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平成20年11月臨時市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2010年1月7日更新
 本日は,臨時市議会を招集いたしましたところ,議員各位には御多用の中を御参集いただきまして,誠にありがとうございます。
 開会に当たり,当面する市政の状況と,提出いたしております2007年度(平成19年度)福山市一般会計ほか13特別会計の歳入歳出決算及び一部事務組合の歳入歳出決算の議案について,その大要について御説明申し上げます。
まず初めに,島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞についてであります。島田さんによる最終選考を行い,10月22日の実行委員会において,第1回受賞作を決定いたしました。応募作品93作の中から選ばれた記念すべき受賞作は松本寛大(まつもとむねはる)作「玻璃の家」であります。今回は力作ぞろいということで,当初の計画にはありませんでしたが,優秀作も決定いたしました。これまで多くの方々の御協力の下,ばらのまち福山を全国にアピールして参りました。今後とも,ミステリー文学界に新風を送るとともに,本市の芸術文化の活性化と知名度向上につながるよう,継続して取り組んで参る考えであります。
 次に,中核市サミットについてであります。今月6日,全国の中核市の市長や関係職員,市議会議員を始め市民など約600人に参加していただき,高齢者施策や生活バス交通の将来像など地域の諸課題について議論を深めました。地方主権による地方自治の確立に向けて中核市サミット宣言を採択し,福山から全国へ向けてメッセージを力強く発信することができました。また,本サミットでは,参加いただいた皆様をおもてなしの心でお迎えするとともに,PRコーナーの設置や会場周辺をばらで飾るなど,ばらのまち福山を大いにアピールすることができました。
また,現在,オムニバスタウン構想を活用した生活バス交通の利用促進に取り組んでいるところでありますが,バス交通が抱える諸課題の解決に向けた取組を議論する全国オムニバスサミットを,来年度,本市で開催することが決定いたしました。全国から多くの行政やバス事業者など関係者が福山へ集まるものと考えており,生活バス交通の利用促進を図るとともに,こういった機会に本市の良さを全国に発信して参ります。
 次に,福山駅前広場整備事業についてであります。7月にお示しをした整備方針案を具体のものとするため,現在,交通工学や建設構造工学,福山城に関する史学について専門的な知識を有する委員に検討をいただいているところであり,今後,各界・各層の代表者から成る懇談会で意見を伺うこととしております。今月末を目途に考え方を整理し,基本設計案を取りまとめる予定といたしております。12月には市議会へ案をお示しをし,御意見を伺って参る考えであります。いずれにいたしましても,交通結節点としての機能を確保するとともに,歴史・文化の調和がとれた駅前広場となるよう整備するという考えに変わりはありません。今後,年度内には実施設計を済ませ,地下送迎場の早期完成に努めて参ります。
さて,昨年度は,第四次福山市総合計画のスタートの年であり,新たなまちづくりへ向けて第一歩を踏み出した年でありました。中央公園地区整備や西部市民センター建設といった大規模事業は順調に進めることができました。合併建設計画に基づき取り組んで参りましたあしな文化財センターや神辺保育所も完成し,交流や子育て支援の拠点として地域の活性化につながっております。四年制大学の設置につきましても,12月に大学設置基本構想を策定し,開学に向けて諸準備を進めていくこととなりました。地域の発展に寄与する,魅力ある市立大学となるよう鋭意取り組んで参る考えであります。鞆町のまちづくりでは,5月に埋立て申請を行い鞆地区道路港湾整備事業着工への第一歩を踏み出すとともに,歴史的町並みの保存事業を再開するなど,再生・活性化へ向けて大きな前進を見ることができました。
また,協働のまちづくりは2年目を迎え,地域の特性を生かしたまちづくりなど基礎固めが進められたところであります。マイバック持参運動「エコでえ~ことキャンペーン」では,市民や事業者,行政との協働により,大きな成果を得ることができました。今年度も10月末まで5か月間実施いたしましたが,引き続き,環境に優しい活動への市民の皆様の御協力をお願いいたします。
