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平成27年9月定例市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年9月1日更新

 本日は,9月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております諸議案の御審議をお願いするに当たり,当面する市政の状況と議案の大要について御説明申し上げます。

 初めに,社会経済情勢についてであります。4月から6月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は,個人消費の低迷などの影響から3四半期ぶりのマイナス成長となり,景気回復のスピードが減速しているものと懸念いたしております。特に,地方の景気は十分に回復しておらず,本市におきましても,市内企業の景況感はマイナスが続いております。国においては,地方を含め景気回復を確かなものとするため,成長戦略を着実に実施していただきたいと考えております。
 経営再建中であるシャープ株式会社の希望退職に伴う地元企業への再就職支援につきましては,先月21日,広島労働局が雇用対策本部を設置し,本部会議を開催したところであります。本市といたしましては,国や県を始め,工場のある県内市などと連携して支援策を進めて参ります。

 次に,地域経済の活性化についてであります。「福の山プレミアム商品券」は,大変好評であり,販売冊数に対し,約3倍の申し込みがありました。今月から商品券の利用が本格化してくるものと思われ,個人消費の底上げや商店街など地域の小売業に好影響を及ぼすことを期待いたしております。備後圏域版産業連関表につきましては,今月から,地域の経済特性を測るための事業所調査などに着手いたします。備後圏域の行政職員を対象に専門家による勉強会も実施しているところであり,今後,地域の産業構造を把握する中で,中小企業事業者のイノベーションなどにつなげて参りたいと考えております。
 また,現在,福山商工会議所が中心となり,本市や福山大学,各種団体が連携する中で,本市のばらの花から採取できた酵母や地元のぶどうを使用した商品開発のプロジェクトが進められております。引き続き,このプロジェクトから新たな福山の特産品が誕生するよう支援して参る考えであります。主要な水産物であるノリにつきましても,色落ちなどの課題に対応するため,漁場の環境改善に向け,新たな視点から下水道処理施設などと連携して海域の栄養分を増す試行事業にも取り組んでいるところであります。より効果を高めるため,今後,同じ海域を利用する三原市,尾道市,笠岡市などにも広域的な取組となるよう働きかけて参ります。こうした取組を通じて,地域経済の活力と成長力につなげて参りたいと考えております。
 次に,中心市街地の活性化についてであります。まちの活力のバロメーターとも言える,中心市街地の賑わいを創出するため,現在,年内を目途に本通商店街と本通船町商店街において,アーケードの改修工事に取り組んでいるところであります。街のイメージを一新させる大規模な事業であり,中心部に人の流れを呼び込めるものと大いに期待いたしております。こうしたハード整備と四季を通じて催される市民主体の様々なイベントなどソフト事業を組み合わせることで,福山らしい中心市街地の活性化に取り組んで参ります。
 次に,戦略的な観光振興についてであります。日本政府観光局によると,今年1月から7月の訪日観光客数は1,106万人と,過去最高であった昨年を上回るペースとなっております。本市におきましても,この機を捉えて,先月24日には外国人観光客から要望の高い無料公衆無線LAN,いわゆるフリーWi-FiをJR福山駅観光案内所など市内3か所に整備いたしました。また,日本らしい風情が漂う福寿会館を中心に文化ゾーンを活用した外国人観光客用体験メニューの開発や,英語で見所を案内するボランティアガイドの養成などにも取り組んでいるところであります。
 更には,内海町において教育旅行の誘致に向け,全国でも珍しい漁業体験などを組み合わせた民泊事業を実施しているほか,備後地域のものづくりの現場などを巡る産業観光にも取り組んでおります。こうした地域資源を生かし特長ある観光施策を推進することで,交流人口の増加につなげて参る考えであります。
 次に,市制施行100周年記念事業についてであります。記念事業の目標の1つである「100万本のばらのまち」の実現に向けた取組の一環として,現在,純白で花びらの多い新種の「ばら」を「福山」と名の付く10種類目のばらとすべく取組を進めております。白いばらには「心からの尊敬」,花びらの多いばらには「誇り」といった花言葉があり,先人の皆様への感謝と敬意を表すとともに,ふるさと福山への愛着と誇りを高めるといった100周年記念にふさわしいばらであると考えております。このばらが,市民の皆様に親しまれ,福山への愛着を持って育てていただけるよう,本日から今月末まで愛称を募集いたします。
 また,本市には多くの文化財や祭り,伝統工芸品など様々な誇るべき資源・魅力があります。100周年を機に,これらを再発見するとともに,広く市内外に発信するため,次の100年に伝えたい,残したい福山の誇りを「福の山百選」として本日から募集いたします。記念事業のもう1つの目標である市民全員参加の取組として,100周年記念のばらの愛称とともに,多くの市民の皆様からの積極的な御応募をお待ちしております。
