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風流な茶室の命名揮毫書扁額「又喜庵」 不忘筆

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年11月1日更新

風流な茶室の命名揮毫書

扁額「又喜庵」 不忘筆  

 江戸時代、鞆を代表する商家で、保命酒を醸造販売していた中村家では、「二時庵」と「又喜庵」という独立した風雅な茶室を2つも持っていました。これはこの時代の鞆がいかに文化芳醇であったかを物語っています。

 「又喜庵」は「二時庵」の次にできた2つ目の茶室です。この揮毫は、1846(弘化3)年、中村家主人の政顕が、京都の裏千家11世宗室(不忘)へ直接会って依頼し、認められたものです。政顕の雅号が「又喜」であることから命名され、「さらに又喜ぶ庵」という意味も込められているようです。この書からは鞆の風流な江戸時代を垣間見ることができます。

 今でも、「二時庵」は太田家住宅(旧・中村家、国重要文化財)に遺されています。もう一つの港に面した朝宗亭の「又喜庵」は、明治時代になって、瀬戸田に移築され、「一夢亭」として使われていましたが、近年になって取り壊されました。しかし、「又喜庵」の扁額だけは今でも遺されています。

(本作は同館特別展「筆が奏でる鞆の風光」で11月24日(日曜日)まで展示しています)

 

鞆の浦歴史民俗資料館
Tel:084-982-1121

手話通訳/要約筆記の有無: