○福山市個人情報の保護に関する法律施行条例
令和4年12月19日
条例第32号
(趣旨)
第1条 この条例は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この条例において「実施機関」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会、上下水道事業管理者、病院事業管理者及び財産区をいう。
2 前項に規定するもののほか、この条例で使用する用語は、法及び個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号)で使用する用語の例による。
(条例要配慮個人情報)
第3条 法第60条第5項の条例で定める記述等は、性的指向及び性自認を内容とする記述等とする。
(開示請求に係る手数料)
第4条 法第89条第2項に規定する手数料は無料とし、保有個人情報の写しの交付に要する費用は開示請求者の負担とする。
(開示決定等の期限)
第5条 実施機関等(実施機関及び市が設立した地方独立行政法人をいう。以下同じ。)は、開示請求があった日の翌日から起算して15日以内に開示決定等をしなければならない。ただし、法第77条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
(1) この条の規定を適用する旨及びその理由
(2) 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
(訂正請求の手続の特例)
第7条 何人も、自己を本人とする保有個人情報の内容が事実でないと思料するときは、法及びこの条例の定めるところにより、当該保有個人情報を保有する実施機関等に対し、当該保有個人情報の訂正(追加又は削除を含む。以下同じ。)を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の訂正に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下「訂正請求」という。)をすることができる。
3 前2項の規定による訂正請求をする場合においては、法第90条第3項の規定は適用せず、法第91条第1項第2号中「訂正請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項」とあるのは、「訂正請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項」と読み替えて、同項の規定を適用する。
(訂正決定等の期限)
第8条 実施機関等は、訂正請求があった日の翌日から起算して15日以内に訂正決定等をしなければならない。ただし、法第91条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
(1) この条の規定を適用する旨及びその理由
(2) 訂正決定等をする期限
(利用停止請求の手続の特例)
第10条 何人も、自己を本人とする保有個人情報が法第98条第1項各号のいずれかに該当すると思料するときは、法及びこの条例の定めるところにより、当該保有個人情報を保有する実施機関等に対し、当該各号に定める措置を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の利用の停止、消去又は提供の停止(以下「利用停止」という。)に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による利用停止の請求(以下「利用停止請求」という。)をすることができる。
3 前2項の規定による利用停止請求をする場合においては、法第98条第3項の規定は適用せず、法第99条第1項第2号中「利用停止請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項」とあるのは、「利用停止請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項」と読み替えて、同項の規定を適用する。
(利用停止決定等の期限)
第11条 実施機関等は、利用停止請求があった日の翌日から起算して15日以内に利用停止決定等をしなければならない。ただし、法第99条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
(1) この条の規定を適用する旨及びその理由
(2) 利用停止決定等をする期限
(審議会への諮問)
第13条 実施機関は、次のいずれかに該当する場合において、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、福山市情報公開・個人情報保護審議会条例(令和4年条例第31号)第1条に規定する福山市情報公開・個人情報保護審議会に諮問することができる。
(1) この条例の規定を改正し、又は廃止しようとする場合
(2) 法第66条第1項の規定に基づき講ずる措置の基準を定めようとする場合
(3) 前2号に掲げる場合のほか、実施機関における個人情報の取扱いに関する運用上の細則を定めようとする場合
(審査会の設置)
第14条 法第105条第3項において準用する同条第1項及び福山市議会の個人情報の保護に関する条例(令和5年条例第2号。以下「議会条例」という。)第45条第1項の規定による諮問に応じ審査するため、福山市個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
(一部改正〔令和5年条例2号〕)
(委員)
第15条 審査会は、委員5人以内で組織する。
2 委員は、個人情報保護制度に関し優れた識見を有し、かつ、公正な判断をなし得る者のうちから市長が委嘱する。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任されることができる。
5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(会長及び副会長)
第16条 審査会に、会長及び副会長各1人を置き、委員の互選により定める。
2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第17条 審査会の会議は、会長が招集し、その議長となる。ただし、会長及び副会長が在任しないときの会議は、市長が招集する。
2 審査会は、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