このように昨年度は,備後地域の中核都市にふさわしい都市機能の整備に向けて,歩を進めることのできた1年でありました。引き続き,地方分権が進む中,自主・自立のまちづくりに向けて,市民一人一人が参加できる,市民とともに歩む市政を進めるとともに,活力と魅力あふれるまちづくりを進めて参る考えであります。議員各位を始め市民の皆様の,より一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。
 次に,本市の2007年度(平成19年度)決算の概要について御説明申し上げます。
 一般会計では,歳入総額1,615億9,627万9千円に対し,歳出総額は1,581億9,266万1千円となり,歳入歳出差引額は34億361万8千円で,翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は28億6,695万7千円の黒字となっております。
 特別会計は,13会計で,全体では歳入総額1,481億154万5千円に対し,歳出総額は1,490億1,468万8千円で,実質収支額は9億2,230万円の赤字となっております。赤字の要因につきましては,競馬事業特別会計において,実質収支額で20億2,088万8千円,老人保健特別会計では,国庫支出金等の一部が翌年度収入となったことにより4億6,251万5千円の赤字額を計上したものであり,それぞれ翌年度の歳入を繰り上げて,これに充てております。競馬事業につきましては,今年度の開催状況がこれまで以上に厳しい状況にあることから,今後も売得金の減少傾向は続くものと考えております。引き続き,馬資源の確保に努めるとともに,魅力あるレースづくりや他場との連携による売得金の確保に取り組んで参ります。また,今後,競馬健全化対策推進委員会を開催し,事業のあり方について幅広く意見を求めて参る考えであります。
 次に,普通会計の状況であります。まず歳入では,「三位一体の改革」による税源移譲の影響などにより,地方譲与税や地方特例交付金が大幅に減少しましたが,市税は対前年度6.4%の増となりました。その他の歳入では,大規模事業基金や職員退職手当基金など基金の有効活用を図ったことによる繰入金や,県支出金の増加などにより,歳入全体では対前年度4.6%の増となりました。
歳出では,人件費について,職員給は定員管理の適正化の取組などにより対前年度3.7%減少しましたが,退職者の増加により退職手当が大幅に増加したことから,全体では対前年度2.4%の増となりました。扶助費は,児童手当などの増加により8.3%と大幅に増加しました。公債費も3.4%増加し,義務的経費全体では対前年度4.6%の増となっております。投資的経費は,生涯学習プラザや西部市民センター,東桜町地区市街地再開発事業の進捗などにより対前年度19.9%と大幅な増となりました。結果として,歳出全体では,対前年度5.1%の増となっております。
財政運営の主要な指標につきましては,歳入で地方譲与税や地方特例交付金などの減少が市税の増加を上回ったことや,歳出において扶助費や公債費などが増加したことにより,経常収支比率は88.5%となりました。また,2007年度(平成19年度)決算から財政状況を判断するために設けられた健全化判断比率等につきましては,実質公債費比率の9.2%を始めとして,いずれの指標も基準を下回る結果となり,本市の財政状況は,おおむね健全な状況にあると考えております。しかしながら,現在,世界的な金融不安の高まりを背景に経済情勢は非常に厳しい状況にあり,地方を取り巻く財政環境は,今後とも困難な状況が続くものと予測いたしております。引き続き,自主財源の確保や施策の選択と重点化を図る中で,第三次福山市行財政改革大綱や集中改革プランに基づき,より一層行財政改革を進め,変化に柔軟に対応できる持続可能な行政基盤を築いて参る考えであります。
 次に,2007年度(平成19年度)福山・府中広域行政事務組合の決算の概要についてであります。本年3月31日の事務組合の解散に伴い,一般会計の歳入歳出差引額635万9千円は,決算審査に要する経費を除き,構成市町に承継いたしました。特別会計では歳入歳出同額となっております。また,福山・府中広域振興基金15億1,936万4千円につきましては,構成市町の出資割合に応じて返還いたしております。
 なお,2007年度(平成19年度)における主要な施策につきましては,「主要な施策の成果等説明書」で御報告申し上げているとおりであります。
 決算についての監査委員の指摘要望事項につきましては,その対応策を講じ,事務事業のより適切かつ効率的な執行に努めて参ります。
 以上が,今回提出いたしております議案の概要であります。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に
若干の変更があることがあります。