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2016年(平成28年)12月市長定例記者会見

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月6日更新

 記者会見などにおける市長の発表や質疑応答をとりまとめ、掲載しています。

 会見日:2016年(平成28年)12月21日(水曜日)

報告事項 

 ・今年の市政1年間を振り返って

 ・100人委員会について

 ・大学生への講演及び意見交換会について

 ・「ふくちゃん応援隊」の結成について

 ・備後圏域連携事業「福山防災大学オープン講座」について

会見録

報告事項

市長

 まず初めに,本日は今年最後の記者会見になりますので,年末を迎えるにあたって,今年の市政1年間を振り返って,少し述べさせていただきたいと思います。

 「市制施行100周年」を迎えた今年は,1月のとんど祭りの復活を皮切りに,2月のふくやまマラソン,5月には「100万本のばらのまち」の達成,7月には,100周年記念式典を盛大に行うとともに,「かんなべ市民交流センター」や「鞆支所」といった地域のまちづくりの拠点施設が供用開始されました。

 また,先月末には,ニコライ・バーグマンさんに,ばらのまち福山PR大使にご就任いただきました。バーグマンさんに強い発信力を感じまして,素晴らしい大使を任命することが出来たと思っています。また,今月は100周年特別バージョンのルクシアタの開催など,1年を通じて,様々なイベント・事業を実施し,オール福山で喜び祝うことができたと考えています。100年の歩みを再認識するとともに,「ふるさと福山」に対する愛着と誇りを高める,よい機会をつくることができたと考えています。

 一方で,6月には,記録的な大雨により浸水被害や土砂崩れなど被害が発生をいたしました。比較的自然災害が少ない本市においても,改めて安心・安全のまちづくりの重要性を認識させられた年でもありました。

 こうした中,私は9月に市長に就任し,羽田市政から,新たな未来づくりのバトンを引き継ぎ,活力と魅力に満ちた輝く都市の実現に向け,「中心市街地の活性化と都市の魅力向上」など5つの挑戦を掲げ,「スピード感」「情報発信」「連携」,この3つの言葉を市政運営の基本に据え,全力でこれまで取り組んできたところであります。

 10月には,行政が先頭に立って,福山駅前の活力と賑わいを取り戻すため,福山駅前再生推進室を設置し,また,11月からは,現場主義の考え方に基づいて,市内のものづくり企業全社を市職員が訪問する「ものづくり 福の耳プロジェクト」や各地域で市民の皆さんと意見交換をする「市長と車座トーク」を開始しております。それぞれ,これまでに100社以上の訪問,そして市内5カ所での車座トークの開催と,順調に取組が進んでおります。

 また,備後地域の中核都市である本市の発展が,県政の発展には欠かせないとの共通認識のもと,県知事とのトップ会談の開催など,県や備後圏域の市町との連携も強化いたしております。12月には,中小企業の経営支援窓口として大きな期待を集めています,フクビズも順調にスタートを切ることが出来ました。

 来年,そして,次の100年に向けて,力強い始動ができた一年であったと考えています。引き続き,市民の皆さんの幸せの実現と次世代へ輝く福山を継承できるよう積極果敢に取り組んで参ります。

 2点目は,100人委員会についてであります。ボードを出させていただきます。私は市民に身近な市政の実現に向けまして,あらゆる世代の市民の皆さまとともに,福山の未来を構想するため,新たに100人委員会を立ち上げることを就任以来申しあげてきました。その(仮称)100人委員会がいよいよスタートいたします。幅広い世代の市民の皆さまが,こんな未来都市を実現したい,住んでみたくなる都市,住んでみて良かったと思える街とはどんな都市だろうかなど,それぞれの夢やアイデアを持ち寄って,自由な話し合いを通して,福山の未来図を描いていただきたいと考えています。

 また,その都市,その実現に向けて一緒に考え行動する場が育っていってくれればと,そのようにも思っています。私は,この委員会は市民の皆さまが主役となって進めて頂きたいという思いから,この委員会の正式名称や,今後議論をするテーマは委員会の中で決めて頂くことといたしました。

