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平成29年第1回定例市議会 市長総体説明

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月27日更新

 本日は,2017年(平成29年)第1回定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして,誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております2017年度(平成29年度)当初予算案を始め,関係諸議案の御審議をお願いするに当たり,新年度における市政運営の基本方針と予算案の大要について御説明申し上げます。

はじめに(未来への挑戦・創造)
 
2017年度(平成29年度)は,次なる100年に向けて市政がスタートする,新しい時代の幕開けです。新しい時代を担うのは「人」であり,いつの時代にあっても「人」を育てるのは地域に根差した教育であり文化であると私は考えています。それを思う時,まず脳裏に浮かぶのは,江戸時代後期の郷土の偉人・菅茶山先生のことです。先生は,学問を広めることで,地域のため,国のために役立ちたいという志を立て,神辺に私塾・黄葉夕陽村舎,後の廉塾を開きました。藩や身分を超え,多くの人に学ぶ機会を提供した結果,全国から塾生が集まるようになりました。先生は,自ら授ける教えを学問の種・学種と呼び,学種を地域に根付かせ,絶やさぬようにしておけば,後世においても人材を輩出することができるとの思いから,私塾を藩の学校にするよう願い出るなど,現在の備後地域の教育の礎を築かれました。廉塾は,先生の志とともに地域の方々に守り受け継がれ,国の特別史跡として今に当時の面影を伝えています。この歴史が示すように,私たちのふるさと福山は,誇るべき教育・文化の種がまかれ,花を咲かせた地域であります。
 今年の成人式の祝辞では,福山の将来を担う若い人たちに,自分の志を持ち,挑戦する大切さを伝えたいとの思いから,このことについて触れさせていただきました。新成人だけでなく全ての子どもたちが郷土の歴史に学び,信念と誇りを持って,将来,地域だけでなく世界を舞台に活躍する人材として羽ばたいて欲しいと願っております。

第五次福山市総合計画のスタート
 
さて,国の統計では,昨年生まれた子どもの数が統計開始以来,初めて100万人を下回り,人口減少の加速化が改めて浮き彫りとなりました。さらに,東京圏への一極集中もより鮮明となっており,地方から若者の流出が続いています。一方で,景気につきましては,国においては緩やかな回復基調にあるとされていますが,市内企業に目を向けると,景況感は改善傾向ながら,先行き不透明感を拭い去れない状況にあります。国をあげて地方創生を推進していますが,地方がそれを実感するには至っていないのが実情であります。
 このような社会経済環境の下,新年度,第五次福山市総合計画の第1期基本計画がスタートいたします。新たな総合計画は,未来づくりの目標として「活力と魅力に満ちた輝くまち」を掲げました。これは人口減少の進行や超高齢社会の到来など,地方を取り巻く環境が大きく変わる中にあっても,本市は多くの人をひきつける中国・四国地方の拠点都市として発展していくとの決意を示すものです。私たちには,これまでの100年の歩みを振り返る中で,先人たちのたゆまぬ努力に感謝し,積み重ねてきた歴史・文化を次世代に誇りをもって引き継いでいく責任があります。中心市街地の活性化や歴史・文化等の地域資源の更なる磨き上げ,活力ある産業の創造などに取り組み,子どもから高齢者まで誰もが魅力を感じ,将来にわたって成長する都市の実現に挑戦いたします。このような思いを込めて,新年度予算を「未来への挑戦予算」と名付けました。
 私の掲げる5つの挑戦を盛り込んだ予算であり,行政主導による駅前再生,一人の子どもを一貫して支援するネウボラの推進など,これまでとは違う切り口から施策に取り組み,「実行の年」,市民の皆様が「変化を感じる年」にして参ります。

新年度予算案の概要
 
以下,新年度予算案の概要について御説明申し上げます。
 歳入につきましては,根幹となる市税が前年度と比べて8億5,000万円の増となり,3年ぶりに710億円台に回復する見込みであります。主な要因は,給与所得の伸びによる個人市民税の増加や家屋の新増築に伴う固定資産税の増加であります。
 歳出につきましては,障害福祉サービス事業費などの扶助費が9億円増加したものの,公債費や人件費の減少により,義務的経費全体では27億円の減となりました。投資的経費については,総合体育館の建設に着手することなどから前年度と比較して40億円の増加となる181億円を確保したところであります。
 また,344の事務事業の見直しにより約15億円を節減し,計画的な基金の活用により財源を確保するなど,財政の健全性にも配慮しました。主要な財政指標である経常収支比率は84.2%と前年から3.5ポイント改善し,実質公債費比率は2.5%で1.2ポイント改善するなど,未来へ向けた積極的な投資と,持続可能な財政運営の両立を図ることができたと考えております。
 この結果,一般会計の当初予算規模は,1,643億7,000万円となり,今年度当初予算と比べて16億1,500万円,率にして1.0%の減となっております。更に,特別・企業会計を含めた全体では,3,305億7,719万8千円,率にして,0.4%の減となったところであります。

