ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 担当部署で探す > 食肉衛生検査所 > 牛海綿状脳症(BSE)について

本文

牛海綿状脳症(BSE)について

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年4月16日更新

1 牛海綿状脳症(BSE)とは・・・

●異常プリオンが中枢神経系に蓄積し,脳組織がスポンジ(海綿)状になる牛の病気です。
●異常プリオンとは,本来,動物の脳細胞内にある正常なプリオンタンパク質の構造が変化し,酵素などによっても分解されにくくなったものです。
●この病気が牛の間で広まったのは,BSE感染牛を原料とした肉骨粉を飼料として使ったことが原因と考えられています。
●1995年に,英国で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者が初めて確認されました。この病気とBSEとの関連性が示唆されています。
●日本では,これまでに変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者が1人確認されていますが,英国滞在時に感染した可能性が有力と考えられています。
●この病気に関して,WHO専門家会議及び家畜衛生の国際機関である国際獣疫事務局によると,通常食されている食肉や牛乳・乳製品は食べても安全であるといわれています。
●2013年5月に開催された国際獣疫事務局(OIE)総会において,日本は最も安全な「無視できるBSEリスク」の国に認定されました。

2 福山市食肉センターでのBSE検査について

 生体検査において、行動異常や神経症状を呈する牛について、BSEスクリーニング検査を実施します。

 スクリーニング検査で陽性と判断された場合には、国などの検査機関でより精度の高い確認検査を行います。それらの結果に基づいて国の専門家会議においてBSEか否かの判断をします。牛海綿状脳症であると診断された牛の枝肉や内臓などはすべて焼却されます。

 スクリーニング検査及び確認検査の実施中は、対象牛の枝肉や内臓などは適切に保管され、合格となるまで出荷されることはありません。

3 福山市食肉センターでのBSE対策について

(1)BSEスクリーニング検査
 牛海綿状脳症(BSE)の疑いのある牛を,スクリーニング(選別)検査で判断します。
 牛から延髄(脳の一部)を採取し,検査材料にします。
 当検査所では「エライザ法」という検査方法で行っており,4~5時間程度で判定できます。
 スクリーニング検査で基準値以上の値を示した検体は,国の専門機関に送付してさらに精密な検査を行い,牛海綿状脳症(BSE)かどうかの最終判定がなされます。
「陰性」であることが確認されるまでは,この牛の枝肉・内臓等はすべて食肉センター内で保留されます。
「陽性」であることが確認された場合は,保留されていたこの牛の枝肉・内臓等はすべて焼却処分され,出荷されることはありません。

(2)特定危険部位(SRM)の除去
 異常プリオンたん白質は,脳,脊髄,回腸などに蓄積し,特定危険部位(SRM)と呼ばれています。SRMの除去はヒトが変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に感染するリスクを低減するために重要な対策です。
 と畜場では,ピッシング(牛をと畜する際,頭部からワイヤ状の器具を挿入して脳神経組織を破壊して反射運動を抑え,解体中の安全を確保する作業のこと。)の中止,背割り前に吸引機による脊髄の吸引除去,背割り後に枝肉を高圧水により洗浄,枝肉洗浄後に脊髄片の付着がないことを確認する等解体の工程中に食用となる部分をSRMで汚染しないように指導したり,確実な除去の確認をしています。

BSEと診断された場合,牛の肉や内臓等は焼却処分を行います。
市場等に流通することはありません。

BSEについての関連ホームページ