 次に,ふくやま美術館特別展「ピカソ展」についてであります。この特別展は,常設展示されているピカソの作品に,小学生が大きな関心を示したことが契機となり市制施行100周年記念協賛事業として企画されたものであります。今月19日から11月23日まで,前期・後期の2回に分けて開催し,国内初公開となる作品を含め,それぞれ約70点を展示いたします。記念講演会を始め,様々な関連行事も予定しております。20世紀最大の画家といわれるピカソの作品の数々を本市で鑑賞できる貴重な機会ですので,是非多くの方に御来場いただきたいと考えております。
 次に,少子化対策についてであります。今年度から新たに,子どもを産み育てたいと願う夫婦に対し,一般不妊治療に要する費用の一部を助成し,経済的負担を軽減する取組を開始いたしております。市内の医療機関と連携して周知に努める中,7月から申請を受け付けているところであります。晩婚化や出産年齢の高齢化が進む中,こうした支援と併せて,若いうちから妊娠・出産や不妊への理解を深めることを目的に,市内の大学と連携した取組も行っているところであります。今後も,周知啓発に努めるとともに,一人一人に応じた適切な治療につなげて参りたいと考えております。
 また,今年度から福山すこやかセンターなどにおいて,保健師が妊婦の方に状態を伺いながら母子健康手帳をお渡ししており,妊娠・出産における不安軽減につながっているものと受け止めております。引き続き,安心して出産・子育てができるサポート体制を充実して参ります。
 次に,安心・安全なまちづくりについてであります。本日9月1日は防災の日ですが,今年も,各地で台風や局地的な豪雨が発生するなど,災害対策の重要性は年々高まっております。私たちは,これまで東日本大震災や昨年の広島市の土砂災害などから,災害への備えや地域全体での助け合いの大切さを学んできました。こうした中,本市におきましては,地域の防災力を高めるため,2年前から「福山防災大学」を実施いたしております。今年度は,今月27日から地域防災力の担い手となる防災士の受験資格が得られる防災士養成講座として開講いたします。
 また,先月には,集中豪雨などによる市内中心部の浸水被害を軽減するため,大規模な雨水幹線の掘削工事にも着手いたしました。今後とも,自助・共助・公助の役割分担により,市民一人一人の防災意識を高めるとともに,地域での防災リーダーの養成など,市民の皆様が安心・安全に暮らせるまちづくりに取り組んで参ります。
 次に,地方創生についてであります。本市では,現在,まち・ひと・しごと創生法に基づき,地方の人口減少を抑制しつつ,活力と魅力ある地域づくりを進めるため,若者の就労や地方への新しい人の流れなどに着目する地方版総合戦略の策定に取り組んでいるところであります。先月27日には,多様な視点を取り入れるため,産学金官と労働団体,メディアで構成される福山市総合戦略推進懇話会を立ち上げました。今後,市議会の御意見を伺う中で,同じ方向性である連携中枢都市圏構想の「びんご圏域ビジョン」を基に,本市のまちづくりの指針である総合計画とも整合性を図りながら策定して参ります。
 次に,鞆のまちづくりについてであります。県の方針転換から既に3年が経過し,その間,膠着した状況が続いておりましたが,先月10日に鞆のまちづくりに係る県と地元との協議が実施されました。協議では,県から町中交通処理,防災対策など具体的に4案が示され,「地元の皆様の意見を聴いた上で最終判断する」と説明があったと伺っております。具体案が示されたことにより,鞆の町が抱える抜本的な課題解決に向け,少しずつ動き出したものと受け止めております。県におかれましては,スピード感をもって住民の意見を取りまとめ,整備案を決定し,決定後は事業を果敢にやりきる姿勢で取り組んでいただきたいと考えております。
 本市といたしましては,引き続き,県と地元との調整役を担うとともに,鞆支所・鞆公民館の再整備を始め,本市初の小中一体型モデル実践校を整備するほか,町並み保存の一層の推進など,本市にでき得る取組について精力的に進めることは勿論のこと,住民の皆様の気持ちや思いをしん酌しながら,鞆の未来を見据えたまちづくりにも取り組んで参りたいと考えております。 
 次に,学校教育環境の充実についてであります。全国的に少子化が進む中,本市におきましても,25年後の2040年(平成52年)には,児童生徒数は現在の3分の2にまで減少することが予測されています。このままでは,学校の小規模化が更に進行し,地域によっては,望ましい教育環境の確保や学校教育の質の充実が困難になることが想定されます。今後,学校規模・学校配置の適正化は避けては通れないものと考えております。このため,「福山市小中一貫教育と学校教育環境に関する基本方針」に基づき,このたび本市の新しい学校づくりに向け,具体的な取組などを示した適正化計画を策定したところであります。新しい学校づくりに当たりましては,各学校が培ってきた歴史・伝統や地域との関わりを大切にし,地域住民の皆様の御理解・御協力をいただく中で,「すべては子どもたちのために」を基底に据え,一意専心取り組んで参る考えであります。

