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2023年6月定例市議会市長記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年6月20日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ,掲載しています。

 会見日:2023年(令和5年)6月5日(月曜日)

2023年6月定例市議会市長記者会見​

 ・省エネ家電買替支援事業​

 ・G7広島サミットでの福山の発信​

 ・ばらのまち福山国際音楽祭2023

 ・福山ばら祭2023

 ・福山鞆の浦弁天島花火大会

 ・放課後児童クラブの時間延長

 ・待機児童の状況について

 ・世界バラ会議に向けた機運の醸成

  2023年6月定例市議会市長記者会見資料 [PDFファイル/2.66MB]

 

会議録​​

市長

 それでは6月定例市議会の案件につきまして,ご説明いたします。6月議会につきましては,本日招集告示を行い,6月12日から開会いたします。1次分として提出する内容について,ご説明いたします。まず,報告案件としては,「損害賠償の額を定めること及び和解の専決処分の報告について」を始め,12件であります。次に予算案件としては,「令和5年度福山市一般会計補正予算(第2号)」の1件であります。条例案件としては,「福山市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について」を始め,6件であります。次に単行議決案件としては,「福山市ぬまくま市民交流センター東棟耐震改修工事請負契約締結について」を始め,4件であります。以上6月議会へは,1次分として23件を提出いたしております。

 それではあらためて,補正の概要についてご説明します。今回補正する会計は一般会計でありまして,46億2,390万6千円を追加するほか,債務負担行為を1件計上しております。まず,原油価格・物価高騰対策分でありますが,市単独事業として,価格高騰重点支援給付金給付事業費は,住民税非課税世帯及び住民税非課税世帯以外の低所得世帯に対し,給付金を支給するものです。また,省エネ家電買替支援事業費補助等は,後ほどご説明させていただきます。

 次に,介護サービス事業所等応援事業費から子ども食堂応援事業費までの5件は,応援金を支給するもので,このうち子ども食堂に対する応援金は初めてとなります。貸切バス旅行商品造成支援事業費負担金は,福山観光コンベンション協会を通じて,貸切バス旅行費用の一部を補助するものです。また,私立保育所等助成費と私立幼稚園助成費は,給食材料費の物価上昇分を補填し,保護者の負担を軽減するものであります。公共交通燃油価格高騰対策事業費補助は,市内のバスタクシー航路事業者に対して燃油費高騰相当額の一部を補助するものです。次に,漁業用燃油価格高騰対策事業費と配合飼料価格高騰対策事業費補助は,漁業者や畜産経営体に対して,燃料費や飼料コストの高騰相当額の一部を補助するものであります。

 次に新型コロナウイルス感染症対策分についてであります。まず,新型コロナウイルスワクチン接種事業費は,初回接種を完了した5歳以上のすべての者を対象とし,令和5年9月から接種を開始するものです。次の予防接種事故対策費は,新型コロナウイルスワクチンの接種による健康被害を救済するため,令和3年度及び令和4年度中に申請のあった者に給付を行うもので,初めてであります。また,介護サービス継続支援事業費補助は,介護サービス事業者に対して,新型コロナの影響に伴う施設内の感染対策等に係る経費の増加に対応するものであります。債務負担行為でありますが,公園LED外灯管理業務委託の1件を一般会計に追加するものであります。以上が今回予定しております,令和5年第3回定例市議会に提出する補正予算の概要であります。

 それではあらためて,省エネ家電買替支援事業の内容について補足いたします。この事業は,脱炭素社会の実現に向けて,省エネ性能の高い家庭用エアコンや冷蔵庫に買い替える際の家計負担を軽減するため,費用の一部を補助するものであります。これにつきましては,5月1日から申請の受付を開始しましたが,予算の上限に早々に達したことから,5月10日に申請の受付を終了いたしました。しかしながら,市民の買い替えニーズは依然強く,また,6月からは,家庭向け電気料金が値上げされたことから,家計を支援するため,追加の予算を計上したものであります。今回の追加予算では,前回申請を行えなかった方々についても遡及的に対象とし,より多くの市民の皆様にこの制度を活用していただきたいと考えております。