新年度の主要な事業について(5つの挑戦)
挑戦1 中心市街地の活性化と都市の魅力向上
(中心市街地の活性化)
 
次に,5つの挑戦について御説明申し上げます。
 1つ目の挑戦は,「中心市街地の活性化と都市の魅力向上」です。
 福山駅前は,「都市の顔」であります。私は,この駅前を「住む・観る・憩う・学ぶ・働く・集う,そして発信する」といった様々な都市機能が集積した魅力的なエリアとして再生します。同時に,福山城を中心とする文化ゾーンと一体的に整備します。このための「(仮称)福山駅前再生ビジョン」策定に向け,第1回福山駅前再生協議会を来月1日に開催します。協議会では,駅前が「人々が集い,にぎわう広場」や「新たなライフスタイルを楽しむ場」,そして,「福山の観光や技術,素材など様々な魅力の情報発信とコミュニケーションの場」に生まれ変わるよう,従来手法にとらわれることなく自由に議論していただきます。ビジョン策定は,福山駅前に輝きを取り戻すための重要な一歩であります。関係地権者や事業者,市民の皆様と未来を共有できるものにして参ります。

(都市の魅力向上と発信)
 
本市には,鞆の浦,福山城,明王院,廉塾,砂留の他にも,憩亭と呼ばれる辻堂群,琴や下駄,備後絣などの伝統産業,地域で受け継がれてきた祭りなど,全国に誇れる歴史・文化資源が数多くあります。全国的にも高い合計特殊出生率,オンリーワン・ナンバーワン企業の集積,100万本のばらのまちなど,このまちで育まれてきた多くの強みもあります。これら「魅力の原石」をどう磨き上げ発信していくか,これが都市ブランド力を高める上で重要です。このため,今月9日に「福山市情報発信戦略会議」を立ち上げました。外部専門家からは,組織・体制の整備を始め,戦略的目標の設定とテーマの絞り込み,職員の意識改革や育成など,有益な助言を早速いただきました。引き続き,本市の情報発信戦略の策定に向け,議論を深めて参ります。
 また,国際都市福山の実現に挑戦します。2022年(平成34年)世界バラ会連合大会の地域大会誘致に向け,申請の手続きに入ります。福山城築城400年の記念すべき年に世界大会を開催できれば,都市としてのブランド力を高めることにつながります。国際的にも「100万本のばらのまち福山」の知名度を高め,世界中のばらの愛好家に,本市のローズマインドの精神を広める機会にして参ります。

(戦略的な観光振興)
 
2020東京オリンピック・パラリンピックを控え,今,日本は世界から注目されています。食や生活スタイルなど日本文化が外国人の心を捉え,外国人観光客数は四年連続で過去最高を更新いたしました。SNS等を活用した効果的な情報発信に取り組み,インバウンドの増加へつなげます。5言語に対応した観光アプリ「びんGO!福山」の配信を開始するとともに,福山城や鞆エリアにおけるWi-Fi整備も充実いたします。外国人観光客に福山の旅を楽しんでいただける環境を整えて参ります。
 また,サイクリングや食のほか,古墳群や砂留といった地域固有の資源をテーマやストーリー性を持たせ,観光の魅力として磨き上げます。市内周遊や広域観光の仕組みづくりに民間企業との連携などにより取り組んで参ります。

挑戦2 希望の子育て,安心の医療・福祉とまちの活力の創出
(子育てしやすいまちNo.1への挑戦)
 
