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平成21年11月臨時市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2010年3月2日更新
 本日は,臨時市議会を招集いたしましたところ,議員各位には御多用の中を御参集いただきまして,誠にありがとうございます。
 開会に当たり,当面する市政の状況と,提出いたしております2008年度(平成20年度)福山市一般会計ほか14特別会計の歳入歳出決算及び2009年度(平成21年度)福山市一般会計補正予算などの議案について,その大要を御説明申し上げます。
初めに,新型インフルエンザについてであります。今月4日県内全域にインフルエンザ警報が発令されました。本市におきましても小・中学生などを中心に感染が拡大し,注意報の基準を超えております。先月20日からは医療従事者に対してワクチンの接種が開始され,妊婦や基礎疾患を有する方などに対しては,11月16日から接種が予定されております。実施スケジュールや医療機関名につきましては,ホームページなどを通して周知に努めるとともに,保健所に専用窓口を設け,相談に応じているところであります。今後,ワクチン接種に関するパンフレットを早期に全世帯へ配布して参りたいと考えております。また,医師会においても先月28日から,通常の診療体制に加えて夜間インフルエンザ発熱外来を設置して対応していただいております。いずれにいたしましても,感染の予防には,手洗いやうがいなどの励行が何より大切であります。市民の皆様一人一人の冷静な対応と御協力をお願いいたします。
次に,ばらのまち福山ミステリー文学新人賞についてであります。先月20日の実行委員会において,海外を含む58点の応募作の中から,糸(より)冬了(とおる)さんの「伽羅(きゃら)の橋」を第2回受賞作に決定いたしました。第1回目に続き非常に素晴らしい作品であり,多くの皆様に是非読んでいただきたいと考えております。第1回の受賞作や優秀作につきましても,全国で出版され,広くばらのまち福山をアピールすることができたものと受け止めております。今後とも,芸術文化の活性化や知名度の向上に結びつくよう,引き続き取り組んで参ります。
次に,龍馬伝サミットについてであります。先月26日,坂本龍馬とゆかりのある9つの自治体の長が一堂に会しました。来年放映予定の大河ドラマ「龍馬伝」を契機に,それぞれが連携して地域の活性化や観光振興,情報発信に取り組むことなどについて,共同宣言を採択いたしたところであります。プレイベントとして,11月の1か月間,龍馬ゆかりの地鞆の浦の魅力を巡る龍馬・鞆の浦ミステリー探検を実施いたしております。今後とも,鞆の浦を有する福山の魅力を全国に発信して参る考えであります。
さて,2008年度(平成20年度)決算認定をお願いするに当たり,御説明させていただきます。
 昨年度は,市民とともに歩む市政を推進すべく2期目の任期をスタートいたしました。また,備後地域の中核都市としての拠点性と魅力を高めるため,市制施行100周年を見据えて「チャレンジふくやま 新たなる創造と飛躍」のキャッチフレーズの下,まなびの館ローズコムの供用開始を始め,四年制大学の設置に向けた取組や都市ブランドの向上,地球温暖化対策や市民の皆様との協働のまちづくりなど,50万都市にふさわしい基盤整備に着実に取り組んだ1年でありました。また,世界的な金融不安や景気後退の影響を受けて,市内企業を取り巻く経営環境も非常に厳しい状況となりましたが,こうした状況に迅速かつ効果的に対応するため,本市では緊急経済・雇用対策本部を設置し,企業活動の安定と活性化や雇用促進のための対策に努めるとともに,国や県の経済対策とも呼応して補正予算を組むなど,積極的な施策展開も行ってきたところでもあります。このように,昨年度は市民の皆様が将来にわたって希望が持てるよう,全力を傾注して取り組み,将来都市像の実現に向けて,着実に歩を進めることができたものと考えております。持続可能で落ち着きのある市民生活の構築を目指して,今後とも住民満足度の高い行政サービスを展開するとともに,市民一人一人を大切にする「人間重視」「環境重視」の施策に職員が一丸となって取り組んで参る考えであります。議員各位を始め市民の皆様の,より一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。
次に,本市の2008年度(平成20年度)決算の概要について御説明申し上げます。
 一般会計では,歳入総額1,587億6,289万7千円に対し,歳出総額は1,554億3,321万4千円となり,歳入歳出差引額は33億2,968万3千円で,翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は27億4,995万7千円の黒字となっております。
