した商家も見られ,その代表例として重要文化財太田家住宅(おおたけじゅうたく)及び太田家住宅朝宗亭(おおたけじゅうたくちょうそうてい)がある。町家主屋は,切妻造(きりづまづくり),平入(ひらいり),2階建を基本とし,正面に「オダレ」と呼ぶ下屋(げや)を設け,本瓦葺(ほんがわらぶき)とするのが江戸時代から明治時代に続く古い形式で,庇が連なる景観が特徴の一つとなっている。寺社の境内には建物と共に石垣や燈籠,石碑等の石造物が残り,港には,江戸後期から明治前期までに整備された,雁木(がんぎ)や船繋石(ふなつなぎいし),常夜燈(じょうやとう),浜蔵(はまぐら)が残っている。

 福山市鞆町伝統的建造物群保存地区には,中世の骨格を引き継ぎながら江戸中期までに整えられた地割に,江戸時代からの伝統的な町家や寺社,石垣等の石造物,港湾施設などが一体となって良好に残り,瀬戸内の港町としての歴史的風致を良く伝えている。

所 在 地鞆町鞆字西町の全域並びに鞆字石井町,字関町,字江之浦,字道越町,字古城跡,後地字古城跡及び字草谷の各一部

鞆伝統的建造物保存地区