 次に,2014年度(平成26年度)普通会計の決算見込みについてであります。歳入では,基幹となる市税は固定資産税や市たばこ税が減少となったものの,企業収益の改善による法人市民税の増加などにより,前年度並みの水準を確保したほか,消費税率改定の影響による地方消費税交付金の増などから,全体では増加いたしております。
 歳出では,特別養護老人ホーム施設建設費補助の減などにより投資的経費が減少したほか,定員管理適正化等の行財政改革の取組などにより,人件費が7年連続で減少いたしました。その一方で,臨時福祉給付金を始め,障害福祉サービス事業費,保険会計への繰出金などの社会保障関係費や大規模事業基金積立金の大幅な増などにより,全体では増加いたしております。こうした中,財政の健全性を表す健全化判断比率については,全ての指標が基準を下回るなど赤字額がない状況であります。また,将来に過度の負担を先送りしないことを基本とした公債費対策の取組などから,実質公債費比率は5.7%で前年度より0.7ポイント改善,将来負担比率は7.6%で前年度より15.1ポイント改善いたしております。いずれの指標も早期健全化基準を下回っており,制度発足以来,改善し続けております。市債残高につきましても,市民一人当り,32万1千円と前年度より8千円の減となり,4年連続で減少するなど,本市の財政は健全な状況を維持できているものと受け止めております。
 しかしながら,少子化・高齢化の進行や生産年齢人口の減少など,社会構造が大きく変化し,市税や地方交付税の動向が不透明な状況の中で,社会保障関係費は増加するといった流れは今後も続くことが想定されます。行政運営方針に基づき,行財政改革の取組を一層推進するとともに,市民の皆様が「心の豊かさ」を実感できる社会の実現に向けて,引き続き,健全性を維持しながら持続可能な財政運営に取り組んで参ります。