 次の報告は, 5月にございました一連の市のイベント事業についてです。1点目は,G7サミットにおける福山市の発信についてであります。まず,「福山デニム」につきましては,さまざまな場面で活用されました。特に話題になったのが「サミットバッグ」でありまして,生地から企画,縫製までを一貫して福山市の事業者に担っていただきました。3,500部製作しましたが,あっという間になくなってしまい,大変な好評を博したようです。また,総理夫人も福山デニムのスーツを着用いただくといったサプライズもございました。

 それから「ばら」でありますが,国際メディアセンターへのフラワーウォール展示や,首脳会談が開かれた卓上に福山のばらの装飾が行われました。市内のばら育成家である静花ばら園さんにもご協力いただきました。それから食事に関してですが,G7首脳のワーキング・ランチとワーキング・ディナーで,本市のワインが採用されました。また,各国代表団に,ばらの酵母で作った日本酒が提供され,話題となりました。それから,福山琴や備後絣などの展示も国際メディアセンターで行われました。市内の事業者である株式会社キャステムの,世界で最も小さな福山城の微細加工品も展示されました。また,同社がステンレスで再現した佐々木禎子さんの折り鶴などが首脳にプレゼントされました。これらの展示物については,本日から,市役所1階の展示ブースにおきまして,市民の皆様方にもご覧いただきたいと考えております。

 2点目は,「ばらのまち福山国際音楽祭」が4年ぶりに本格開催されました。昨年より多い, 約1万700人にご来場いただきました。今回は,世界的なマエストロのお二方や,国際バッハ・コンクールで優勝したマルティン・シュタットフェルト氏などにも参加いただいております。また,新しい取組として,「未来へつなぐ子どもたちへのコンサート」,これは例年市内の公立小学校の5年生全員を招いて行っている本格コンサートで「ばらのまち福山国際音楽祭」の特徴でありますが,今回新たに私立の小学5年生の皆さまも招待させていただきました。市民の皆さまにも日頃の練習の成果を発表していただきました。ボランティアにもご協力いただきました。感謝申し上げます。

 3点目は,「福山ばら祭」でありますが,昨年より4万人多い,41万8千人にご来場いただきました。大変なにぎわいだったと,市民の皆さまからも喜びの声をいただいております。

 4点目は,先日行われた「弁天島花火大会」で,1万6,000人に観覧いただきました。約2,000発の,瀬戸内海で一番早く打ち上げられる花火と聞いておりますが,風情のある仙酔島の島影をバックに,4年ぶりの花火大会を楽しんでいただきました。

 話題は変わりますが,放課後児童クラブの時間延長に取り組んでいきたいと思っております。利用者からのニーズが非常に強い事案でありましたが,支援員の確保の難しさがネックとなり,時間延長がなかなか実施できませんでした。今回,そうしたことに目途をつけ,5つの放課後児童クラブで,1時間の開設時間延長を実施することになりました。8月からは御幸と湯田,10月からは新涯,松永,緑丘の5箇所で実施いたします。実施の内容ですが,平日は18時までを19時までに,土曜日は17時までを18時までに,それぞれ1時間延長するというものであります。それから,特に夏休みや冬休みの長期休業期間でありますが,18時までだったところを,19時までに延長いたします。併せて,土曜日と長期休業期間につきましては,早朝の見守りを行います。30分早め,8時から児童の受け入れを行います。早朝の見守りということで,教室の中で,見守りをさせていただきます。延長の預かり料は,月額1,000円(2人目以降は半額)であります。今後も,市民ニーズに応えられるよう,支援員の確保に努め,できる限り多くの放課後児童クラブで開設時間の延長に繋げていきたいと思っております。

 それから,待機児童の状況でありますが,今年の4月1日時点で,5年ぶりに待機児童ゼロを達成することができました。本市の待機児童は,2019年に10人発生し,その後もさまざまな取組を継続した結果,今回,待機児童ゼロに繋がりました。要因は3つあると思っています。1点目は,保育士の配置を工夫し,無駄のない合理的な配置に努めたこと。2点目は,保育士確保策について粘り強く継続してまいりました。そうした成果が現れて,常勤の保育士が152人増え,今回の結果に繋がりました。3点目としては,地域型保育事業を推進し,私立保育施設の整備を進めてまいりました。11施設増やし,受け入れ能力を強化しました。もちろん,未決定者は残っておりますが,この未決定者につきましても,2019年は147人であったものが,2023年4月1日時点では75人と,半減できております。さらにこうした3つの取組を継続していく中で未決定者の数を減らしていく,そうした努力を継続していきたいと思っています。

 

記者

 2点お伺いします。

 まず,世界バラ会福山大会についてお尋ねします。2025年5月18日開幕の世界バラ会議福山大会まで残り2年を切りました。大会に向けては,市外へのPRと,市内での市民を巻き込んだ機運醸成が欠かせないと考えております。それぞれについて,現時点でどのような取組を考えているか教えてください。

 2点目は,スギの倒木についてお尋ねします。5月8日に向陽第4公園でヒマラヤスギが倒れ,ブランコが破損する事案がありました。けが人はありませんでしたが,公園という場所柄,子どもが巻き込まれる恐れもあったかと思います。さらにこのスギについては,3月に市民が異常を通報していましたが,結果的に放置された形となりました。情報共有がなされていなかったという説明でしたが,一般市民の信頼を損ないかねない対応だったかと思います。今回の事態を受け,当該部局,また市全体で情報共有のあり方を見直すことは検討されていますでしょうか。

 

市長

 1点目の世界バラ会議福山大会についてお答えします。まず,市外向けPRにつきましては, G7サミットの場を通じて,さまざまな発信ができたと思っております。国際メディアセンターに設置したフラワーウォールには,中心に世界バラ会議のロゴと説明が施されています。そして,各国代表団にも提供させていただいた,ばらの酵母で作った株式会社天寶一の「ローズマインド」のボトルにも,大会ロゴのラベルを貼らせていただきました。G7サミットの場では大々的なPRがしづらい,そういった制約がありましたけれども,そうした中でもさまざまな工夫をいたしました。

 それから,全国の市町の首長が集まる「花と緑のまちづくり全国首長会」という会議の中の講演で,本市の世界バラ会議に向けた取組が披露されるなど,全国の関心ある首長の間での認知が拡がってきています。今,2025年の世界バラ会議期間中に首長会議が開かれる,あるいは首長会議による研修が行われる,そうした議論も始まろうとしており,一定の情報発信の場になっていっているということであります。そのほかにもさまざま,著名人の活用や世界バラ会連合の会報,世界バラ会連合ヘリテージローズ会議ブリュッセル大会でのPR,SNSの活用など,情報発信に努めております。それから機運醸成でありますが,6月4日には,ばら公園のリニューアルに伴いばらをお持ち帰りいただくカウントダウンイベントが行われました。6月19日にも,市庁舎北口に大会ロゴを貼り替えるということもやっていきます。すでにバナーフラッグが福山駅前の南側を中心に設置されています。さまざまな取組が今後控えておりまして,今後2年間をかけて,機運醸成にさらに努めていきたいと思っています。

 2点目,公園における倒木の事案についてです。私もこの話を受けまして,決して見過ごすわけにはいかない,小さくない事案だと感じました。早速,私自身,どういう状況でこうした事態に及んだのかを担当課に確認すると同時に,事務処理マニュアルの再度の確認指示をいたしました。それから,担当課のことだけにとどまらない可能性があるということで,現在も全庁的に,事務処理がマニュアルあるいは事務処理要領に従って行われているかどうかの確認をしている最中でもあります。こうした取組を危機感をもって進め,今後,どんな小さな市民の声も聞き漏らさない,聞きっ放しにしない,ましてやそれを放置しておくということが間違ってもないような,そうした市政に戻していきたいと思っております。ご心配やご迷惑をかけた市民の皆様方には,あらためてお詫びを申し上げたいと思っております。

 

記者

 世界バラ会議のPRや機運醸成について,現状の,市長ご自身の手応えや感触をお聞かせください。

 

市長

 私も東京に行ったり,さまざまな会議に出たり,多くの関係者と意見交換する場を持っておりますが,「世界バラ会議を開催するんだってね」と話される相手が以前と比べて明らかに増えてきていると感じています。こうした取組を少しずつ続けていくことで,さらに大きな認知に繋がっていくのだと思っています。それから,同じ年に開かれる大阪・関西万博との協働にも特に力を入れています。私も何度か万博の政府代表に直接お会いし,万博会場における福山市のばらのPRの方法など,これは開催年の話でありますが,それ以前も含め,どういった形で福山市のばらと万博とを絡めていけばいいのか相談する場も作っております。少しずつ良い方向に進んでいる気がしております。引き続き頑張っていきたいと思っています。

 

記者

 スギの倒木の件で,今回は年度末で慌ただしい状況があり現場へ行けなかったということですが,事務処理マニュアルにはその辺りがどのように書かれていて,守られていなかった部分がどこなのかを教えてください。

 

市長

 年度末の要因というのは私はよくわかりませんが,それぞれ多くの事務を手がける中で,各職員が適切な事務処理に努めてくれていることは間違いないと思います。しかしそうした中で,第1段階として,市民の声をまとめて整理することになっていますが,その確認と,確認後の事務処理への繋げ方が不十分だったということでもあります。そうした意味で,情報共有が十分できていなかったというお答えをこれまでさせていただいております。マニュアルに従って,それぞれがやるべきことをしっかりしていく。これが重要なことであり,その点を強く全職員にお願いしております。

 

記者

 補正予算の関係で,子ども食堂応援事業費が今回初めてということで,そのねらいと事業の具体について教えてください。

 

財政部長

 子ども食堂応援事業費は,市内で運営している子ども食堂で,令和4年度に活動実績のある団体に対して支援を行うものです。支給額につきましては,活動日数によって5万円もしくは10万円と区分しております。学校等で,活動費用の面で厳しい団体もあるとヒアリングしており,そちらに対して支援をするものです。

 

記者

 「ばらのまち福山国際音楽祭」に関連して,2点お伺いします。

 1点目は,音楽祭について,今年の来場者が昨年より増えたとのことですが,市長の手応えを教えてください。

 2点目は,リーデンローズに関してです。昨年6月に,ピアニストのツィメルマン氏がリーデンローズで録音したCDが,国内外で高い評価を受けております。それに対する市長の感想を教えてください。

 

市長

 まず「ばらのまち福山国際音楽祭」について,昨年と比べて来場者が増えましたが,もっと多くの市民にこの音楽祭の良さが受け入れられ,リーデンローズやそれ以外の会場に来ていただけるものと期待しています。そうした意味ではまだまだ途上だと思っております。ただ,手応えを感じておりますのが,広島交響楽団演奏会によるローズ・コンサートで,1階のかなりの部分が有料チケットで埋まりました。また,フィナーレ・コンサートもこれまで以上に多くの方々が有料チケットを購入し,ご来場いただきました。市民のための音楽祭ですから,チケットの料金もかなり抑えていますが,そうしたことよりも,このプログラムの内容が市民に評価されつつあるのではないかなという気がしております。それが,ホールをより多く埋めるようになった要因の1つのような気がしております。来場者からは毎回のように,「来年もやって欲しい。」「よかった。」といった声をいただいておりますし,子どもたちも体で指揮者の真似をするような光景がホールの中のあちこちで見られて,とても良いコンサートの風景だと思っております。

 2点目の,ツィメルマン氏がCDの録音会場にリーデンローズを選んだ件ですが,これは大変なニュースなのだろうと思っています。そうしたホールを福山市が持っているということは,大変な誇りなのだろうと思っています。極めて専門的なことですから,市民への周知のやり方が難しいなと思っておりますが,そうしたホールなんだということは,私もことあるごとに大勢の方に伝えるようにしています。今後,ツィメルマン氏以外にも,こうしたホールでの録音の機会がより増えればいいなと思っています。

 

記者

 市営住宅と連帯保証人の問題で,先日も市民の方が,署名を添えて要望にまいりました。自治体によっては連帯保証人を不要としているところもあれば必要としているところもあるかと思いますが,福山市が連帯保証人1人を要件として残している理由と,今後対応の見直しをする可能性があるのか,市長の見解を聞かせてください。

 

市長

 重要なことは,市営住宅がセーフティネットの役割をしっかり果たしているかどうかという点だと思います。そうした意味では,我々もしっかりと個々の申請者の事情を聞きながら,個別に対応してきております。これまでに,連帯保証人がいないという理由だけで申請をお断りしたことはないと伺っています。一方で,それならば連帯保証人の規定をなくせばいいのでは,という議論や見方もあると思います。これは市の財産を適正に管理運営していくことへの市民からの負託もあるはずですから,しっかりした管理のため,現在は,最低限の連帯保証人はお願いしようという運用になっております。今回あらためて見直しを行い,関係者と担当者の間で議論もしましたが,当面は,連帯保証人をお願いをしてまいります。しかし,そればかりを強く言うのではなく,お困りの方には事情をよく説明していただいた上で判断していく,そうしたことを市民にも伝えていきたいと思っています。

 

記者

 「ももクロ春の一大事」について,先日の常任委員会でも経済効果の説明があったかと思いますが,あらためて,7億円余りの経済効果をどう受け止めているかお聞かせください。

 

市長

 「ももクロ春の一大事」は,大きな経済効果をもたらすイベントでありました。単ににぎわった,大勢の方が福山市に来られた,というだけではなく,私も2日間イベントに出席しましたが,開催地を非常に大切にするイベントでした。開催地やその地域住民と一緒になってイベントを作り上げていこうという意識の強いイベントでした。コンサートの中でも,福山市のエピソードや画像などを取り入れていただきながら,モノノフの皆さま方と一緒に楽しみました。こうしたイベントを,我々としてもとてもありがたく,評価をしています。一方で,あっという間に市内のホテルが埋まり,イベント当日に市内に泊まろうと思っていた方に当惑をさせたということがありました。これはイベントの性格上やむを得ないということでお許しをいただきたいと思いますが,今後,他のイベントがあるときには,市内のホテルの状況を事前に広く周知し,その時にはホテルが混むので早めの予約をお願いしますといった注意喚起も併せて行っていくことで,関係者の皆さま方へのご迷惑を減らしていきたいと思います。

 

記者

 災害への対応についてお伺いします。中国地方が梅雨入りし,先だっても大雨の予報が出たばかりです。福山市でもかつて手城川が氾濫し,ため池が決壊するなど,甚大な災害が起きています。今一度,施設整備など,どのような対策をしているのか,教えてください。

 

市長

 5年前に,抜本的な浸水対策を進めることを市民にお約束し,その5年目が今年度となります。そして今年の出水期前までに,一定の施設整備を終えたいということで,これまで河川の改修やポンプの能力増強,新設整備を進めてまいりました。特に手城川周辺は,内水氾濫が頻発するエリアであります。そうしたエリアについては,雨水幹線が,これは出水期前までとはいきませんが,今年度中には完備される見込みです。一定程度の備えがこの出水期までに整ってきた,そして今年度が終わるまでには,お約束通り,かなりの対応が完備されていくのではないかなと思っています。今回から新たに,災害対策本部に副本部長として下水道事業管理者を加え,内水氾濫対策の強化もしたということで,ハード・ソフトの両面から,災害に強いまちづくりを現在進めているところです。

 

記者

 現在,市内を流れる水路に監視カメラを付ける取組をされていると思います。その実証実験を始めた頃,そうした情報を市民の方にも提供できれば,市民の方も,自分の近くの水路が氾濫する・しないという情報が分かり役に立つのではと担当課にお伝えしたところ,監視カメラは職員が水路の見回りに行く手間を省くなどの目的で設置するので,市民に情報を提供する予定はない旨説明がありました。こうした情報を市民に提供されてはいかがでしょうか。

 

建設局長

 本市では昨年度36箇所の水路等に対し,水位が分かるよう,カメラを付けております。設置しているのは水路であり,雨とは別の要因で急激に水位変動が起こることもあります。市民の皆様にとっては,水位の状況と周囲の状況とが直結しないような複雑な状況がありますので,当面は雨と水位との関係の整理を進めながら,今後どうしていくかを考えていきたいと思っています。

 

市長

 水位の情報が市民の避難行動や避難判断に直結しないことは確かにそうかもしれませんが,本市が水位計の設置を行っていることは,市民の災害に対する安心を高めるという意味で,市民にとって1つの大きな安心材料だと思います。市民への周知についても,早速考えたいと思います。

 

記者

 「家庭向け創エネ・蓄エネ設備導入補助金」について,6月1日から受付を始め,2日間で申込がいっぱいになるという状況で,市民のニーズはかなり高いと思います。事業者向けのものはかなり空きのある状況のようですが,これを市民向けに転用される考えはないか,また「省エネ家電買替支援事業」の補正予算が1次分との話がありましたが,例えば2次分で対応するなど,今後についてもしお考えがあれば教えてください。

 

市長

 まず,今回第2弾として再開する「省エネ家電買替支援事業」について,今回はかなりの増枠をし,今後の買替需要にしっかり備えてまいります。今回の予算が使い切られた時点で,打ち止めにしたいと思っております。一方で,6月1日から申請受付を始め,2日をもって当面の受付を終了した「家庭向け創エネ・蓄エネ設備導入補助金」の,事業者向けの申請については,もう少し見極める必要があります。性質上,事業者向けの予算を家庭向けに流用することはおそらくできるとは思いますが,だからといって早々に流用すると,今度は事業者向けの予算が足りなくなってしまう可能性があるので,流用については,今しばらく見極めていかないといけないという感じはしています。それを踏まえながら,この「家庭向け創エネ・蓄エネ設備導入補助金」については,申し訳ないですが,場合によっては抽選で足切りをせざるを得ない状況になることは,ご了解いただきたいと思っております。

 一方で,さらに追加の予算措置ができないかという問題ですが,国の交付金を得ながら計画的に進めているものであり,1年度目に予定変更をしてしまうと,2年度目以降の計画の着実な進捗に影響を与えることにもなりますので,現時点では,今年度の,これ以上の増枠は考えておりません。

 

記者

 「家庭向け創エネ・蓄エネ設備導入補助金」について,当初,来年3月末までの受付を予定していましたが,2日間で申込がいっぱいになりました。この予算措置を考える際に,他の自治体の状況などを参考にされたということですが,福山市の場合はこうしたものに対するニーズが非常に高く,環境への関心が高いのかもしれません。また,日々の暮らしが物価高騰などで大変になっているところもあるのかなと思います。福山市が他の自治体と比べてニーズが高い要因を教えてください。

 

市長

 いろいろな要因があると思います。本市の場合は,国の交付金に市独自の上乗せをしています。例えば家庭用の太陽光発電の場合,その約3割が市の上乗せ分で賄われています。そうしたこともあり,設置需要を喚起したのではないかと思います。これは環境配慮の観点から,市が積極的に政策誘導したい思いで上乗せをしておりますから,そうした意味では,政策誘導の成果が出ているということかもしれません。今年度,この事業を行う全国12自治体の中で上乗せをしているのが,福山市とその他1自治体の計2自治体だけです。そうした手厚さも要因だと思います。

以上。

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