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平成28年6月定例市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年6月9日更新

 本日は,6月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております諸議案の御審議をお願いするに当たり,私の所信と議案の大要について御説明申し上げます。

 初めに,4月に発生した熊本地震につきましては,今もなお,多くの方が不自由な生活を強いられ,不安な日々を過ごされておられます。本市におきましては,地震発生直後からこれまで,国や県など関係機関と連携し,職員を派遣するなどの人的な支援のほか,支援物資や見舞金など物的な支援を行って参りました。市民・企業・団体の皆様からも義援金など多くの善意をお寄せいただいており,温かい御支援に対し,心から感謝を申し上げます。本市といたしましては,被災地の一日も早い復旧・復興を祈念するとともに,引き続き,でき得る限りの支援を行って参る考えであります。

 次に,今回提出いたしております議案について御説明申し上げます。条例案として,「福山市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について」など6件,その他の議案として,「(仮称)福山市立鞆小中一貫校北棟校舎他改修工事請負契約締結について」など6件を提出いたしております。
 何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げます。

 さて,私は先の定例市議会におきまして,今期限りでの退任を表明いたしました。2004年(平成16年)9月,市民の皆様の負託を受け,第12代福山市長に就任して以来,正に光陰矢のごとし,3期12年を全力で駆け抜けたと感じております。この12年間,リーマンショックや歴史的な円高,政権交代,東日本大震災,人口減少問題の顕在化など,社会経済情勢は目まぐるしく変化し,市民ニーズも多様化しております。こうした中,私は,愛するふるさと福山の発展のため,だれもが心豊かに暮らすことができる,いつまでも住み続けたいと思えるまちづくりに力を注いで参りました。
 まちづくりの両輪は,団体自治と住民自治であり,行政と市民の皆様との信頼関係,市民一人一人が自分の持てる力をまちづくりに生かせる環境を整えることが何より重要であります。このため,私は,市長就任以来,市政運営の柱に「協働」を据え,市民の皆様がまちづくりの主役として活躍できる仕組みづくりに取り組んで参りました。全国に先駆けて開始したこの協働の取組は,高齢者のおでかけ支援や土曜チャレンジ教室の実施,100万本のばらのまち福山の実現,各学区における地域まちづくり計画の策定など,一つ一つ着実に成果が形となって表れ始めております。更には,環境,防災,福祉など幅広い分野に対応したまちづくり講座も開講いたしました。多くの方々がこれらの講座に参加されており,市民の皆様のまちづくりへの参加意識は確実に高まっております。全市的な市民活動を支援するまちづくりサポートセンターも整備でき,来月には,地域のまちづくりの拠点として,かんなべ市民交流センターも供用開始となります。福山版住民自治の確立に向け,その礎はできたものと受け止めております。
 また,まちづくりを支え,本市の将来を担う人材の育成にも重点的に取り組んで参りました。具体的には,県東部初の公立の中高一貫校「福山中・高等学校」の開校を始め,北京市教育委員会との教育交流や中国・四国地方有数の図書館機能を有する「まなびの館ローズコム」の整備,福山市立大学の開学,全市的な小中一貫教育の推進など教育環境の充実に取り組んできたところであります。中でも,2011年(平成23年)に開学した福山市立大学は,全国的に人口減少が課題として取り上げられ始めた時期でもあり,私自身大変難しい選択でしたが,若者の地元定着や地域活性化の視点からも必要であると四年制大学の設置を決断したものであります。公立大学で初となる教育学部と全国初となる都市経営学部を設置し,現在,約1,000人の学生が在籍しております。学生の多くは市外出身者ですが,まちづくりへも積極的に参加し,卒業後も一定程度がここ福山の企業等に就職しており,本市の発展に貢献しているものと考えております。
 市民生活の面におきましては,市民の皆様が安心・安全な暮らしを実感できるよう,福山北消防署の改築など消防・救急体制の充実を始め,上下水道施設や学校施設の計画的な耐震化,通学路の安全対策などに取り組んで参りました。自主防災組織を全学区で結成したほか,市街地の浸水対策も実施するなど,災害への備えも強化いたしております。また,救命救急センターの整備や県東部初となる500床病院として福山市民病院の機能を強化するとともに,夜間成人診療所を開設するなど,安心・安全な医療提供体制の構築にも努めて参りました。更には,保育所待機児童ゼロの継続やこども発達支援センターの整備,市内企業のワーク・ライフ・バランスの促進など,子どもを生み育てやすいまちづくりにも積極的に取り組んできております。本市の合計特殊出生率が2008年(平成20年)からの5年平均で1.71と中核市で最も高い数値を示したのは,こうした取組の積み重ねによるものと受け止めております。
 経済面におきましては,福山港の国際コンテナターミナル第1・第2バースの運用を開始し,物流機能を強化するとともに,地域産業の活性化に向け,福山ブランド認定品の販路拡大など都市ブランド戦略も積極的に展開いたしております。更には,本市の強みであるものづくり産業を始め,地域経済の発展に欠かせない中小企業事業者の経営基盤を強化するため,産業支援拠点「福山ビジネスサポートセンターFuku-Biz」の整備にも着手いたしました。
 また,中心市街地の活性化では,備後都市圏の玄関口にふさわしい魅力と賑わいのある交流拠点を目指し,東桜町地区の市街地再開発事業に取り組むとともに,福山駅前の広場や地下送迎場を整備いたしました。2011年(平成23年)には,将来の人口減少社会の到来を見据え,都市間で互いの機能を補完し合い活力ある地域づくりを進めるため,国に先駆け,備後圏域6市2町での広域連携を開始いたしました。この取組は,全国のトップを切ってスタートした連携中枢都市圏構想へと発展いたしております。

