○福山市旅館業法施行条例
平成24年9月28日
条例第57号
(趣旨)
第1条 この条例は、旅館業法(昭和23年法律第138号。以下「法」という。)第3条第3項第3号の規定による清純な施設環境が保持されるべき施設、同条第4項の規定による営業の許可をする際に意見を求めるべき者及び法第4条第2項の規定による営業者が講ずべき措置の基準並びに旅館業法施行令(昭和32年政令第152号。以下「政令」という。)第1条第1項第8号、同条第2項第7号及び同条第3項第5号の規定による営業施設の構造設備の基準を定めるものとする。
(一部改正〔平成30年条例18号〕)
(構造設備の基準)
第2条 政令第1条第1項第8号の規定による旅館・ホテル営業の施設の構造設備の基準、同条第2項第7号の規定による簡易宿所営業の施設の構造設備の基準及び同条第3項第5号の規定による下宿営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 寝具の収納設備が適当な場所に設けてあること。
(2) 共同の入浴設備は、次の要件を満たすものであること。
ア 脱衣室が付設されていること。
イ 浴室の内部が外部から見通せないこと。
(一部改正〔平成30年条例18号〕)
(清純な施設環境が保持されるべき施設)
第4条 法第3条第3項第3号の条例で定める施設は、次のとおりとする。
(1) 図書館法(昭和25年法律第118号)第2条第1項に規定する図書館
(2) 博物館法(昭和26年法律第285号)第2条第1項に規定する博物館及び同法第31条第1項第1号の規定により博物館に相当する施設として文部科学大臣が指定した施設
(3) 国若しくは地方公共団体又は独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。次条第1号において同じ。)が設置した青年の家、児童文化センターその他の青少年のための教育施設
(4) 都市公園法施行令(昭和31年政令第290号)第2条第1項第1号に規定する都市公園
(5) 福山市交流館条例(平成30年条例第17号)第1条に規定する交流館
(6) その他前各号に掲げる施設に類する施設として市長が指定したもの。
2 市長は、前項第6号の規定により施設を指定したときは、その旨を公示しなければならない。これを取り消したときも、同様とする。
(一部改正〔令和5年条例17号〕)
(1) 国又は独立行政法人が設置する施設 当該施設の長
(2) 地方公共団体が設置する施設 当該施設を所管する地方公共団体の長又は教育委員会
(3) 前2号に掲げる施設以外の施設であって監督庁のあるもの 当該監督庁
(4) 前3号に掲げる施設以外の施設 市長
(営業施設について講じるべき措置の基準)
第6条 法第4条第2項の規定により条例で定める措置の基準は、次のとおりとする。
(1) 床下には、適当な防湿方法及び換気方法を施すこと。
(2) 客室、廊下、階段等には、十分な換気、採光及び照明の装置を設けること。
(3) 客室には、外気に面して窓を設けること。
(4) 調理場は、換気、採光及び照明が十分であるとともに、防じん及びねずみ、昆虫等の防除の設備を設けること。
(5) 共同の入浴設備については、次に掲げる措置を講じること。
ア ろ過器(浴槽水(浴槽内の湯水をいう。以下同じ。)を再利用するため、浴槽水中の微細な粒子や繊維等を除去する装置をいう。以下同じ。)を設置する場合は、ろ過器は、十分なろ過能力を有し、洗浄又はろ材の交換を行うことができるものであるとともに、ろ過器の前に集毛器(浴槽水を再利用するため、浴槽水に混入した毛髪や比較的大きな異物を捕集する網状の装置をいう。以下同じ。)を置くこと。
イ 気泡発生装置、ジェット噴射装置等微小な水粒を発生させる設備(以下「気泡発生装置等」という。)の空気取入口から土ぼこりが入らないような構造とすること。
ウ 内湯と露天風呂の間は、配管等を通じて、露天風呂の湯が内湯に混じることのない構造とすること。
エ 脱衣場及び脱衣箱は、常に清掃するほか、昆虫等の駆除及び消毒をすること。
オ 洗い場、浴槽、貯湯槽(原湯(浴槽の湯を再利用せずに浴槽に直接注入される温水をいう。以下同じ。)等を貯留する槽(タンク)をいう。以下同じ。)等は、常に清潔にし、定期的に清掃及び消毒をすること。
カ 浴槽内の湯は、常に豊富にし、かつ、適温を保ち、浴槽内の湯の汚濁を防止すること。
キ 入浴者に利用させるくし、かみそり、タオル等は、1人ごとに消毒し、清潔に保たれたものとすること。
