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「5月市長会見」(2010年(平成22年)5月13日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月2日更新

ゴールデンウィークに生じた交通混雑への対策と鞆地区地域振興住民協議会について

記者

 鞆の浦では昨秋以降,観光客の増加で道路の混雑がひどくなり,県や市,地元住民の間で解決策が話し合われ, 鞆龍馬の案内看板の設置など対応策が講じられてきました。
 しかし,このゴールデンウィーク中も以前,車で鞆を訪れる観光客が多く,市営渡船船乗り場となりの市営駐車場から渋滞が生じ, 臨時のシャトルバスの運行にも支障が出ていました。
 今後,更なる改善策を検討するお考えがあれば,お聞かせください。

市長

 鞆の浦では,昨年の秋以降,観光客が急増したため,休祭日によっては,交通混雑により住民生活にも悪影響が出ている状況になっております。
 このため,昨年10月以降,県,市,警察及び地元代表者と県道福山・鞆線の鞆支所から市営渡船場までの間の路上駐車対策や,駐車場の案内や 臨時駐車場のあり方などについて,適宜協議を重ねてきたところであります。
 地元の代表者であります鞆町内会連絡協議会会長また土木常設員,交通安全自治会長の皆様方の御協議を受け,これまで2月17日,18日の両日で,鞆龍馬をモチーフにした駐車場案内板を計10箇所に設置。同時に駐車場案内と公共交通機関の利用を ホームページにより広報いたしたところであります。
 観光鯛網の開催に先立った先月末には,市営鍛冶駐車場入り口交差点に「満車・空車」の電光表示板の設置。また,この鯛網期間中には,週末に田尻町の網干し場用地を臨時駐車場として,シャトルバスで鞆まで送迎するパークアンドライド方式の採用などの対策をこれまで講じてきております。
 しかしながら,とりわけ,このゴールデンウィーク期間中の5月3日,4日には,平成いろは丸の乗船者数がそれぞれ約3,000人,2,700人を 記録するなど,混雑のピークを迎えまして,鞆支所から市営渡船場付近までの間や市営鍛冶駐車場入り口付近では,一時車両が通行できない状況になったため, 急遽関係部署の職員が中心となり交通整理等の対応を行う事態が生じたところであります。
 いずれにいたしましても,現状で対応可能な取り組み,例えば,観光客の増加が予想される場合における駐車場の確保や, できるだけ町中へ観光車両が流入しないような駐車場への誘導などは,引き続き,地元の皆様方と協議しながら対応していかなければならないと考えております。
 御承知のように,鞆の町の実情をみた場合に,現状大変多くの入込観光客が鞆の町を訪れていただいております。これに対する対応可能な取り組みには限界がございます。 道路問題や駐車場不足などの現在抱えている様々な課題を抜本的かつ総合的に解決していくためのまちづくりに一日も早く着手しなければならないと強く思っているところであります。

記者

 15日に住民協議会が開催されます。観光客の増加を受けて,駐車場の確保や架橋道路の建設による町中への一般乗用車の流入を防ぐということを実現するためには, やはり架橋が不可欠と考えられるのか,住民協議会の議論を経てどういう提案が示されるのかわかりませんが, 絶対にこのバイパスとなる架橋道路と埋め立てによる駐車場が必要なのかお教えください。
15日から始まる住民協議会への市長の期待をお聞かせください。

市長

 観光客の増加は,昨年10月1日の判決以降,鞆が全国的に知られ,また今年とりわけ龍馬伝の放送により,龍馬と鞆のかかわりの中で大変ブレイクしております。
 平成いろは丸に1日3,000人が乗船するという状況は,鞆の方も我々も予想外の多くの方が訪れているということと大変嬉しく受け止めております。
 鞆の埋立架橋問題は,観光地として鞆には大きな資源がありますが,生活する上での様々な関わりから多くの観光客を受け入れられる場がない中,一定の考え方を整理し,2ヘクタールの埋立と架橋という形で計画ができたものと思っております。
 今の観光客を現状で十分受け入れられるかといいますと,今後鞆は,国内はもちろん国外からも観光客を呼べるような町だと思っていますので, まず,基礎的な駐車場の整備が必要と思っております。
 現在は,臨時駐車場の確保などに工夫して取り組んでおりますが,観光客に本当に鞆のまちを楽しんでいただくための環境整備には, 埋立架橋計画を推進しなければならないと思っております。
 2点目は,知事も言われているとおり,反対派も推進派も基本の部分が一緒というのは,私も同じ思いでございます。生活や鞆の持つ魅力についてお互いに意見を交換し合い,何らかの形で合意形成ができるのではないか,メディエーションという手法も用い賛成・反対,いろんな意見を受ける中で何とか一定の合意を見つけたいというのが知事の思いでございますので,私自身も鞆が持つ魅力や抱えている課題について合意の接点ができることを期待いたしております。

