○福山市興行場法施行条例

平成24年9月28日

条例第56号

(趣旨)

第1条 この条例は、興行場法(昭和23年法律第137号。以下「法」という。)第2条第2項の規定による興行場の設置の場所及び構造設備に係る公衆衛生上必要な基準並びに法第3条第2項の規定による興行場について営業者が講ずべき措置の基準を定めるものとする。

(設置の場所の基準)

第2条 法第2条第2項の規定による興行場(次条及び第4条において「施設」という。)の設置の場所の公衆衛生上必要な基準は、排水、換気及び採光が十分に行えるなど、入場者の衛生に支障のない場所に設置することとする。

(構造設備の基準)

第3条 施設の構造設備の公衆衛生上必要な基準は、次のとおりとする。

(1) 施設は、十分な耐久性を有する材料で築造すること。

(2) 施設の床面は、不浸透性材料(石、コンクリートその他汚水等が浸透しないものをいう。以下同じ。)で覆い、又は地盤面から床までの高さをおおむね0.45メートル以上とするなど防湿上有効な措置を講じること。

(3) 施設は、清掃及び排水が容易に行える構造であること。

(4) 観覧室(興行を見聞きするため入場者が利用する場所をいう。以下同じ。)と食堂、ロビー、便所、売店等興行に直接関係しない場所とは、隔壁等により区画すること。

(5) 食堂、売店又は食品販売設備は、便所の付近その他の不潔な場所に設けてはならないこと。ただし、当該便所が手洗い場所等の次室を設けた水洗便所であって衛生上支障がない場合は、この限りでない。

(6) 施設に入場者の使用に供する座布団等を備える場合には、これらを清潔で衛生的に保管できる設備を設けること。

(7) 施設には、適当な数の清掃用具及び必要に応じ散水用具を備え、これらを清潔で衛生的に保管できる専用の設備を設けること。

(8) 場内(入場者が利用する場所をいう。以下同じ。)には、汚液(汚水を含む。)、ごみ等が飛散し、又は流出しない構造の適当な数のごみ箱を置くこと。

(9) 観覧室は、入場者の出入り、着席及び移動が容易にでき、及び入場者の観覧に支障が生じない構造設備とし、出入口及び観覧席(興行を見聞きするための入場者の椅子席、座席及び立見席をいう。)は、衛生上支障が生じない配置及び構造とすること。

(10) 施設には、衛生的な空気環境を確保するため、適正な機械換気設備(空気を浄化し、その流量を調節して供給及び排出をすることができる設備をいう。)又は空気調和設備(空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給及び排出をすることができる設備をいう。)を設けること。

(11) 施設には、入場者の衛生及び興行に支障が生じないよう適当な照明機能を有する照明設備を設け、観覧室には、映写中又は演劇中であっても床面において照度不足が生じないよう照明設備を設けること。

(12) 施設の各階には、次に掲げる構造設備を有する適当な数の便所を設け、入場者にその場所が明らかに分かるように表示を行うこと。

 便所は、男性用及び女性用に区分した構造とすること。

 便所の出入口は、直接観覧室から出入りできない構造とすること。ただし、手洗い場所等の次室を設けた水洗便所であって衛生上支障がない場合は、この限りでない。

 便所は、水洗便所とすること。ただし、やむを得ない場合は、窓その他の開口部に昆虫の侵入を防止するための網戸その他これに類する設備を設けた改良便所又はくみ取便所とすることができる。

 便所には、清浄な水を供給できる適当な数の流水式手洗い設備を設けること。

 便所の床面及び床面からおおむね1メートルの高さまでの内壁は、不浸透性材料を用いて築造され、清掃が容易に行える構造であること。

(一部改正〔令和2年条例20号〕)

(措置の基準)

第4条 法第3条第2項の規定による施設について営業者が講ずべき措置の基準は、次のとおりとする。

(1) 施設及びその設備並びに施設の周囲は、必要に応じ補修を行い、毎日清掃するなど衛生上支障が生じないようにすること。

(2) ねずみ及び昆虫を防除するため、定期的に巡回点検及び防除作業を実施すること。

(3) 場内は、定期的に消毒すること。

(4) 防除作業又は消毒を行ったときは、その都度実施記録を作成し、当該記録を作成の日から2年間保存すること。

(5) 設備及び器具は、定期的に保守点検を行い、常に適正に使用できるよう整備すること。

(6) 食堂、売店又は食品販売設備は、常に清潔で衛生的に保つこと。

(7) 清掃用具及び散水用具は、専用の設備に保管し、当該設備は適切に清掃を行い、常に衛生的に保つこと。

(8) 入場者の使用に供する座布団等は、常に清潔で衛生的に保つこと。

(9) ごみその他の廃棄物は、適切に搬出し、施設内に放置しないこと。

(10) 便所は、常に清潔に保ち、防臭措置を講じること。

(11) 換気設備の管理を次に掲げるところにより行うこと。

 換気設備は、定期的に保守点検し、故障、破損等がある場合は、速やかに補修し、常に適正に使用できるよう整備すること。

 屋内の施設において行う映写、演劇、演芸、音楽演奏、見せ物又は競技にあっては、場内の環境を公衆衛生上良好な状態に保持するため、1回の興行が長時間にわたるときは、おおむね2時間30分を超えない時間ごとに約10分間以上の休憩時間を設け、換気を十分に行うこと。ただし、次のいずれかに該当する場合にあっては、この限りでない。

(ア) 映画の興行を行う場合であって、2時間30分を超えるフィルムを映写するときに、そのフィルム1回の映写の前後に十分な換気を行うとき。

(イ) 興行時間中も常に十分な換気が行われており、衛生上支障が生じるおそれがないとき。

(12) 照明設備の管理を次に掲げるところにより行うこと。

 照明設備は、定期的に保守点検し、照度不足、故障等が生じた場合は、速やかに取り替え、又は補修をすること。

 施設内の照度は、照明設備の機能どおりに適正に保持し、低下させないよう適切に清掃し、常に清潔に保つこと。

(13) ごみ等場内を不潔にするおそれのあるものは、ごみ箱以外の場所に投棄しない旨の表示を場内の適当な場所に掲示しておくこと。

(14) 感染のおそれのある疾病にかかっている者又はその疑いがある者は、業務に従事させないこと。ただし、医師の診断により支障がない場合にあっては、この限りでない。

(一部改正〔令和2年条例20号〕)

(基準の緩和等)

第5条 市長は、屋外に観覧席を有する興行場、季節的又は一時的に仮設する興行場その他特別な理由がある興行場に対して、その特性に応じ、公衆衛生上支障がないと認められる範囲で、第3条及び前条に規定する基準の一部を緩和し、又は適用しないことができる。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(令和2年3月18日条例第20号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

福山市興行場法施行条例

平成24年9月28日 条例第56号

(令和2年4月1日施行)

体系情報
第10編 生/第2章 環境衛生
沿革情報
平成24年9月28日 条例第56号
令和2年3月18日 条例第20号