ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 担当部署で探す > 企画政策課 > 令和元年12月定例市議会 市長説明要旨

本文

令和元年12月定例市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年12月4日更新

 本日は,12月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御参集いただきまして,誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております2019年度(令和元年度)補正予算案を始め,諸議案の御審議をお願いするに当たり,当面する市政の状況と議案の大要について御説明申し上げます。

 始めに,このたびの給与計算システムの更新に当たり,併せて現行システムの確認作業を行ったところ,職員の期末・勤勉手当の支給のためのプログラムに誤りがあり,過大支給がなされていたことが判明しました。今後,法の定めに従い,過大支給相当額の返還を求めて参ります。市民の皆様に深くおわびを申し上げますとともに,このようなミスが発生しないよう,適正な事務処理に努めて参ります。

 次に,災害に強い都市づくりについてです。去る9月・10月の台風に伴う記録的な大雨により,東日本を中心に甚大な被害が発生しました。被災された方々に,心からお見舞いを申し上げます。現在,国において,被災者の生活の再建等に向けた緊急対策に取り組んでいます。本市におきましても,長野市といわき市に職員を派遣するなど,被災地の復旧・復興に向けた支援を行っています。
 頻発する自然災害に備え,先月24日には,国土交通省,自衛隊,県,警察などと連携し,約34,000人の市民が参加する中,総合防災訓練を実施しました。この中で,新たに電力事業者と協力し,大規模停電時における初動対応なども確認しました。
 また,抜本的な浸水対策については,国による芦田川の樹木伐採や土砂撤去,県による手城川・瀬戸川の河川改修などが順調に進んでいます。本市においても,東深津町の雨水貯留施設整備などの内水排除対策に計画的に取り組んでいます。年内には,県内で初めて,国が管理する河川の状況が本市の災害対策本部において確認できるライブカメラシステムが導入されます。引き続き,市民の皆様が安心・安全に暮らせるまちづくりを進めて参ります。
 次に,中心市街地の活性化についてです。エフピコRiMについては,人口減少による市場の縮小や消費行動の変化などから,運営会社である大和情報サービス株式会社と協議する中,現状のままでは営業の継続は困難と判断し,来年12月をもって本市との契約を解除することで合意しました。これまで,福山駅西側のにぎわい創出と雇用に一定の役割を果たしてきましたが,商業施設部分は来年8月末で終了となります。昨年度実施した調査を踏まえ,「全体改修」,「一部フロアのみの改修」,「減築による改修」,そして「解体・売却」の4案をベースに,専門家も加えて,RiM再生の在り方について現在検討を進めています。伏見町を中心としたリノベーションのまちづくりに加え,旧キャスパ跡地では再開発に向けた除却工事が計画的に進むなど,福山駅前の再生は目に見える形で動き始めました。この流れが停滞しないよう,年度内にRiM再生の方向性を取りまとめます。
 福山駅北口広場周辺については,休日等の朝夕に一般車送迎場や送迎バス乗降場などが混雑し,周辺道路の渋滞の原因となっています。先般,JR西日本から提案のあった整備計画に沿って,送迎機能や駐車場機能を拡充・強化し,福山駅周辺の交通課題を解決して参ります。あわせて,南北の回遊性を高め,「福山城口」という名にふさわしい新たなにぎわいの創出にも取り組みます。福山駅を中心とする各エリアを互いにつなげ,居心地が良く,歩きたくなるまちなかを実現します。
 次に,「ふくやま子育てパパ活躍ウィーク」についてです。先月3日から9日までの間,男性の育児参加や企業の働き方改革を促すことを目標に,官民が連携して開催しました。期間中,趣旨に賛同した民間事業者に,料理や買物など家事の分担を促す取組や親子で楽しめるイベントを実施していただきました。また,市内約20の事業者に参加いただき,ノー残業デーや在宅ワークの実施,定時より早めの退社など,多様な取組も行いました。従業員からは,「家族に喜んでもらえてうれしかった」,「子どもの笑顔を見ることができ,次の日の活力になった」など,好意的な意見があったと伺っています。今後も,官民が一体となって取組の輪を一層広げ,社会全体で子育て世帯を応援して参ります。
 次に,教育環境の整備についてです。2022年度(令和4年度)から,常石小学校において,公立では全国初となる「イエナプラン教育校」を開校します。来年度から2か年の移行期間に,新1年生から新3年生までを先行的に受け入れていくため,オープンスクールを開催し,先般,入学・転入学募集を行いました。子どもたちも保護者の皆様も安心して新しい学校生活をスタートできるよう,万全を期して参ります。
 また,城東中学校では,国の「未来の教室」事業のモデル校として,タブレット学習教材の活用や東京大学との連携による子どもたちの特異な才能を伸ばす学習プログラムの実践を通じた実証事業を行っています。集団で学ぶことが苦手な生徒一人一人の個性を大切にし,学習意欲を向上させる未来の教育として,全国から注目を集めています。引き続き,子ども主体の学びの充実に取り組んで参ります。
 次に,福山城築城400年に向けた取組についてです。水野勝成公の備後入封400年となる今年,福山城を始め,神辺や沼隈・内海など各地域で,次の世代にふるさとの歴史・文化をつないでいく記念事業が広く展開されています。また,このたび,落語家の春風亭昇太さん,公益財団法人日本城郭協会理事長の小和田哲男さん,そして本市出身の声優の福山潤さんの3人に「福山城築城400年応援サポーター」に就任していただきました。今後は,SNS等による情報発信や記念事業などへの参加をお願いしていきます。2022年(令和4年)の築城400年に向け,福山城博物館のリニューアルのほか,天守北側の鉄板張りなど外観の復元も計画的に行い,城郭史上価値ある福山城の魅力を今によみがえらせて参ります。
 次に,総合体育館「エフピコアリーナふくやま」についてです。今月には工事が完了する予定となっており,来年3月20日,隣接する公園と芦田川かわまち広場との同時オープンに向けて準備を進めています。バレーボール国内最高峰リーグである「Vリーグ」のファイナルステージや国内トップレベルのパラアスリートが出場するパラクライミング日本選手権大会など,全国規模の大会の開催も決まりました。また,施設の予約方法の改善を求める市民の皆様の声に応え,来年2月から,総合体育館を含めた市内32のスポーツ施設でインターネット予約システムを導入します。新たな総合体育館を中心に,スポーツによる地域活性化を推進して参ります。
 なお,本日,福山通運株式会社と株式会社エブリイの2社と,ローズアリーナ,竹ケ端運動公園野球場,そして同陸上競技場の3施設について,ネーミングライツパートナー合意書の締結を行います。地元を代表する企業とともに,これまで以上に市民の皆様に親しまれる施設にしていきます。