3 審査会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
4 審査会の会議は、原則として非公開とする。ただし、審査会が必要と認めるときは、公開とすることができる。
(審査会の調査権限)
第18条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関等(法第105条第3項において準用する同条第1項の規定により審査会に諮問をした実施機関等及び議会をいう。以下同じ。)に対し、保有個人情報(法第78条第1項第4号、第94条第1項若しくは第102条第1項又は議会条例第20条第5号ア、第35条第1項若しくは第42条第1項に規定する開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る法第60条第1項又は議会条例第2条第4項に規定する保有個人情報をいう。以下同じ。)の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された保有個人情報の開示を求めることができない。
2 諮問実施機関等は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関等に対し、保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
(一部改正〔令和5年条例2号〕)
(委員による調査手続)
第19条 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に、前条第1項の規定により提示された保有個人情報を閲覧させることができる。
(提出資料の写しの送付等)
第20条 審査会は、第18条第3項の規定による資料の提出又は法第106条第2項の規定により読み替えて適用される行政不服審査法(平成26年法律第68号)第81条第3項において準用する同法第74条若しくは同項において準用する同法第76条の規定による主張書面若しくは資料の提出があったとき(諮問実施機関等が議会である場合において、相当する書面又は資料の提出があったときを含む。)は、これらの資料又は主張書面等の写し(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)にあっては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該資料を提出した審査請求人等(審査請求人、参加人(同法第13条第4項に規定する参加人をいう。)又は諮問実施機関等をいう。以下同じ。)以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるとき、その他正当な理由があるときは、この限りでない。
2 審査会は、前項の規定による送付をしようとするときは、当該送付に係る資料を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。
(一部改正〔令和5年条例2号〕)
(運営状況の報告及び公表)
第21条 市長は、規則で定めるところにより、法及びこの条例並びに議会条例による個人情報保護制度の運営状況を取りまとめ、毎年度1回以上、福山市情報公開・個人情報保護審議会に報告し、及び公表しなければならない。
(一部改正〔令和5年条例2号〕)
(委任)
第22条 この条例に定めるもののほか、法及びこの条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。
(福山市個人情報保護条例の廃止)
第2条 福山市個人情報保護条例(平成15年条例第38号。以下「旧条例」という。)は、廃止する。
(経過措置)
第3条 次に掲げる者に係る旧条例第12条、第12条の2第5項又は第13条第2項の規定によるその業務に関して知り得た旧条例第2条第4項に規定する個人情報(以下「旧個人情報」という。)の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない義務については、この条例の施行後も、なお従前の例による。
(1) この条例の施行の際現に旧条例第2条第1項に規定する実施機関(以下「旧実施機関」という。)の職員である者又はこの条例の施行前において旧実施機関の職員であった者
(2) この条例の施行の際現に旧条例第2条第3項に規定する指定管理業務に従事する職員である者又はこの条例の施行前において同業務に従事する職員であった者
(3) この条例の施行前において旧条例第13条第1項に規定する受託業務に従事していた者
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前に旧条例第17条又は第27条から第29条までの規定による請求がされた場合における旧条例に規定する保有個人情報の開示、訂正、削除及び利用の中止については、なお従前の例による。
3 第1項各号に掲げる者が、正当な理由がないのに、この条例の施行前において旧実施機関が保有していた旧条例第53条に規定する個人の秘密に属する事項が記録された保有個人情報を含む情報の集合物であって特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)をこの条例の施行後に提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
4 第1項各号に掲げる者が、その業務に関して知り得たこの条例の施行前において旧実施機関が保有していた旧条例第2条第6項に規定する保有個人情報をこの条例の施行後に自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第4条 附則第2条の規定により旧条例の規定がその効力を失う前にした違反行為の処罰については、その失効後も、なお従前の例による。
第5条 旧条例第36条第1項の規定により設置された福山市個人情報保護審査会(以下「旧審査会」という。)は、第14条の規定により設置された審査会となり、同一性をもって存続するものとする。
2 この条例の施行の際現に旧審査会の委員に委嘱されている者は、施行日にそれぞれ第15条第2項の規定により審査会の委員として委嘱されたものとみなす。この場合において、その委嘱されたものとみなされる者の任期は、旧条例第36条第4項の規定による旧審査会の委員としての残任期間と同一の期間とする。
附則(令和5年3月2日条例第2号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。