○福山市高齢者、障害者等の移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

平成24年9月28日

条例第69号

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第13条第1項の規定に基づき、移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例で使用する用語は、法で使用する用語の例による。

(一時使用目的の特定公園施設)

第3条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については、この条例の規定によらないことができる。

(園路及び広場)

第4条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号。以下「令」という。)第3条第1号に規定する園路及び広場を設ける場合には、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、90センチメートル以上とすることができる。

 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち1以上は、90センチメートル以上とすること。

 出入口からの水平距離が150センチメートル以上の水平面を確保すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 に掲げる場合を除き、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)を併設すること。

(2) 通路は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、180センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車椅子が転回することができる広さの場所を設けたときに限り、幅を120センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げとすること。

(3) 階段(その踊場を含む。以下同じ。)は、次に掲げる基準に適合するものとすること。

 手すりを両側に設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 手すりの端部の付近には、階段の通じる場所を示す点字を貼り付けること。

 回り階段としないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 踏面は、滑りにくい仕上げとすること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けない構造とすること。

 階段の両側には、立上り部分を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

(4) 階段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は、傾斜路に代えて、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものとすることができる。

(5) 傾斜路(階段又は段差に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、階段又は段差に併設する場合は、90センチメートル以上とすることができる。

 縦断勾配は、8パーセント以下とすること。

 横断勾配は、設けないこと。

 路面は、滑りにくい仕上げとすること。

 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊場を設けること。

 手すりを両側に設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 傾斜路の両側には、立上り部分を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

(6) 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、令第11条第2号に規定する点状ブロック等及び令第21条第2項第1号に規定する線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したもの(以下「視覚障害者誘導用ブロック」という。)その他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備を設けること。

(7) 次条から第11条までの規定により設けられた特定公園施設のうちそれぞれ1以上及び修景施設、休養施設、遊戯施設、運動施設、教養施設、便益施設その他の公園施設のうち、当該公園施設の設置の目的を踏まえ、重要と認められるものに接続していること。

(屋根付広場)

第5条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する屋根付広場を設ける場合には、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを有すること。

(休憩所及び管理事務所)

第6条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する休憩所を設ける場合には、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものとすること。

(ア) 幅は、80センチメートル以上とすること。

(イ) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(2) カウンターを設ける場合には、そのうち1以上は、車椅子使用者の円滑な利用に適した構造とすること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。

(3) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを有すること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合には、そのうち1以上は、第9条第2項第10条及び第11条の基準に適合すること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する管理事務所について準用する。この場合において、同項中「休憩所を設ける場合には、そのうち1以上は」とあるのは、「管理事務所は」と読み替えるものとする。

(野外劇場及び野外音楽堂)

第7条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外劇場は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、第5条第1号の基準に適合すること。

(2) 出入口と次号に規定する車椅子使用者用観覧スペース及び第4号に規定する基準に適合する便所との間の経路を構成する通路は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとしたときに限り、幅を80センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げとすること。

 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、視覚障害者誘導用ブロックその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備を設けること。

(3) 野外劇場の収容定員が200以下の場合にあっては当該収容定員に50分の1を乗じて得た数以上、収容定員が200を超える場合にあっては当該収容定員に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(以下「車椅子使用者用観覧スペース」という。)を設けること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合には、そのうち1以上は、第9条第2項第10条及び第11条の基準に適合すること。

2 車椅子使用者用観覧スペースは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は90センチメートル以上とし、奥行きは120センチメートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者が利用する際に支障となる段差がないこと。

(3) 車椅子使用者が転落するおそれのある場所には、柵その他の車椅子使用者の転落を防止するための設備を設けること。

3 前2項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外音楽堂について準用する。

(駐車場)

第8条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合には、そのうち1以上に、当該駐車場の全駐車台数が200以下の場合にあっては当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上、全駐車台数が200を超える場合にあっては当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車椅子使用者用駐車施設」という。)を設けなければならない。ただし、専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については、この限りでない。

2 車椅子使用者用駐車施設は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は、350センチメートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者用駐車施設又はその付近に、車椅子使用者用駐車施設の表示をすること。

(便所)

第9条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 床の表面は、滑りにくい仕上げとすること。

(2) 男子用小便器を設ける場合は、1以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器を設けること。

(3) 前号の規定により設ける小便器には、手すりを設けること。

2 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合には、そのうち1以上は、前項に掲げる基準のほか、次に掲げる基準のいずれかに適合するものでなければならない。

(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房を設けること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所とすること。

第10条 前条第2項第1号の便房を設ける便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合すること。

 幅は、80センチメートル以上とすること。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段差を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する標識を設けること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合すること。

(ア) 幅は、80センチメートル以上とすること。

(イ) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものとすること。

(2) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを有すること。

2 前条第2項第1号の便房は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段差がないこと。

(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識を設けること。

(3) 腰掛便座及び手すりを設けること。

(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

3 第1項第1号ア及び並びに第2号の規定は、前項の便房について準用する。

第11条 前条第1項第1号アからまで及び並びに第2号並びに第2項第2号から第4号までの規定は、第9条第2項第2号の便所について準用する。この場合において、前条第2項第2号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

第12条 規則で定める面積以下の都市公園法(昭和31年法律第79号)第2条第1項に規定する都市公園に便所を設ける場合であって、前3条の規定による便所の設置が困難であると認められる場合に限り、次に掲げる基準により、便所を設けることができる。

(1) 床の表面は、滑りにくい仕上げとすること。

(2) 出入口は、次に掲げる基準に適合すること。

 高齢者、障害者等が通過する際に支障となる段差を可能な限り設けないこと。

 戸は、可能な限り高齢者、障害者等が容易に開閉できる構造のものとすること。

2 前項の便所に設ける便房は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 腰掛便座及び手すりを可能な限り設けること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を可能な限り設けること。

(水飲場及び手洗場)

第13条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する水飲場を設ける場合には、そのうち1以上は、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものでなければならない。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する手洗場について準用する。

(掲示板及び標識)

第14条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する掲示板は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものとすること。

(2) 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるものとすること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する標識について準用する。

第15条 第4条から前条までの規定により設けられた特定公園施設の配置を表示した標識を設ける場合には、そのうち1以上は、第4条の規定により設けられた園路及び広場の出入口の付近に設けなければならない。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

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平成24年9月28日 条例第69号

(平成25年4月1日施行)