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平成22年12月定例市議会市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年12月2日更新
 本日は,12月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております2010年度(平成22年度)補正予算案を始め,関係諸議案の御審議をお願いするに当たり,当面する市政の状況と議案の大要について御説明を申し上げます。
初めに,フィリピン・タクロバン市との交流についてであります。27日から本日までの4日間の日程で,親善友好都市提携から30周年となるタクロバン市から市議会議長を始め,7人の訪問団が来福されております。昨日まで鞆の浦や水道局などの公共施設を視察され,本日は,本議会の傍聴にもお越しいただいたところであります。これを機に両市の交流が深まればと考えております。
今月23日,北朝鮮による韓国砲撃事件が発生いたしました。国際的な平和行政や国防に関する事案であり,政府は「許しがたいものであり,このような行為を直ちにやめるよう求める」との見解を発表されました。恒久平和の実現はすべての人々の願いであります。本市におきましては,平和非核都市福山宣言に基づき,引き続き,平和行政の推進に取り組んで参る考えであります。
次に,我が国の経済情勢についてであります。11月の月例経済報告では,景気の基調判断を足踏み状態とし,「踊り場」にあるとの認識が維持されました。本市においても円高などの影響から厳しい状況が続いているものと受け止めております。国においては,「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を盛り込んだ補正予算が今月26日に成立いたしました。現時点で詳細が明らかになっておりませんが,内容には地域経済の活性化に資するものも含まれているとのことであります。今後,早急に詳細な補正内容の把握に努め適切に対応して参りたいと考えております。
次に,温暖化対策事業についてであります。市民・事業者・行政が,それぞれの役割に応じた取組を総合的・計画的に推進するため,民間企業や公募市民を含む20人からなる協議会により,「福山市地球温暖化対策実行計画」の策定に向け取り組んでいるところであります。計画には,削減目標や排出抑制に向けた具体的な取組などを盛り込む予定といたしております。来月には,パブリックコメントを実施することといたしており,市民の皆様からの多くの御意見をお待ちいたしております。また,環境にやさしく健康増進にも役立つ自転車の利用を促進するため,来年2月には,福山駅箕島線の車道上に自転車レーンを設置し,社会実験を行う予定といたしております。安全性の確認や路線バスの運行,交差点における交通処理の影響などを検証し,歩行者と自転車がより安全で安心して通行できる環境整備を進めて参る考えであります。
福山リサイクル発電事業につきましては,これまで一般廃棄物の適正処理やRDFを利用した発電事業を進め,環境負荷の低減や埋立処分地の延命化などに貢献してきたところであります。RDFの搬入量や売電収入等が変動する場合には,安定的かつ適正な事業運営を進めるため,県や参画している9つの市町で協議する中で適宜見直し,処理委託契約の変更を行うなど適正な運営に努めてきたところであります。今後とも,県や参画市町等と協力・連携する中で循環型社会の構築に向けて,事業を推進して参ります。
次に,ばらのまちづくりについてであります。「100万本のばらのまち福山」の実現に精力的に取り組んでいるところであり,現在,緑町公園のばら花壇「ローズヒル」の第3期ばらオーナーを募集いたしております。ローズヒルでは,新たな品種の植え替え作業を行っており,来年の春と秋には,色とりどりのばらが所狭しと咲き誇っているものと考えております。1人でも多くの方に,オーナーになっていただき,ばらを育てていただけるよう,御応募をお待ちいたしております。
次に,福山らしさ創出事業についてであります。まず,映画「少女たちの羅針盤」についてであります。今月,広島や福山などで開催された「ダマー映画祭inヒロシマ」において,映画の短縮版が上映されました。福山会場はもとより映画祭全体を通して話題になったと伺っており,来年4月の公開を非常に楽しみにいたしております。随所に福山の魅力が散りばめられておりますので,多くの方に御覧いただき,福山の良さを再発見していただきたいと考えております。食のブランド化につきましては,福山食ブランド創出市民会議により,「福山ならでは」の食づくりが進められております。今月13・14日には「じばさんフェア2010」で「福山鯛うずみ」の試食会が行われ,大変な好評を得たと伺っております。来年の市制施行95周年には食ブランドの認定メニューを発表して参りたいと考えております。また,「鞆」に続く第2弾として,福山城と明王院五重塔からみる歴史のまち福山を物語化した「福山城に見る歴史のロマン」を発刊いたしました。多くの方に読んでいただくことにより,福山城を始め,本市の歴史資源の素晴らしさを伝承して参りたいと考えております。
福山市立動物園にアメリカから雄のアミメキリン1頭が仲間入りし,今月17日から公開が始まりました。子どものキリンという珍しさもあり,来園者の方々に喜んでいただけるものと考えております。明日から愛称を募集いたしますので,市民の皆様に親しまれる愛称をお待ちいたしております。また,現在,動物が生き生きと過ごすことができ,訪れる方にとっても魅力ある動物園となるよう,新しい猛獣舎と小動物舎を整備いたしております。来春リニューアルオープンする予定といたしており,その際には,アムールトラやアムールヒョウなども公開いたします。本市の新たな魅力として,大いにPRして参ります。
次に,地産地消の推進についてであります。今月,福山市地産地消推進協議会により,市内の産直市のおすすめ情報などを紹介した「福山市内産産直市マップ」が作成されました。産直市は,新鮮な地場産農林水産物の販売や生産者の顔が見える安心感で人気を集めております。本庁舎や各支所,公民館などで配布をいたしておりますので,是非,多くの方に活用していただきたいと考えております。また,現在,策定中の新たな農業振興ビジョンにおいても,基本目標の1つに地産地消の推進を掲げ,食の安全確保や学校給食への地場産農林水産物の使用拡大,「食育」の推進などに取り組んでいくことといたしております。