記者

 鞆の住民から,協議会に参加するメンバーを固定せず,できるだけ多くの住民が参加できるようにして欲しいとか ,県が代案を示して欲しいという声を伺いました。市長として,協議会の進行について要望や提案がございましたらお聞かせください。
 鞆に関して,市として重伝建を目指されていると思いますが,文化庁は現在市が提示している区域について疑問も持っていると聞きます。 申請段階で範囲を拡大する可能性があるのかどうかお聞かせください。

市長

 協議会に対する御意見が推進派の方から出たのか,反対派の方から出たのかよく分かりませんが,私自身はある程度のメンバーをそれぞれが出していただいて,代表して意見交換をする場と理解しておりますので,それぞれの立場の中で意見を集約し, 代表の方がお話をするというのが大前提だろうと思っております。
 代案については,いろんな議論をした中で,互いのコンセンサスを得るときに,言葉になるのか,絵と計画という形になるのか, 私自身理解できておりませんが,いずれにしても賛成派・反対派を含めてどういう形でコンセンサスを得られるのかという思いが お互いにあると思います。知事の協議の場の意見を尊重するというご意見もございますので,そういう整理が, メディエーターを中心にできることを私自身も期待しております。
 重伝建につきましては,空き家も多く,このままの状況ですと大事な歴史的な建物が滅失してしまう危険性もございます。 いろいろ意見はございますが,これまで住民のコンセンサスを得て取り組みを進めております。  補完調査等もありますが,現在の区域を基本にして重伝建の選定が得られるよう努力していきたいと思います。
 今後については,住民の方々の意見や鞆のもつ歴史的な意義というものを判断しながらやっていきたいと思っております。

記者

 何らかの絵が双方の話し合いにより得られればということですか。
 一昨日の知事の会見でも双方の信頼関係の醸成が必要で,時間がかかるとしたらその部分かという発言がありましたが, 市長のお考えをお聞かせください。

市長

 私は,協議会の中で代案を出して欲しいと申し上げました。協議会の中で一定の整理をするのであれば,当然,一番わかりやすいのは絵なり姿だろうと思いますので, こう申し上げました。
 時間がかかるということですが,どういう段取りで進めるのか私自身もよく分かりませんが,従来から申しあげていますように,7月2日には裁判の進行協議等もあります。そういう中でこれまで27年間の蓄積もあるわけですから,協議会の整理も含めて早い時期に一定の結論を出していただきたいという思いは変わっておりません。

記者

 県はこれまで架橋計画推進の立場でしたが,湯崎知事が中立の立場で協議会に望むということで,協議会の期日が発表された4月28日に, 「瀬戸内 海の道一兆円構想」のプロジェクトも発表されています。そのメンバーに架橋事業に反対を表明されている方が複数入っておられることについて, どう思われますか。協議に影響があると考えられていますか。

市長

 「瀬戸内 海の道一兆円構想」のメンバーの件ですが,県が公表されている資料を見ますと,確かに架橋計画にこれまでいろいろと反対されてきた方が 委員になられているのは事実でありますし,私もそのことは承知しております。
 今の段階で言えるのは,知事の就任で訪問されたとき,海の道一兆円構想について,広島県の東,鞆を中心とした沼隈半島一体もこの構想の中に含めるのか伺ったところ,「そうです。」と答えられたので,沼隈半島を含めて一兆円構想ということになるものと思っております。 ただ,構想が専門委員会の場でどう議論され,どう結論が出されるのかは,現時点で分かっておりません。
 いずれにしても知事のこれまでのスタンスから言うと,23の市町の宝探し,県と市町の連携,県一体となった経済対策の産業振興などを おっしゃっておられます。鞆の協議会では,反対派・賛成派いろいろあり困難な中で,コンセンサスを得たいという思いを持たれていますので, 関わりのある市町の首長のコンセンサスはきちんと得られるものと思っています。このため構想の策定段階には,私の方にも協議・議論があるものと思っておりますし, 関係する市町の首長とは十二分に協議をされるものと受けとめております。
 2点目は住民協議会でどう結論を出し,その中でこの度の人事の件が影響があるのかというお尋ねと思いますが,知事は鞆のまちづくりについては, 住民協議会の意見を踏まえて方向性を見出すと明言されております。そういう意味では,協議会の方向を十分踏まえて考えていただけるものと思っております。

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