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平成29年12月定例市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月1日更新

 本日は,12月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 今回提出いたしております2017年度(平成29年度)補正予算案を始め,関係諸議案の御審議をお願いするに当たり,当面する市政の状況と議案の大要について御説明を申し上げます。

 始めに,先月の県知事選挙で湯崎知事が三期目の当選を果たされました。知事とは,これまでトップ会談を通じて,福山駅前の再生や鞆のまちづくり,安定した医療提供体制の確保など本市の喫緊の課題に連携して取り組んで参りました。引き続き,知事と手を携え,県と力を合わせて本市,そして備後圏域の更なる成長に向け取り組んで参りたいと考えております。
 次に,先月発生した障がい者就労継続支援A型事業所の経営破綻について御説明申し上げます。このたびの事案は,100人を超える利用者が一斉に解雇されるという非常に重大な事態であります。本市では,直ちに,障がい福祉課に専用の相談窓口を設置し,再就職先の確保など離職を余儀なくされた方々の支援に全力で取り組んでいるところです。また,当該事業所に対しては,利用者保護の観点から改善命令を出し,必要に応じて法的措置も検討して参ります。市内の同種の事業所に対しましても緊急に調査を実施し,経営状況等の確認を行っているところであります。今後,県など関係機関と連携し,再発防止に向けた検証を行い,事業所の指導・監督をより一層強化して参ります。

 最近の市政の動向について御報告いたします。
 まず,中心市街地の活性化について御説明申し上げます。先月28日に開催した福山駅前再生協議会において,駅前再生ビジョンの骨子をお示しし,ビジネスの拠点づくりや新しいライフスタイルの実現など6つの方向性を打ち出しました。来年1月には,パブリックコメントを実施し,年度内に策定することといたしております。2月には,実際の不動産を活用した実践的な集中講座「リノベーションスクール」を実施します。このように,行政主導による取組は,一歩一歩着実に進んでいると認識しております。旧キャスパについても,事業化に向けた民間事業者の動きが見え始めており,三之丸地区の再生につながることを期待しております。今後も官民が協力し,備後の中核都市の顔にふさわしい活力ある駅前再生に取り組んで参りたいと考えております。
 また,今月16日からは,「ルクシアタふくやま2017」が開催されます。今年は,駅前の再生にも資するよう,駅前広場や駅前大通り,中央公園を舞台に,これまでにない大掛かりなイルミネーションで駅前空間を演出します。是非,市内外から多くの方にお越しいただきたいと考えております。
 次に,福山城築城400年の取組についてであります。キャッチフレーズについては,全国から500件を超える応募があり,その中から「城のあるまち福のまち」に決定いたしました。年内には,築城400年記念のロゴマークを決める市民投票を行うとともに,福山城の夜景を楽しんでいただけるよう,試行的に伏見櫓や湯殿等のライトアップなども実施します。また,現在,天守閣等の耐震化を始め,福山城の保存活用の計画も策定中であります。市民の皆様と共に,史跡福山城跡の歩みを振り返る中で,築城400年記念事業に取り組み,その歴史を福山の誇りとして後世に伝えて参りたいと考えております。
 次に,連携中枢都市圏の取組についてであります。福山ビジネスサポートセンターFuku-Bizが今月6日に開設1周年を迎えます。同センターは,全国の同種の産業支援拠点としては,初めて,広域を対象とするものであり,全国から視察が相次ぐなど注目されています。相談件数は10月末時点で1,500件を超え,福山市以外の市町の事業者からの相談も増えてきております。事業者の満足度も非常に高く,新商品開発等につながるなど,一定の成果が出つつあります。引き続き,広域連携による産業施策のモデルとなるよう,圏域内の中小企業等の活力向上に取り組んで参ります。
 このたび,福山ナンバーのプレートデザインが広島東洋カープのマスコットキャラクター「カープ坊や」を使用したものに決定しました。図柄入りナンバープレートは,国が地域振興の取組の一環として実施するもので,交付の際に交通や観光施策に活用する寄付金を募ることができます。福山ナンバーを含め,全国41地域が導入する予定です。来年10月以降の交付となりますが,地域のPRのみならず,寄付金を活用して,福山ナンバーの市町の地域振興にもつなげて参ります。