次に,福山駅前周辺整備にかかわって,市街地再開発事業についてであります。東桜町地区につきましては,工事も順調に進められており,再開発ビルの完成も近づいております。現在,テナントの誘致などに取り組まれていると伺っております。伏見町地区につきましては,本日,第3回の基本構想検討委員会が開催され,再開発に向けた委員の方々のこれまでの意見を集約したゾーニング案が提案されるものと伺っております。伏見町にふさわしい持続可能な事業計画が策定されることを期待いたしており,本市といたしましては,引き続き,状況に応じた支援を行って参りたいと考えております。
次に,福山市立大学についてであります。来月5日の推薦入試は,募集定員25人に対し,160人もの応募があり,志願倍率は6.4倍となりました。特に,教育学部におきましては,12.2倍という高い倍率となっております。市外からも多くの方が志願されており,市立大学に対する期待の大きさを改めて感じております。受験生の皆様には,是非,この難関を乗り越え,自分の夢を実現するための第一歩を踏み出していただきたいと願っております。来年1月からは,いよいよ一般入試が始まります。引き続き,開学に向け万全の体制を整えて参ります。
次に,福山港内港地区の環境改善に向けた取組についてであります。これまで本市では,独自で環境改善の実証実験に取り組み,港湾管理者である県に,その成果の提供や環境改善に向けた対応を求め,国に対しても,支援等を要請して参りました。その結果,このたび,国・県・市の三者が協力・連携し,来年2月から,実証実験を行うこととなりました。内港地区は,市の中心市街地に位置しております。快適で魅力ある港湾環境の実現に向け鋭意取り組んで参ります。
次に,羽原川の高潮対策についてであります。松永地域は市街地を中心に,これまで幾度となく台風と高潮が重なり,家屋の床上浸水や道路冠水など多くの被害が発生しております。このため,県では,2007年度(平成19年度)に地震・高潮対策河川事業として事業着手されたところであります。昨年度,用地取得を終え,来月,防潮水門の設置工事に着手されることとなりました。本市におきましても,2007年度(平成19年度)から県と連携する中で,浸水被害の軽減に努め,雨水貯留施設と併せ雨水管渠の整備も進めているところであります。
次に,第四次福山市総合計画後期基本計画の策定についてであります。現在,まちづくりに関する市民の皆様の意向やニーズを把握するため,市民アンケートを実施しているところであります。今後,アンケート結果を踏まえる中で,改めて施策の目標と方向性を再検討・再構築して参りたいと考えております。将来都市像の実現に向け,市民の皆様と共有のできるまちづくりの指針となるよう,取り組んで参ります。
また,行財政改革につきましては,現在,来年度以降おおむね5年間の取組の指針となる第4次行財政改革大綱を策定しているところであります。引き続き,財政規律を踏まえる中で,効率的・効果的な行財政運営に努め,多様化する市民ニーズに的確に対応して参りたいと考えております。
次に,本市の新年度の財政見通しについてであります。歳入につきましては,主要な一般財源である市税について,合併町にかかる課税の特例措置の終了など増加要因はあるものの,地価の下落による固定資産税の減少が見込まれるなど,全体では大幅な回復は期待できない見込みであります。地方財政対策として措置される臨時財政対策債により財源確保せざるを得ない状況にあるものと考えております。一方,歳出では,扶助費など社会保障関係費の増加が見込まれております。厳しい財政環境にあっても,福山駅前広場整備などの都市基盤整備や,小中学校の耐震改修のほか,地球温暖化対策,地産地消の推進など,本市が将来にわたって発展を遂げていくための施策や当面する喫緊の課題に適切に対応していかなければならないと考えております。そのためには,財政規律を踏まえた持続可能な行政運営を行っていくことが基本であり,原点に立ち返って,行政の果たすべき役割を見つめなおす「再(Re)」の取組を進めているところであります。現在,基本となる理念や方向性を議論しているところであり,整理できたものにつきましては,来年度以降の予算編成に反映して参る考えであります。こうした取組を通して,全職員が基本的な考え方を共有し,備後の中核都市にふさわしい拠点性と求心力のあるまちづくりを進めて参りたいと考えております。
次に,今回の補正予算について御説明を申し上げます。このたびは,一般会計ほか9会計の補正をお願いいたしております。
まず,一般会計では,制度上補正を必要とするものや公共事業等の追加に伴うものなどについて必要な措置をいたしております。制度上補正を必要とするものといたしまして,生活保護扶助費や児童手当などについて対象者や件数の増加に対応するため,所要額を計上いたしております。また,財政調整基金につきましては,前年度決算剰余金の2分の1相当額を積み立てることといたしております。公共事業等の追加に伴うものとして,市民生活にかかわりの深い道路・水路などの維持補修を進めるとともに,篤志家からの寄附につきましては,御寄附の趣旨に沿ったものといたしております。このほか,緊急雇用対策として,ため池の安全対策にかかる実態調査などを行って参ります。下水道事業特別会計につきましては,国の経済対策予備費分にかかる対応として,管渠の耐震化や雨水幹線の築造に取り組むことといたしております。人件費分にかかる補正といたしましては,先ほど御可決をいただきました給与改定等に伴う所要の措置を講じるほか,職員の中途退職や人事異動等の変動に伴う減額などを調整することといたしております。
以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計で44億638万2千円の追加となり,10会計の補正予算額は46億8,258万3千円の追加となりました。
 予算以外の議案といたしましては,条例案として,「外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部改正について」など8件を,その他の議案といたしましては,「損害賠償の額を定めること及び和解について」など29件を提出いたしております。
 以上が,今回提出いたしております議案の概要であります。 何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に
若干の変更があることがあります。