 次に,新年度の財政見通しについてです。歳入では,家屋の増加等による固定資産税の増などから市税が今年度当初予算を上回るとともに,地方消費税率の引上げに伴う地方消費税交付金の増加が見込まれます。その結果,一般財源の総額は,今年度当初予算を上回る見通しです。一方,歳出では,障がい福祉サービスなどの扶助費や高齢化の進行に伴う保険会計への繰出金が引き続き増加することから,社会保障関係費が大きく増加します。また,子どもたちの健やかな成長に向けた支援などの人口減少対策に加え,抜本的な浸水対策や次期ごみ処理施設の建設などの政策的経費も増加する見込みです。
 こうした厳しい財政状況を踏まえ,歳入・歳出の両面からなる総合的な財源確保策に本格的に取り組みます。そして,課題を先送りすることなく,「頻発する自然災害への備え」,「本格化する人口減少への備え」,「備後の拠点都市としての備え」の3つの備えに全力を尽くし,子どもから高齢者までが魅力を感じる都市づくりを積極果敢に進めて参ります。

 最後に,今回の補正予算案についてです。このたびは,一般会計を含む3会計の補正をお願いしています。
 まず,一般会計では,昨年度からの繰越事業として実施している平成30年7月豪雨による災害復旧事業のうち,今年度中の完成が困難となった事業について,予算を再計上します。あわせて,繰越明許費を設定して適正な工期を確保し,復旧事業を着実に推進して参ります。国庫補助金を活用した消防団の活動用トランシーバーの整備や,条例に基づく財政調整基金への積立ても行います。
 また,本庁舎の防災機能を強化するため,老朽化した非常用発電機など主要機器の更新・移設等を行う施設整備・運営事業や,鞆町町並み保存拠点施設の整備などについて,債務負担行為を計上しています。
 後期高齢者医療特別会計では保険料等納付金について,病院事業会計では抗がん剤など高額薬品の材料費等について,所要の措置を講じています。
 以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計では32億5,706万6千円の追加となり,全会計では36億8,868万7千円の追加となりました。

 予算以外の議案といたしましては,条例案として「福山市公立大学法人評価委員会条例の制定について」など8件を,その他の議案及び諮問として「福山市立城北中学校北棟校舎他解体工事請負契約締結について」など16件を提出いたしております。
 何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。