特別会計は,14会計で,全体では歳入総額1,157億7,718万8千円に対し,歳出総額は1,163億7,982万7千円で,実質収支額は6億2,285万6千円の赤字となっております。赤字の要因につきましては,競馬事業特別会計において,実質収支額で20億1,411万4千円の赤字額を計上したものであり,翌年度の歳入を繰り上げて,これに充てております。
 競馬事業につきましては,発売収入が,ここ10数年来減少し続け,昨年度はピーク時の25%を割り込むまでの状況になりました。こうした中,昨年末に開催した福山地方競馬健全化対策推進委員会の意見具申に基づき,今年度は,経費縮減はもとより,馬資源確保対策や他場との連携強化などの振興策に取り組んできたところであります。しかし,第1四半期が2千5百万円余の大幅な赤字であったことから,関係者の協力も得る中で,9月下旬から賞典奨励費の見直しも行ったところであります。収支差引額は縮小したものの,第1四半期に続き第2四半期も赤字となった今年度の事業運営は,昨年度以上の大変厳しい状況にあると受け止めております。引き続き,競馬事業継続の基本である単年度収支の均衡に向け,最善の努力をして参る考えであります。
 次に,普通会計の状況についてであります。まず歳入では,市税は景気の悪化により法人市民税などが減少したものの,個人市民税や固定資産税などの増加により0.3%の増となりました。また,生涯学習プラザなどの大規模事業が終了したことに伴い,大規模事業基金などの繰入金や市債が減少し,歳入全体では,対前年度2.8%の減となりました。
歳出では,扶助費は障がい者施設入所支援費や生活保護費などの増加により3.9%の増となりましたが,人件費は定員適正化の取組や退職手当の減により7.2%,公債費も1.5%減少し,義務的経費全体では,対前年度2.1%の減となりました。投資的経費は,大規模な都市基盤整備が一段落したため,30.0%と大幅な減となりました。企業への緊急支援を目的とした経営環境変化対応特別融資資金貸付金の創設などで投資及び出資金・貸付金が7.1%の増となるなど増加要因もありましたが,歳出全体では対前年度2.8%の減となりました。
財政運営の主要な指標につきましては,経常収支比率は,後期高齢者医療事業会計への繰出金などの歳出が増加したものの,普通交付税などの歳入が歳出の増加を上回ったため,88.2%となり,前年度より0.3%改善しました。また,2007年度(平成19年度)決算から設けられた健全化判断比率等につきましては,実質公債費比率の8.6%を始めとして,いずれの指標も基準を下回る結果となり,本市の財政状況は,おおむね健全な状況にあると考えております。しかしながら,依然として経済情勢が厳しい状況にある中,税制改正を始め大幅な国の制度変更が予測されるなど,地方を取り巻く財政環境は,今後も困難な状況が続くものと予測いたしております。引き続き,自主財源の確保に努めるとともに,施策の選択と重点化を図る中で,第三次福山市行財政改革大綱や集中改革プランに基づき,より一層行財政改革を進め,変化に柔軟に対応できる持続可能な行政基盤を築いて参る考えであります。
なお,2008年度(平成20年度)における主要な施策につきましては,「主要な施策の成果等説明書」で御報告申し上げているとおりであります。
 決算についての監査委員の指摘要望事項につきましては,その対応策を講じ,事務事業のより適切かつ効率的な執行に努めて参ります。
次に,一般会計の補正予算について御説明を申し上げます。このたびの補正では,新型インフルエンザ対策として,症状の重症化を防ぐため優先接種対象者に対して行うワクチン接種の費用について,市民税非課税世帯を無料とする国の制度に呼応して必要な措置を講じております。さらに市独自の施策として,助成対象を拡大し,国の制度の対象となっていない満1歳から小学校6年生の児童に対する接種費用の一部について助成することといたしたところであり,補正予算額は,3億6,930万円の追加となりました。
 次に,(仮称)福山市立大学建設冷暖房換気設備工事請負契約締結について御説明を申し上げます。競争性・公正性確保の観点から,新たに市外業者も参加できるよう入札参加資格要件の見直しを行うととともに,共同企業体に発注する工事について,入札手続を事前審査に改め,再度入札を実施いたしたところであります。今後,開学時期への影響がないよう速やかに手続を進めて参りたいと考えております。
なお,前回の入札において,無効となる原因を生じさせた者に対し,現行の規定に基づき指名除外の措置を講じないことといたしたところであります。しかし,先の総務委員会での御意見を踏まえ,本市の入札監視委員会の御意見も伺ったところ,「このたびのような事案に対しても一層の公正性の確保を図るために,指名除外措置がなされるよう制度を改めるべき。」との御意見をいただきました。以上のことから,本市としても,このような不誠実な行為に対して,より厳正に対処できるよう,速やかに指名除外基準を改正して参ります。
 以上が,今回提出いたしております議案の概要であります。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に
若干の変更があることがあります。