 次に,今回提出いたしております2014年度(平成26年度)の企業会計の決算につきまして,その大要を御説明申し上げます。
 まず,病院事業会計についてであります。市民病院は,506床での運用が定着する中で,医療スタッフの体制強化や,手術支援ロボット「ダヴィンチ」を始めとする高度先進医療機器の導入,がん診療,救急医療を中心とした高度急性期医療の提供に努めて参りました。また,地方公営企業法の全部適用に移行し,病院事業管理者の下,より自立し,安全かつ健全な運営を目指すことのできる環境が整ったものと受け止めております。収支状況につきましては,新会計基準適用に伴う退職給付引当金などの計上による一時的な特別要因などの影響により,1,669万2千円の純損失となりましたが,経常利益として5億5千万円余を計上いたしております。引き続き,地域医療連携・機能分担を進める中で,市民の皆様に真に期待され,信頼される地域の中核病院として,高度で質の高い医療サービスの提供に努めて参ります。
 水道事業会計では,安全で良質な水道水を安定的に供給するため,出原浄水場の更新や中津原浄水場の水質管理センター改築,基幹管路等の耐震化などに取り組んで参りました。当年度は,新会計基準の適用により一時的に発生する引当金計上などの影響があったことから4億8,381万2千円の純損失となりましたが,実質的には前年度と同様に黒字を確保しております。一方で,資金残高は年度毎に減少していることから,より一層健全経営に努めなければならないと考えております。工業用水道事業会計につきましては,引き続き黒字を計上することができており,今後とも,産業基盤として企業活動を支える役割を担って参ります。
 下水道事業会計につきましては,安全で快適な生活環境を確保するため,汚水管渠埋設を始め,中央2号・中央5号幹線の築造や管渠の耐震化・長寿命化などに取り組んで参りました。また,水洗化率や収納率の向上に取り組むとともに,諸経費の節減に努めたところでありますが,資金不足が生じたため,一般会計からの基準外繰入金により収支の均衡を図りました。水道事業,工業用水道事業,下水道事業は,市民生活や地域経済にとって重要なライフラインであります。今後は,先月立ち上げた上下水道事業経営審議会における有識者や市民の皆様の意見などを経営に反映する中で,中長期的な視点に立った計画的・効率的な施設整備を行うなど,経営の健全化に努めて参る考えであります。

 次に,補正予算について御説明申し上げます。このたびは,一般会計と介護保険特別会計の2会計の補正をお願いいたしております。
 一般会計では, 地域社会の活性化といたしまして,国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用し,備後圏域で連携して地域資源であるデニムなどを活用した事業を実施するほか,インバウンド観光の推進に向け,次世代エネルギーパークの外国語版ホームページを作成するとともに,観光用フリーWi-Fiを増設いたします。更には,本市特有の自然環境や産業などを活用して地域活性化を検討する仕組みづくりや,定住対策として,地域おこし協力隊員の追加募集を行うものです。公共事業の追加に伴うものといたしましては,支所庁舎や老人福祉センター,小中学校等の外壁改修工事などにより公共施設の長寿命化を図るとともに,熊野町矢迫池ほか3か所の老朽ため池の改修や(仮称)福山市立大学附属こども園の設計委託にも取り組むものです。安心・安全の実現といたしましては,小規模多機能型事業所などにスプリンクラーなどの防火設備を整備するほか,消防団への加入促進に向けた事業を実施いたします。コミュニティの活性化といたしましては,瀬戸町山北町内会連合会地域集会所の改築などに取り組みます。また,篤志家からの御寄附につきましても,それぞれの趣旨に沿ったものといたしております。制度上補正を必要とするものといたしましては,本年10月から開始される個人番号の通知に伴い,関連事務に係る経費について計上しているものであります。
 介護保険特別会計につきましては,前年度の事業費の精算に伴い返還金を予算措置するものであります。
 以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計で9億548万円の追加となり,全会計の補正予算額は,9億2,951万1千円の追加となりました。

 決算及び予算以外の議案といたしましては,条例案として,「福山市個人情報保護条例の一部改正について」など5件,その他の議案として「(仮称)深品中継施設建設工事請負契約締結について」など3件を提出いたしております。
 何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

 本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。