 次に,新年度に向けた取組について御説明申し上げます。
 まず,新年度の財政見通しについてであります。歳入では,評価替えによる固定資産税の減少などにより,市税が今年度を下回るものの,地方交付税の振り替わりとして措置される臨時財政対策債の増加が見込まれます。その結果,一般財源の総額は,全体としては今年度を上回る見通しですが,市債である臨時財政対策債の増加は,今後の財政運営に影響を与えることとなります。一方,歳出では,保険会計におけるシステム再構築の終了などから特別会計への繰出金が減少するものの,引き続き,障がい福祉サービスなどの扶助費が増加するほか,教育環境整備や新総合体育館建設といった大規模事業を予定しており,投資的経費も増加するものと見込んでおります。
 こうした厳しい財政状況ではありますが,本市の更なる成長に向けた挑戦の手綱を緩めるわけにはいきません。私は,「5つの挑戦」を更に加速させます。加えて,「人口減少対策」と「備後圏域における拠点機能の強化」に全力で取り組みます。
 まず,1つ目の柱,「5つの挑戦の加速」についてであります。企業の誘致や雇用促進などにつながる福山北産業団地の第2期事業に着手します。このため,まずは,地元調整に向けた取組を開始します。官民一体となって企業が求めるグローバル人材の育成にも取り組みます。また,中学校給食については,2020年(平成32年)9月までの完全実施に向けて整備を加速して参ります。
 2つ目の柱は,「人口減少対策」であります。若者,特に20代から30代半ばまでの女性が転出超過となっており,こうした状況が続けば,出生数の低下など人口減少に拍車がかかるものと危惧しています。そのため,自然減を抑制するための少子化対策や社会増につなげるため,産学金官で連携し,若者の地元定着の推進やUIターン対策などに本格的に取り組みます。
 3つ目の柱は,「備後圏域における本市の拠点機能の強化」であります。中国地方最大のコンサートホール「ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)」は,その音響性能の高さでも国内外から高く評価されています。このリーデンローズを中核拠点に,来年度,「(仮称)ふくやまローズ国際音楽祭」を開催します。2年後には新総合体育館も完成いたします。こうした取組を通じ,芸術・文化やスポーツの拠点性を高めて参ります。また,本市には,全国的にも高い技術を持った中小企業が数多く拠点を構えています。地元中小企業が更に成長し,産業の拠点性が高まるよう,県と連携して,IoTやAIなどの未来を支える技術を創造・活用するICT人材の育成・確保に力を入れて参りたいと考えております。
 これら3つの柱の推進にあたっては,企業等において現役で活躍している高度専門人材を活用し,また,日本政策投資銀行を始め包括協定を結んでいる民間企業の助言を得る中で施策立案に取り組み,「活力と魅力に満ちた輝く都市」の実現を目指して参ります。

 最後に,今回の補正予算について御説明申し上げます。このたびは,一般会計ほか2会計の補正をお願いいたしております。
 まず,一般会計では,手城川流域や瀬戸川流域などの浸水対策に取り組んで参ります。また,本庁舎・市民センターや小中学校,保育所などの公共施設の長寿命化対策に取り組むほか,地方創生推進交付金を活用し,ぶどう・ワインを生かした備後圏域のプロモーション事業や自動車の自動走行の実証実験などを実施して参ります。このほか,新年度に開催予定の国際音楽祭の計画策定などに取り組みます。議会へのタブレット端末導入に向けたWi-Fi等の整備などにも取り組んで参ります。
 また,国民健康保険特別会計では,財政調整基金への積み立てなどについて,後期高齢者医療特別会計では,保険料等納付金について所要の措置を講じております。
 以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計で35億8,819万円の追加となり,3会計の補正予算額は,45億9,339万5千円の追加となりました。

 予算以外の議案といたしましては,「福山市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について」など5件を,その他の議案といたしましては,「公の施設(えほんの国)指定管理者の指定について」など3件を提出いたしております。
 以上が,今回提出いたしております議案の概要であります。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。

 本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。