ク 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第9項に規定する給水装置により供給される水以外の水を使用した原湯、原水(原湯の原料に用いる水及び浴槽の水の温度を調整する目的で、浴槽の水を再利用せずに浴槽に直接注入される水をいう。以下同じ。)、上がり用湯(洗い場及びシャワーに備え付けられた湯栓から供給される温水をいう。以下同じ。)及び上がり用水(洗い場及びシャワーに備え付けられた水栓から供給される水をいう。以下同じ。)並びに浴槽水は、規則で定める基準に適合するように水質を管理すること。
ケ 浴槽水は、毎日完全に換水すること。ただし、ろ過器を使用している場合にあっては、1週間に1回以上完全に換水すること。
コ ろ過器を使用している場合は、1週間に1回以上ろ過器を十分に洗浄し、又はろ材を交換するとともに、湯水を浴槽とろ過器等との間で循環させるための配管(以下「循環配管」という。)を適切に消毒すること。
サ 集毛器を使用している場合は、定期的に内部の毛髪等を除去して洗浄するとともに、適切に消毒すること。
シ 浴槽水の消毒に当たっては、塩素系薬剤を使用し、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を毎日定期的に測定して、通常1リットル中0.4ミリグラムから1.0ミリグラムまでに保つとともに、当該測定結果を検査の日から3年間保管すること。ただし、原湯又は原水の性質その他の条件により塩素系薬剤を使用できない場合、他の消毒方法を使用する場合等にあっては、レジオネラ属菌に対する消毒効果が塩素系薬剤と同等以上の方法によること。
ス 循環配管を設置している場合において、シの規定により浴槽水の消毒に当たり塩素系薬剤を使用するときは、塩素系薬剤は、ろ過器の直前に投入すること。ただし、構造上これにより難い場合にあっては、この限りでない。
セ 水道法第3条第9項に規定する給水装置により供給される水以外の水を使用した原湯、原水、上がり用湯及び上がり用水並びに毎日完全に換水している浴槽水は1年に1回以上、連日使用している浴槽水は1年に2回以上(浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合には、1年に4回以上)規則で定める水質検査を行い、その結果を検査の日から3年間保管するとともに、その写しを脱衣室その他入浴者が見やすい場所に掲示すること。
ソ オーバーフロー水及びオーバーフロー回収槽(以下「回収槽」という。)の湯水を浴用に供しないこと。ただし、これにより難い場合にあっては、オーバーフロー還水管及び回収槽の清掃及び消毒を定期的に行うとともに、回収槽の湯水を塩素系薬剤等により消毒すること。
タ 浴槽に気泡発生装置等を設置している場合は、連日使用している浴槽水を使用しないように努めること。
チ 打たせ湯には、循環している湯水を使用しないように努めること。
ツ シャワーには、循環している湯水を使用しないこと。
テ 貯湯槽、配管等は、清掃が容易にでき、完全に排水ができるなど、生物膜の発生の防止及びその除去ができる構造とするよう努めること。
ト ろ過器等により浴槽水を循環させる場合は、浴槽水の誤飲を防ぐための措置を講じること。
ナ 入浴者の守るべき事項を浴槽内の見やすい場所に掲示すること。
ニ 浴槽水を河川等に排水する場合は、適切な処理を行うこと。
ヌ 入浴設備及びその維持管理に係る衛生上の管理運営要領を作成し、これを従業員に遵守させること。
ネ 営業者(自ら従事する営業者に限る。)又は従業員のうちから、衛生管理に係る責任者を定めること。
(6) 便所には、換気、採光、照明、防臭、昆虫等の防除及び流水式による手洗いの設備を設けること。
(7) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める措置を講じること。
(一部改正〔令和2年条例21号〕)
(しんしゃく規定)
第7条 市長は、土地の状況その他特別の事由があると認められるものについては、公衆衛生に支障のない範囲で、前条の規定の適用をしんしゃくすることができる。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
(福山市旅館業法施行令に基づく構造設備の基準に関する条例の廃止)
2 福山市旅館業法施行令に基づく構造設備の基準に関する条例(平成15年条例第22号)は、廃止する。
附則(平成30年3月27日条例第18号)
この条例は、平成30年6月15日から施行する。
附則(令和2年3月18日条例第21号)
この条例は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月27日条例第17号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。