2つ目の挑戦は,「希望の子育て,安心の医療・福祉とまちの活力の創出」です。
 本市では,妊娠・出産,子育て期において,子どもの成長過程に応じた,きめ細かな支援に取り組んで参りました。中核市でトップの合計特殊出生率,長年にわたる保育所待機児童ゼロなど着実に成果が出ている一方で,発達障がいや子どもの貧困などの課題が指摘されています。子どもの育ちを確実にサポートできる体制づくりがより一層重要となっています。
 私は,福山版ネウボラの構築に取り組みます。将来的には,子育て世代の就労や再就職の支援も視野に入れつつ,まずは,保健・医療・福祉分野等の相談体制を再構築し,妊娠期から学童期までの相談を1つの窓口で対応できるようにいたします。相談窓口は,拠点支所や保育所など市内12か所に設け,専門のネウボラ相談員を配置し,福山市独自の養成プログラムの下,常に質の高い相談体制を構築いたします。
 また,子育て家庭が必要とする行政情報などを分かりやすく,そして素早く手元に届ける福山版子育てアプリの開発にも着手いたします。
 これらの取組は,子育てにやさしい福山の新たな挑戦です。子ども一人一人が,健やかに成長できるまちづくりにこれからも全力で取り組んで参ります。「福山市は子育て家庭を全力で応援する!」そんなメッセージを全国に発信します。

(「健康長寿社会 福山」の実現)
 
健康長寿社会は,都市の魅力の一つです。健康寿命の延伸に向け,「健康の見える化」に取り組みます。これは,健康づくりの取組に応じてポイントが付与される県のヘルスケアポイント制度と併せ,健康手帳の活用などにより,日々の健康状況を数値により,継続的に把握するものです。これにより,健康づくりへの意欲を高め,定期的な健康診断の受診率の向上などにつなげて参ります。
 民間企業との連携による働き盛り世代の健康づくりを強化します。企業が健康を重要な経営資源として捉え,従業員の健康増進に取り組む「健康経営」を促進します。これは,企業の働き方改革にもつながるものと考えております。また,健康状態を把握するアプリを開発する社会実験に参加し,今後,若者の健康意識の改善などにつなげて参ります。
 さて,高齢化の進行により,誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう,生活習慣病の予防や認知症への対策が一層重要となっています。近年,高齢化と生活習慣の変化に伴い,様々な合併症を起こす糖尿病患者の増加が課題となっています。新たに,「糖尿病重症化予防事業」に取り組みます。重症化リスクの高い方を対象に,かかりつけの医療機関と連携し,保健指導を行うことで人工透析への移行防止や患者の「生活の質」の向上に取り組んで参ります。
 高齢者の約4人に1人が認知症,または,その予備群であり,今後,認知症の人はさらに増加することが見込まれます。そのため,認知症の人やその家族が地域住民と気軽に,交流できる認知症カフェの開設を支援することにより,地域における「つながりあい」「支えあい」の取組を進めます。また,在宅生活が困難な高齢者を支援するため,新たに地域密着型特別養護老人ホームも2施設整備いたします。

(若者や女性の活躍推進)
 
若者や女性が活躍するまちは活気が感じられます。女性の活躍促進に向けた就労支援やワーク・ライフ・バランスの施策を充実いたします。4月から,新たに,「(仮称)ふくやま働く女性ポータルサイト」を開設します。地元で活躍している女性や積極的に女性を採用している企業の紹介など,働く女性が共感し働きたい女性の関心を高める効果的な情報を発信します。また,若い女性の交流拠点となる「(仮称)駅前女子カフェ」をアイネスフクヤマ内に整備します。女性専用のオープンカフェは全国的にも珍しく,市内はもとより市外からも気軽に立ち寄り,利用できるよう,福山駅前に設置することといたしました。是非,多くの方にお越しいただきたいと考えております。働き方改革の一環として,新たにパソコンを使った在宅ワークの技術を学ぶ研修会を実施し,仕事と生活の調和を図った女性の多様な就労を支援して参ります。
 「ふくやまワーク・ライフ・バランス認定・表彰制度」については,引き続き,金融機関と連携して推進いたします。女性の活躍を支えるため,1社でも多くの市内企業に参加いただきたいと考えております。
 放課後児童クラブにつきましては,整備方針に基づき,2019年度(平成31年度)までに全学区において小学校6年生までを受け入れられるよう拡充し,親の就労支援と子どもの健全育成につなげて参ります。
 また,若者の地元定着に向け,民間企業との連携により,高校生や大学生が地元企業を題材に企業分析の手法を学ぶ講座を開催し,地域社会や地元企業に精通した人材の育成に取り組みます。大都市圏をターゲットに金融機関などと連携し,U・Iターン就職も強化いたします。
 これらの取組を着実に実施し,若者や女性がキラリと輝く,若者や女性に選ばれるまちを目指します。

挑戦3 まちの成長をけん引する産業づくり・防災
(地域経済の活性化)
 
3つ目の挑戦は,「まちの成長をけん引する産業づくり・防災」です。
 本市には,独自の技術やサービスを持つ魅力的な企業が数多くあります。その多くは中小企業であり,地域経済の活性化には中小企業の活力が欠かせません。このため,新年度は,中小企業の支援に積極的に取り組みます。ものづくり福の耳プロジェクトの取組を加速させ,できるだけ多くの企業の生の声を伺い,その声を施策に反映させて参ります。ものづくり大学の講座内容を充実し,技術者の技能向上に努めます。また,中小企業の稼ぐ力を高めるため,福山ビジネスサポートセンター(Fuku-Biz)の活動を強化します。創業や新規事業に挑戦する人を応援する新たな仕組みとして,起業家がオフィスへの入居から,立ち上げ後の経営相談までワンストップで支援を受けられる仕組みを市内企業と連携して,全国で初めて構築しました。Fuku-Bizは,中小企業や起業を志す方にとって,頼りがいのある相談パートナーです。多くの方々の御利用をお待ちしております。
 本市の経済活動を支える産業基盤を整備いたします。福山SAスマートICとアクセス道路の整備により,国道2号等の渋滞を緩和します。これにより,経済的損失を改善するとともに,中心市街地や主要観光地へのアクセス性を高めて参ります。
 また,福山市企業立地促進条例を改正し,補助の対象地域や業種を拡大いたします。成長が見込まれるICT企業などの立地を促進し,新たな雇用創出に努めます。

(農林水産業の活性化)
 
農林水産業は,食・健康・環境など我々の日常生活に直結する重要な産業の一つです。地域ブランドの育成など付加価値を向上させ,魅力的な産業へと成長させていく必要があります。
 今月,首都圏で備後圏域の産品を販売するフェアを開催しました。予想以上に売上げた商品もあり,販路拡大の可能性を感じました。備後産ワイン,備後フィッシュなど,今,新たな魅力的な地域資源の芽も出始めています。このため,生産から流通・販売まで戦略をもって取り組む6次産業化推進事業を実施し,一大消費地である首都圏での販路拡大を目指します。6次産業化に取り組む事業者に対し,実績豊富なアドバイザーの派遣や新商品開発等に必要な設備整備への支援などにも取り組みます。こうした積み重ねにより,若い世代が挑戦したいと思える産業へと発展させて参りたいと考えております。

(防災対策の推進)
 
災害時には,自助・共助・公助が互いに効果的に機能することが重要です。昨年6月の瀬戸川流域での浸水被害の教訓を踏まえ,安心・安全なまちづくりに取り組みます。
 新年度は,まず,自助の取組として,危険個所や災害時の避難行動などが掲載された「防災ガイドブック」を全家庭に配付いたします。市民の皆様には,日ごろから防災意識を高くもっていただきたいからです。共助の取組としては,引き続き,防災大学において地域防災のリーダーを育成するとともに,新たに福山防災リーダー連絡協議会を立ち上げ,地域間の円滑な協力体制の構築に努めます。自主防災組織の活性化と併せ,支えあい・助けあえる地域防災力の強化に取り組みます。
 公助の取組としては,地形や雨水管の整備状況を踏まえ,河川や水路,雨水排水施設の効率的・効果的な整備を行い,浸水対策に取り組んで参ります。国・県等の関係機関と連携して,河川の大規模氾濫時等の減災対策も強化いたします。また,学校施設の耐震化につきましては,2020年度(平成32年度)までの完了を目指して取り組みます。
 近年,地震,豪雨,洪水,土砂災害など様々な種類の自然災害が発生しています。防災対策に「これで大丈夫」ということはありません。自助・共助・公助の力を結集し,真に災害に強いまちづくりを進めて参ります。

挑戦4 夢・希望あふれる未来を創る人財の育成
(未来を創造する教育)
 
4つ目の挑戦は,「夢・希望あふれる未来を創る人財の育成」です。
 本市の教育理念である福山100NEN教育に基づき,子どもたちが福山に愛着と誇りを持ち,変化の激しい社会にあっても,たくましく生きていくため,小中一貫教育などを着実に進めます。小中一貫教育において,学びのスタートとなる小学校低学年では,児童のつまずきの解消に重点的に取り組みます。学習の幅が広がる中学校においては,生徒が楽しく学びながら,確かな学力を身につけられる授業づくりに力を入れて参ります。福山のことをより深く学ぶ,ふるさと学習にも引き続き取り組みます。こうした取組を通じて,子どもたちが自ら考え学び,課題解決のために行動できる力が育まれるよう,教育環境を一層充実して参ります。
 また,中学校給食の完全実施に向けて取り組みます。成長期にある中学生の食育の観点からも重要であり,新たに全体計画を策定し,これに沿って取組を加速いたします。学校規模・学校配置の適正化については,学校再編対象校における事前の交流事業を実施し,子どもたちが新しい学校生活を不安なく迎えられるようにするなど,きめ細かな対応に努めて参ります。

(夢・希望の実現)
 
私は,子どもの夢と希望を応援します。夢を実現するには,日々の努力の積み重ねが不可欠であり,「今」を大切にしなければ成し得ないものであると考えております。
 「子ども議会・高校生議会」を継続します。児童生徒たちは,ふるさと福山をどこよりも魅力的なまちにしたいと一生懸命に考え,多くの提案をしてくれました。早速,できるものから新年度の予算に反映しました。福山の未来を担う子どもたちの思いがまちづくりを支えてくれています。
 「夢・未来プロジェクト」を継続します。中学生が自分の夢を大勢の観客の前で発表するプロジェクトです。将来の夢を堂々と語ることの大切さと,夢の実現は自分の力だけではないことを学ぶ貴重な機会となっております。「将来,福山に恩返しがしたい」,これは参加者からの言葉です。ふるさとへの愛着と誇りを高めることにもつながっております。
 さて,一昨日,「ふくやま未来づくり100人委員会」が初めて開催されました。委員募集に当たっては,定員の約4倍近い応募があり,多くの方々がふるさと福山への熱い思いを持っておられることを再認識しました。また,福山に縁があり全国的にご活躍の方々にも応援団として参加いただけることになりました。当日は,本格ミステリー作家の島田荘司さん,映画監督の中野裕之さん,アナウンサーの糸永直美さんがわざわざ参加してくださり,大変感激いたしました。100人委員会は,幅広い世代の市民が集い,福山の未来づくりに向けた夢やアイデアを持ち寄り,互いに共有しながら,30年後の福山の未来図を描いていく協働の場であります。これだけの規模で未来の福山を語り合うのは初めてのことであり,未来の福山というキャンバスに何が描かれるのか,私自身も大いに期待しております。このほか,現在実施しております車座トークも継続して取り組み,それぞれの地域の思いをしっかりと受け止めて参ります。

挑戦5 文化・スポーツの振興
(歴史・文化の継承)
 
5つ目の挑戦は,「文化・スポーツの振興」です。
 まちに息づく歴史・文化は,市民の誇りそのものです。2年後の福山開府400年・5年後の福山城築城400年に向け,プレイベントを開始するなど機運を醸成して参ります。今月23日には,水野家,阿部家や本市ゆかりの有識者を相談役に迎え,「福山開府400年・福山城築城400年事業推進企画委員会」を立ち上げました。今後は基本方針や記念事業等の検討を進めていきます。当面の関連事業として,福山城全体のライトアップの基本設計などにも取り組み,その魅力を引き出す中で,駅周辺の活性化にも生かして参ります。
 また,新年度は,大政奉還から150年目に当たります。参加21都市が連携して幕末維新をテーマに記念プロジェクトを実施し,文化・観光振興に取り組んで参ります。日本遺産認定に向け,歴史文化基本構想の策定にも取り組みます。福山城の歴史や培われてきた福山の文化に目を向け,市民の皆様のふるさと福山への誇りと愛着を高めるとともに,オール福山で全国にその魅力を発信して参ります。
 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞も10回目の選考を迎える記念の年となります。これまでの取組により,17人が作家としてデビューしており,ミステリー作家の登竜門として一定の評価を得るまでの賞になりました。それにふさわしい10回目の記念事業にして参ります。

(鞆のまちづくり)
 
鞆地区の再生・活性化に向けては,現在,ワークショップを開催し,鞆の課題や将来像を住民の皆様と共有し,共感し合えるまちづくりについて,その方向性をまとめているところであります。新年度は,この方向性をベースに,「(仮称)鞆まちづくりビジョン」を策定いたします。鞆のまちづくりをめぐる県の方針全般については,今年度内を目途に,住民の皆様に対する説明の場が持たれるよう,引き続き,地元調整を行っていく考えであります。
 鞆に暮らす方々の生活環境の整備として,浸水被害等の災害に備えるため,排水施設の設置などに取り組みます。鞆の特色を生かした教育活動を推進する「(仮称)鞆の浦学園」については,本市初の義務教育学校として計画的に整備して参ります。また,保存計画を策定し,伝統的建造物群保存地区の歴史的町並みの保存整備を一層推進いたします。いろは丸事件から150年の節目を迎えることを契機とした坂本龍馬ゆかりの観光資源の磨き上げなどにも取り組み,歴史・文化資源として鞆がもつ価値・魅力を高めて参ります。