 一方で,福山駅前の伏見町地区の市街地再開発事業や鞆のまちづくりなど,早急に取り組む必要がある施策もあります。伏見町地区の再開発につきましては,準備組合の解散が決議され,再スタートとなったものと受け止めております。伏見町地区は,具体的な計画が公表されていない旧キャスパとともに,福山駅前の顔となる部分であり,備後圏域の中枢都市としての拠点性・求心力の面などからも大変懸念いたしております。現在,関係者との連携を密に魅力あるまちづくりに向け,国や県と連携した支援の在り方などを検討しているところであります。
 鞆のまちづくりにつきましては,多くの地元住民の皆様が待ち望まれていた埋立架橋が実現できず,非常に残念であります。鞆は,お弓神事やお手火神事といった伝統行事を始め,毎月どこかで祭りが行われている賑やかな町で,私が子どもの頃は,鞆の海が最高の遊び場でした。その鞆は今,若者が町を離れ,人口減少や高齢化が進行し,待ったなしの状況となっております。確かに,町並みを含む鞆の景観が高い評価を得ていることや,映画・ドラマなどの舞台として登場する機会が増え,多くの観光客が訪れるようになったことは喜ばしいことではありますが,まずは鞆の住民にとって,安心・安全に暮らせる生活環境の整備こそが重要であると考えております。このため,本市といたしましては,これまでどおり,鞆の未来を見据えたまちづくりを進めて参る考えであります。来月には鞆支所・鞆公民館が地域の交流拠点としてリニューアルオープンいたしますが,今後は,これらの施設を拠点とした新たな鞆のまちづくりビジョンを地元の住民の皆様とともに策定して参りたいと考えております。そのためには,地元と行政が互いの信頼関係の下,鞆に根づく「支え合い」や「おもてなし」の心を大切に協力して取り組んでいかなければなりません。中心市街地の取組や鞆のまちづくりにつきましては,残された任期中に,今後の道筋をつけるべく鋭意取り組んで参ります。
 また,地方創生につきましても,人口減少下における行政運営の在り方などは,早急に対応すべき事案であると受け止めております。人口減少社会の到来に備え,経済,医療,福祉,教育など市民生活のあらゆる面で対策を講じる必要があります。そのため,連携中枢都市圏構想を基本に,産学金といった多様な主体や自治体間で役割分担し,互いに補完し合う中で,引き続き,活力ある新たな地方のカタチづくりに向けて,連携を強化して参ります。

