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古い低圧進相コンデンサが設置されていませんか?
店舗,作業場などで低圧200から600ボルトのコンデンサを使用されている方へ
コンデンサからの火災に注意
低圧進相コンデンサは,業務用冷蔵庫やモーター等を使用する電気機器の省電のため,店舗や作業所等で使用されていますが,1975年(昭和50年)以前に製造されたコンデンサは,保安装置が内蔵されていないため,経年劣化により出火する危険性があります。
低圧進相コンデンサの火災は,6月から9月にかけて多く発生する傾向にあります。電気機器は多湿により劣化が進み,気温が高いとコンデンサ本体の温度も上昇して火災が発生しやすい状況となります。本消防組合管内でも,この時期に集中して火災が発生しています。
また,メインブレーカーを切らなければ,常時電圧がかかっているため,夜間などの機械を使用していないときでも出火する危険性があります。
火災を防ぐためには
低圧進相コンデンサの不具合は,一般的な電気機器と違い,コンデンサ自体が動かなくなるなどの症状が見られないため,劣化や故障が分かりにくいものとなっています。
低圧進相コンデンサからの火災を防ぐために次のことに注意してください。
・機器を使用しないときは,メインブレーカーを切り,低圧進相コンデンサに電圧が常時かからないようにしましょう。
・1975年(昭和50年)以前に製造された低圧進相コンデンサは,保安装置が内蔵されていません。使用されている場合は,早急に使用を停止し,取替えを行ってください。
・10年を経過した低圧進相コンデンサは,専門の業者による点検を受け,計画的に交換してください。
古い低圧進相コンデンサの見分け方
低圧進相コンデンサの製造年は,コンデンサ自体に取り付けられている銘板に記載されています。古い低圧真相コンデンサを使用されている場合は,一度ご確認ください。
管内における低圧進相コンデンサが原因と考えられる火災事例
管轄署 | 出火日時 | 火災概要 |
府中消防署 | 2017年8月5日 | 2階建て110平方メートルの作業場が全焼し,その他5棟に延焼 |
南消防署 | 2016年7月30日 | 2階建て倉庫兼作業場のうち,屋根部分2平方メートル及び製材用木材の一部を焼損 |
府中消防署 | 2015年7月25日 | 平屋建て355平方メートルの建物のうち,作業場の一部を焼損 |
芦品消防署 | 2014年8月11日 | 2階建て224.86平方メートルの作業場の1階部分に設置された受配電設備の一部を焼損 |
府中消防署 | 2012年8月24日 | 2階建て384平方メートルの作業場の1階部分の配電盤及び集塵機の一部を焼損並びに製品の一部を煙損 |