(スポーツの振興)
 
スポーツは,心と体の健康づくりに大きな役割を果たすとともに,人と人との交流を通じて地域の活力につながります。スポーツを楽しみながら健康づくりができる交流拠点として,新総合体育館の建設工事に着手いたします。新総合体育館では,全国規模の大会やプロスポーツ,コンベンション等の開催も可能で,備後圏域のスポーツ・レクリエーション活動の拠点としても大きく貢献するものと考えています。新総合体育館や公園と芦田川の河川空間との一体的な利活用も進め,スポーツでにぎわいを創出できるよう取り組んで参ります。
 また,6月4日,本市で初めての本格的なトライアスロン大会「ローズカップ福山‐鞆の浦トライアスロン」が開催されます。鞆の浦やグリーンラインなどがコースに織り込まれており,歴史的な町並みや美しい瀬戸内の景色を体感できるものとなっています。スポーツ振興だけでなく,本市の魅力を発信できる機会でもあり,参加者の方に福山が印象に残るよう本市も大会運営を積極的に支援して参ります。
 2020東京オリンピック・パラリンピックの開催は,スポーツへの関心を高める契機となります。JOCとの共催によるオリンピック教室を開催し,選手の育成・強化に努めるほか,聖火リレーや事前合宿の市内への誘致などスポーツを通じた地域活性化に取り組みます。
 以上,5つの挑戦を中心に,新年度予算とその大要について,御説明申し上げました。

新年度の市政運営
(連携中枢都市圏)
 
人口減少時代にあって,本市は,備後の中核都市としての責任と役割をしっかりと果たすべく,連携中枢都市圏の取組を着実に推進いたします。重要課題の一つである医療につきましては,福山市民病院が中心となり,圏域内の公立病院等と連携し,医療スタッフの技術向上を目指した多職種による研修や医療材料の共同購入など経営改善を通じて,安定した医療提供体制の確保に取り組みます。観光振興や女性の活躍,地域医療など,圏域で連携することで,互いを補完し,住民サービスの向上につなげ,住み続けたいと思える備後圏域の実現に努めます。
 備後圏域の取組がスタートした時は,全国でわずか4圏域であった連携中枢都市圏の取組が,今では17圏域に拡大し,今後も増える見込みと伺っています。新年度には,国の主催として初めての連携中枢都市圏の全国会議が福山で開催される予定です。全国の先進モデルとなるよう,今後も積極的に推進して参ります。

(新年度への思い)
 
次に,新年度の組織について申し上げます。私の掲げる5つの挑戦を果敢に実行するため,成果重視で再編いたしました。私の特命事項を部局横断的にスピード感をもって取り組むべく,その司令塔として局長級の経営戦略監を新設いたします。また,福山駅前の再生や福山版ネウボラ,100人委員会,福山城築城400年など5つの挑戦の柱となる施策にしっかりと対応できるよう組織を整備いたします。

 成長のない都市には未来はありません。財政の健全性に配慮しつつ,活力ある産業づくりや成長に向けた投資に知恵を絞ります。子どもたちの元気な笑顔は未来への夢であり,若者や女性が元気に行き交う姿は未来への希望です。若い世代の子育ての願いを叶え,子どもたちが抱く夢を応援します。地域が大切に守ってきた歴史・文化こそが市民の誇りであります。その価値を市民の皆様と共有し,国内外へ発信していきます。
 そして,「情報発信・スピード感・連携」を引き続き市政運営の基本に据え,現場主義を貫き,より一層市民に身近な市政運営に努めます。協働のまちづくりを更に発展させ,市民が主役となるまちづくりを進めるとともに,職員一丸となって5つの挑戦に全力で取り組み,「活力と魅力に満ちた輝くまち」の実現に邁進して参ります。

 予算以外の議案といたしましては,福山市情報公開条例及び政治倫理の確立のための福山市議会議員及び市長の資産等の公開等に関する条例の一部改正についてなど条例案13件,その他の議案として,福山市深津住宅3号棟(27・高耐)建設工事請負契約締結の変更についてなど5件を提出いたしております。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

 本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。