 私は,最大の市民サービスは,持続可能な行政運営であると考えております。そのためには,確固たる財政基盤の確立が必要不可欠であります。これまで,行財政改革の着実な実施はもとより,全庁をあげて,私が掲げた「再(Re)」の取組を推進し,全ての施策をゼロベースから見直し,一昨年には,新たな行政運営方針も策定いたしました。その結果,本市は,全国でも上位の健全な財政運営を実現いたしております。これらの取組を進める上では,時としてつらい判断を求められることもありました。厳しい経営環境が続いていた競馬事業につきましては,それまで本市の発展に大きな貢献を果たしてきましたが,公営競技を取り巻く環境の厳しさや施設の老朽化などを総合的に判断する中,断腸の思いで廃止を決断いたしました。今後,地方自治体を取り巻く環境は,人口減少や少子化・高齢化の更なる進行など,これまで経験したことのない厳しいものとなることが予測されます。だからこそ,「持続可能」であるためには,社会の動き,時代の変化に敏感であり,将来,起こり得ることに事前に十分な備えをしておかなければなりません。そのため,行政運営方針では,これからは「ものの豊かさ」から「心の豊かさ」を追求することを打ち出し,若者,女性,高齢者,障がい者のだれもが社会の中で必要とされていることを実感でき,自分らしく輝ける質の高いまちづくりを目指しました。

 ここ福山は,自然豊かで歴史・文化の薫る,風光明媚なまちです。長きにわたり,このまちの移り変わりとともに歩んできましたが,地域経済に活力があり,協働のまちづくりにより地域での支え合いが具現化され,子育て支援環境も充実するなど,穏やかで本当に暮らしやすいまちへと発展してきたと実感いたしております。3期12年を今,改めて振り返ってみますと,沼隈町・神辺町との合併を実現し,合併建設計画を着実に実施するなど,合併町を含めた市域の一体的な発展を実現することができました。協働の取組により,市民主役のまちづくりも一定の成果があがってきたと実感いたしております。ミステリー文学新人賞や都市ブランド戦略により,本市の魅力を高めることで,知名度向上にもつながっているものと受け止めております。また,福山駅前の再整備を始め,大学等高等教育機能や高度急性期医療も充実いたしました。競馬場跡地につきましても,その一部を総合体育館・公園として整備することを決定するなど,備後の中核都市にふさわしい都市基盤・都市機能もおおむね整えることができました。全国的に人口減少が進行する中,本市の人口は,国勢調査では微増を続けております。市民の皆様との約束,「対話・決断・実行・責任」を肝に銘じて取り組んできた結果であり,市長として重責を果たすことができましたのも議会を始め,市民の皆様の市政に対する御理解・御協力のおかげであると深く感謝いたしております。特に,2005年(平成17年)第1回定例市議会において,多くの議員の皆様に賛成の御起立をいただく中,市長として初めて編成した当初予算を御可決いただいた時の感激は,今でも忘れられない思い出であります。心から御礼申し上げます。
 今年は第四次福山市総合計画の総仕上げとして,100周年後の新たなまちづくりビジョンとなる第五次福山市総合計画へ,まちづくりのバトンをつなぐ重要な年となります。新たなリーダーには,時代の変化に対応し,より一層,市民ニーズに沿ったまちづくりを進め,次の100年に向かってしっかりと歩んでいただきたいと考えております。来月1日には市制施行100周年を迎えます。この大きな節目を市長として迎えられることは,大変光栄であります。本市の未来を拓くため,任期満了の日まで,全力で取り組んで参る所存であります。議員の皆様を始め,市民の皆様の御理解・御協力をいただきますよう心からお願い申し上げます。

 本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。


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