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平成24年第1回定例市議会 市長総体説明

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年2月26日更新
 本日は,2012年(平成24年)第1回定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして,誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております2012年度(平成24年度)当初予算案を始め,関係諸議案の御審議をお願いするに当たり,新年度における市政運営の基本方針と予算案の大要について御説明申し上げます。
 初めに,我が国の経済情勢についてであります。今月8日,海外との総合的な取引状況を示す経常収支について,2011年(平成23年)の黒字額は前年比43.9%減と大幅に減少し,10兆円を割り込むとの速報が発表されました。輸出から輸入を引いた貿易収支も48年ぶりに赤字に転じるなど,我が国の経済は,今まさに大きな転機にあります。特に製造業は,円高や欧州の経済危機などの影響から今後も国内で事業を続けることができるかどうか大変心配いたしております。こうした中,日本の将来推計人口は,50年後には人口が現在の3分の2に減少し,高齢者の割合が4割に達するなど,人口減少と少子化・高齢化が加速することが改めて明らかとなりました。税収や労働力の減少,社会保障関係費の増加など行政運営や経済に及ぼす影響も大きいものと考えております。国の財政事情も一般会計における公債依存度が約50%となるなど大変厳しい状況にあります。今年から団塊世代の高齢者への仲間入りが始まります。国においては,総合的な成長戦略を推進するとともに,財政健全化へ向けて全力を挙げて取り組んでいただくことを強く念願するものであります。
 さて,今年は,市制施行100周年に向け,本市のまちづくりの指針である第四次福山市総合計画後期基本計画がスタートする年であります。私は,財政の健全性を維持しながら持続可能なまちづくりを行うことが最大の市民サービスであると考えております。そのためには,財政基盤の確立を図っていかなければなりません。将来に負担を先送りしない財政運営を行うとともに,市民負担の公平性の確保にも努めて参る考えであります。本市では,これまでも将来を見据え,保育所や市営住宅の再整備などに取り組んで参りました。特に保育所の再整備につきましては,保育を必要とする児童の全員入所と保育内容の一層の充実,地域の子育て支援のため,法人移管や施設の統廃合などに取り組んできたところであり,こうした取組が財政規律を踏まえた市民サービスの向上につながっているものと受け止めております。
 こうした中,昨年度から全庁で「再(Re)」の取組を進め,今年度,全体像と方向性,主要な取組について取りまとめたところであります。市政運営の礎としている協働のまちづくりにつきましては,取組を更に深めることにより住民自治の確立に向け取り組んで参ります。第二次福山市協働のまちづくり行動計画に基づき地域住民が策定する「地域まちづくり計画」に対する支援や,地域活動・市民活動に積極的に取り組む人材の育成,ボランティア・NPOなどの活動を支援する組織の設立などに取り組みます。また,21世紀を担う子どもたちに確かな学力を身に付けさせるため,義務教育9年間を一体的に捉えた小中一貫教育に取り組みます。中長期的には,小中学校の規模適正化を含む校区のあり方についても検討して参る考えであります。さらに,社会保障関係に係る施策につきましては,社会経済情勢を踏まえた給付水準や協働の視点などから改めて検証するとともに,市民ニーズを的確に把握し,国・県・市の役割を踏まえる中で真に必要なサービスを着実に提供して参る考えであります。
 新年度予算は,こういった取組を中心に,持続可能なまちづくりの実現に向けた「仕組みづくり」,また,それを担う「人づくり」に特に意を用いたものといたしております。重点政策につきましても,34施策,約115億円の財源の重点配分を行ったところであります。
 次に,新年度予算案の概要についてであります。 
 歳入につきましては,市税は,固定資産税が評価替えの影響から大幅な減少となるほか,企業収益の悪化から法人市民税が減少し,市税全体では12億円を超える減少と見込んでおります。また,臨時財政対策債は,市税の減少もあり,新年度も3億8,000万円増加いたしますが,市債全体では,5億5,000万円の減少となり,財政の健全化にも配慮を行ったところであります。臨時財政対策債は,本来,地方交付税として交付されるべきものが国の財源不足から,地方の借入金として措置されているものであります。現在の国の財政状況から,こうした借入金が増加していくことには非常に強い懸念をもっております。
 歳出につきましては,人件費は,8億8,000万円の減少で,職員定数の適正化の取組などから5年連続の減少としております。扶助費を始めとする社会保障関係費は,「子どものための手当」が制度変更により事業費は減少いたしますが,本市の負担額は1億8,000万円増加いたします。また,障がい福祉サービス事業費が9億3,000万円,生活保護費が4億2,000万円増加するなど,全体では,依然として高い水準にあります。このほか,介護保険特別会計への繰出金が4億5,000万円,後期高齢者医療給付費負担金が2億4,000万円増加しており,新年度においても,市税が減少する中で社会保障関係費が増加していく厳しい財政状況となっております。投資的経費では,福山市立大学や福山駅前広場など大規模事業が完了することから8億円余りの減少となっておりますが,小中学校の耐震改修などについては増額することといたしております。
 この結果から,一般会計の予算規模は,1,659億7,100万円と,今年度当初予算と比べ26億円,1.5%の減となりました。企業会計まで含めた全会計の合計では,特別会計における保険給付費の増加や病院会計における増築工事などから,3,269億4,165万5千円となり,今年度当初予算と比べて139億7,297万円,4.5%の増となりました。
 競馬事業につきましては,新年度におきましても事業継続することといたしました。歳入での適切な見積りと歳出における更なる工夫により,実質単年度収支の確保が可能な予算を編成することができました。しかしながら,競馬事業を取り巻く環境は依然として非常に厳しい状況にあります。新年度においても,引き続き,四半期ごとの決算状況を明らかにする中で,収支確保を基本とする適正な執行管理を行って参ります。
 次に,新年度の主要な施策について,第四次福山市総合計画に掲げるまちづくりの基本目標に沿って,重点政策を中心に御説明申し上げます。
 基本目標の第1は,「だれもが安心して安全で快適に暮らせるまち(安心・安全・環境)」であります。
 大規模災害や地球環境問題など,様々な危機から地域や個人を守るためには,社会基盤の整備とともに,一人一人の日ごろからの備えや地域での助け合い,情報の共有化を進めることが重要です。そのため,市民の皆様と行政との協働により,地域の防災力の向上や環境にやさしいまちづくりを進めていかなければならないと考えております。
 災害への備えの強化として,引き続き,小中学校の校舎や屋内運動場の耐震改修などを計画的に実施するとともに,水道施設や下水道施設の耐震化に取り組みます。北消防署の庁舎建設工事に着手するとともに,南消防署鞆出張所の庁舎改築に向け用地取得や実施設計を行うなど,消防・救急体制の充実にも努めます。また,防災意識を高めるため,県と連携する中で市民参加の総合防災訓練を実施することといたしております。
 環境への負荷の少ない持続可能な社会の構築に向け,引き続き,「温暖化対策事業(スクラムふくやま☆エコトライ)」に取り組むこととし,市民の皆様との協働による啓発活動や市立大学と連携したヒートアイランド対策の検討,市民団体などの温暖化防止活動への支援を行います。エネルギーの効率的な利用や太陽エネルギーの導入促進なども進めて参りたいと考えております。地域の皆様と役割分担を行う中で取り組んでおります防犯灯のLED化につきましては,引き続き,計画的に進めて参ります。このほか,環境にやさしい自転車の利用を促進するため,福山都市圏自転車走行空間整備計画に基づき,安心・安全な環境づくりに取り組んで参ります。また,今年度,小学校4校が内閣総理大臣賞など環境分野で表彰されました。リサイクル活動や町内での清掃活動など地域との協働による環境活動が評価されたものと考えております。今月9日には,環境負荷の低減などに顕著な成果を上げた優れた建築物として,まなびの館ローズコムが「第4回サステナブル建築賞」の最高賞となる国土交通大臣賞を受賞いたしました。本市を代表する施設だけに大変嬉しく思っております。
 第2は,「子どもが健やかに育ち,だれもが健康でいきいきと暮らせるまち(保健・福祉・医療)」であります。
 少子化・高齢化の更なる進行や福祉ニーズの多様化などにより,社会保障制度は変革期を迎えており,だれもが暮らしやすいまちづくりを地域全体で支え合う仕組みづくりが一層重要となっております。このため,市民ニーズを的確に把握し,真に必要なサービスの着実な提供に取り組むとともに,行政だけでは対応できない課題を地域で解決していく取組を市民の皆様と協働して進めて参る考えであります。
 高齢者施策においては,個人給付から地域での支え合いを基本に各事業を見直し,外出が困難な一人暮らしの高齢者などを対象とした買い物支援事業や地域ボランティアを活用した介護予防事業に再構築するなど新たな仕組みづくりを行って参ります。また,青少年の自立支援としてボランティア活動や企業等での職場体験を通して社会活動への参加を促します。生活保護受給者の自立支援では,就労支援を強化するとともに,被保護世帯の子どもの高校進学に向けた支援を行うなど,子どもの健全育成にも努めます。
 安心して子どもを生み育てられる環境づくりとして,「福山市こども発達支援センター」については,新年度の開所に向け,引き続き,施設整備などに取り組みます。発達障がい児への支援を行う拠点施設として,県東部や岡山県西部の近隣市町と共同で運営して参る考えであります。また,夜間の救急医療体制を充実するため,2013年度(平成25年度)からの運用開始に向け「(仮称)福山・府中地域救急支援診療所」を整備いたします。市民病院につきましても,引き続き,病棟などの増築工事や新たな立体駐車場の整備に取り組み,地域の中核病院としてより一層の機能充実を図って参ります。
 第3は,「多様に学び,文化をはぐくむまち(教育・文化)」であります。
 地域の特色を活かしたまちづくりを進めるためには,学校,家庭,地域社会と行政がより一層協力し学校教育やスポーツ活動の充実,歴史・文化を活かした魅力あるまちづくりに,取り組んでいくことが必要であると考えております。
 地域在住の退職後の教職員や市立大学の学生など地域の教育力を活用し,引き続き,「地域学習活動支援事業(土曜チャレンジ教室)」を「福山発」の重点政策に位置付け取組を進めて参ります。新年度では15中学校区程度での実施を目標といたしております。今後とも,地域の皆様の御理解と御協力を得る中で実施地区の拡大に努め,児童生徒の学習意欲の向上と学力の定着に取り組んで参りたいと考えております。
 また,高校生・大学生の市政への参画を積極的に推進するため,総合計画などを題材としたワークショップを開催し,実現可能な提案については,提案者である高校生・大学生自身が主体的に取り組めるよう支援して参ります。
 スポーツの振興では,芦田川緑地運動場の一部を有効活用し,グラウンド・ゴルフ場の整備に取り組みます。また,広域的な視点から体育施設のあり方を見直し,計画的に施設整備を進めるため,体育施設基本計画の策定に取り組むことといたしております。
 歴史・文化を活かしたまちづくりでは,引き続き,鞆の歴史的な町並みの保存や早期の重要伝統的建造物群保存地区の選定に向け取り組みます。また,ふくやま美術館において,木彫界の巨匠であり福山市名誉市民でもある平櫛田中の生誕140年を記念した特別展や福山城博物館における築城390年を記念した特別展など,文化ゾーンでは一年を通じて魅力的な催しを数多く実施する予定であります。是非,多くの方に御覧いただきたいと考えております。こうした催しを活用して,文化ゾーンのみならず,中心市街地全体を散策することにより賑わいがあふれるまちづくりにも取り組んで参ります。
 第4は,「産業の力みなぎる活力とにぎわいのあるまち(活力・交流)」であります。
 グローバル化が進む世界経済の流れの中で,活力あるまちとして発展していくためには,人,モノ,文化,情報の交流を地域産業の発展へと積極的につなげていかなければならないと考えております。そのため,産学官連携などにより,本市の持つ潜在能力や可能性を活かし,中心市街地の賑わい創出や産業振興,地域社会が求める人材育成などに取り組むことが重要であると考えております。
 「福山発」の取組として,引き続き,「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」に取り組んで参ります。長編ミステリーとジャンルをはっきりと打ち出した個性的な文学賞として,「福ミス」の愛称で親しまれており,現在,5回目の募集を行っているところであります。受賞作品を通じて,本市の知名度を高めるだけでなく,受賞された作家の皆様が活躍されることでミステリー文学界の発展にもつながるものと考えております。
 中心市街地の活性化につきましては,現在,産学官連携により基本方針の策定に向け取り組んでいるところであります。この基本方針の下,市民,商業者,NPOなどから構成される中心市街地活性化の推進母体を構築するため,まちづくりをマネジメントできる人材の発掘などに取り組むとともに,市民の皆様が主体となる新たな賑わい創出活動への支援を行って参ります。伏見町地区市街地再開発事業につきましては,準備組合において,将来にわたって経営が継続できるよう計画の検討を重ねられており,本市といたしましては,引き続き,事業の進捗に応じた効果的な支援を行って参りたいと考えております。
 市立大学との連携につきましては,中心市街地の活性化など6つの行政課題について,共同で調査・研究を行い,地域の実情に応じた解決策を検討して参ります。また,企業,大学,行政の連携を強化し,活力あるまちづくりを進めるため,産学官連携を一体的に推進する体制づくりにも取り組んで参りたいと考えております。里山里地の再生・保全につきましては,放置された森林や農地が増加し,イノシシなどによる鳥獣被害が拡大するなど農山村地域の様々な課題に対し,これまで個別の対策を実施してきたところでありますが,今後は地域づくりの視点を持った総合的な取組が重要であると考えております。そのため,新たにモデル地域を設定し,地域と市民,企業などが協働で取り組む活動を支援して参ります。更には,こうした取組を検証する中で市域全体を対象とした里山里地の再生・保全を総合的・効果的に実施する新たな仕組みづくりにもつなげて参りたいと考えております。
 鞆のまちづくりにつきましては,住民協議会が先月29日に終了し,先日15日には県知事と,県・市で協議をしていくことについて確認し合ったところであります。今後,本格的な協議・調整が始まることとなりますが,鞆の再生・活性化に向け,引き続き,本市の意見を県に対し十分伝えて参る考えであります。
 第5は,「市民とともにつくる自立したまち(協働・行革)」であります。
 自立したまちを確立していくためには,市民と行政との協働や財政規律を踏まえた行財政運営を行っていくことが必要であると考えております。そのため,引き続き,効率的・効果的な行財政運営を行うとともに,住民自治が地域に根付くよう,市民活動や地域活動が活発化するための支援体制の充実や地域の自治力の強化などに取り組み,より一層協働のまちづくりを進めて参る考えであります。
 市制施行100周年には「100万本のばらが咲き誇るまち福山」が実現できるよう,「福山発」の重点政策として,市民の皆様とともに「100万本のばらのまちづくり推進事業」に取り組んで参ります。本市を訪れた人が一目で「ばらのまち」と分かるよう,福山駅周辺におけるばらの植栽や(仮称)ばらのシンボルロードの整備に向け取り組みます。また,北部地域の新たなばらの名所として,駅家公園のばら花壇を整備することといたしております。こうした取組を通じて,「ばらのまち」といえば「福山」と言われるまちづくりを進めるとともに,本市の復興のシンボルである「ばら」の持つローズマインド(思いやり・優しさ・助け合いの心)をはぐくんで参りたいと考えております。
 今後,多くの公共施設が改修・建替え時期を迎えます。社会構造の転換期にある中,行政需要も変化しております。そのため,時代のニーズや変化に的確に対応した効率的・効果的な公共施設サービスの再構築が求められており,公共施設の全体的な最適化を図るため基本方針を策定して参る考えであります。また,公共施設の適正な管理や長寿命化を行うため,計画的に維持補修や整備が実施できるよう,基金を造成し,財源の確保に努めて参ります。
 急速な少子化・高齢化が進む中,備後圏域においても人口の減少とともに,高齢者人口の増加が見込まれております。そのため,圏域全体の一体的発展が可能となるよう,三原市,尾道市,福山市,府中市,世羅町,神石高原町,笠岡市,井原市の県境を越えた6市2町からなる「備後圏域連携協議会」で広域的な課題の解決に向け取り組んで参る考えであります。自治体間で連携することにより,効率的・効果的な行政サービスの提供に努めて参ります。
 以上,重点政策を中心に,新年度予算とその大要について申し上げました。
 私は,今,改めて社会状況というものを認識する中で,健全な財政運営に努め,市民の皆様にとって将来に夢と希望がある,まちに活力と成長力がある,そういったまちづくりに取り組んでいかなければならないと考えております。急速に進行する高齢化や人口減少社会に対応できるよう,将来の福山市を見据え,今から備えておくことが大切であります。本市を取り巻く環境は依然として非常に厳しい状況にありますが,厳しければ厳しいほど,知恵を出し合い,英知を結集する中で市政運営を行っていかなければなりません。大きな転換期でありますが,困難な中にも新たな希望を見出す1年にして参りたいと考えております。これからの市政には,行政と市民,それぞれが担うべき役割を分担し,共に協力し合いながらまちづくりを行うことのできる新たな仕組みづくりが何よりも重要であると考えております。そのため,まちづくりに参加することにやりがいや喜びを感じることのできる,そういった仕組みを作り上げて参る考えであります。市民の皆様がそれぞれのライフステージごとに「住んでよかった,住み続けたい」と思えるまちづくりを全力で進めて参る覚悟であります。
 予算以外の議案といたしましては,福山市総合計画の策定手続に関する条例の制定についてなど条例案17件,その他の議案として,権利の放棄についてなど12件を提出いたしております。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に
若干の変更があることがあります。