 委員の募集は,年明けの1月4日水曜日ですが,1月4日から同じ1月25日水曜日までの,約3週間を考えています。そして,第1回の委員会は2月25日の土曜日,ここ市役所で開催し,当日は私も出席させていただき,福山に対する思いなども直接お伝えする機会を持っていきたいと考えています。議論を重ねて頂き,1年後には市民の皆さまが望んでいる福山の未来図が完成することを期待しています。募集人数は100人,応募資格は高校生以上の方を対象とし,福山に対する熱い思いを持っておられる方であれば,市外の方も歓迎いたします。福山の未来に思いを寄せる多くの皆さんのご応募を心待ちにしています。

 3点目であります。大学生に対する講演,そして意見交換の開催について報告いたします。来月の27日,福山市立大学において,私から5つの挑戦などを中心に講演をさせていただきます。その後,次代を担う大学生と福山の未来について語り合い,若者の視点・そして柔軟な発想を市政に反映させたい,こういう思いから,意見交換を行いたいと思います。福山市立大学のキャッチフレーズは,「キャンパスはまち。学ぶのは未来。」と聞いています。まさに,このキャッチフレーズにふさわしく,様々な場面で学生が,まちづくりに携わってくれていると聞いています。

 このたびの意見交換では,是非,市立大生の皆さんが実際にまちづくりの現場で感じたこと,若者が福山に定着し,更には他の地域から呼び込める,そうした魅力的なまちづくりへの提言を頂けたらと大いに期待をしています。なお,市内の他大学につきましても,今後,同様に意見交換の場を持てればと考えています。今後,各大学と相談して参りたいと思っております。

 4点目は,「ふくちゃん応援隊」の結成についてであります。「ふくちゃん」は,福山市立動物園の人気者として,また,国内唯一の貴重なボルネオゾウとして,多くの方に愛されていますが,本年3月に結核と診断されて以降,現在も懸命な治療が続いています。

 10月には,エサを食べることもできず,一時は,命が危ぶまれる危険な状況に陥ったこともありました。動物園の獣医師を始めとする職員の懸命な看病により,徐々に食欲も増し,体重はほぼ元の数値まで回復してきています。しかし,国内におけるゾウの結核治療は事例がありません。したがって,試行錯誤の連続でありまして,今なお,日によってはエサを食べなかったり,腹痛症状が見られるなど,病状は一進一退が続いており,治療はまだまだ時間を要する見込みです。現在,動物園には,市内はもとより全国から心配や励ましの手紙やメール,果物などの差入れも届けられており,皆さんからのお気遣いに心より感謝しています。

 私は,先週の金曜日に,動物園長から直接話しを聞く中で,闘病中の「ふくちゃん」の一日も早い回復をみんなで応援したい,そういう思いから,福山市議会の小川議長,商工会議所の林会頭に声掛けをさせていただきまして,私を含めた3人が呼びかけ人となって,昨日,12月20日ですが「ふくちゃん応援隊」を立ち上げました。

 そして,本日,「ふくちゃん応援隊」のフェイスブックページを開設し,全国の多くの皆さんに応援隊への参加を呼び掛けていくことといたしました。皆さん方からお寄せいただく応援メッセージは,「ふくちゃん」に届けてまいりたいと思います。「ふくちゃん」も皆さんから頂いた応援メッセージに応えるかたちで,「ふくちゃん闘病日記」をフェイスブックに寄せてくれることになっています。「ふくちゃん応援隊」の趣旨に賛同いただける市内の方々,そして,全国の方に是非,応援隊に参加していただき,一緒に「ふくちゃん」を元気づけて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。

 最後5点目でありますが,備後圏域連携事業「福山防災大学オープン講座」についてご報告いたします。1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災を契機に,発生日の1月17日が「防災とボランティアの日」に,そして1月15日から21日までの期間が「防災とボランティア週間」に制定をされました。

 本市では,これまでもこの週間に合わせて,パネルなどの防災展示を行って参りましたが,今年度は,まなびの館ローズコムにおいて,17日の午前に,東日本大震災体験者の語り部による講演を,また17日の午後から18日午前中にかけては,起震車や給水車などによる体験コーナーを設けて,「福山防災大学オープン講座」を実施いたします。起震車につきましては,もちろん福山市はこれを持っていない訳でありますが,自治体にご協力をいただきまして,貸し出しをご快諾いただくことになりました。この場を借りまして厚くお礼を申し上げたいと思います。今回の機会に,是非多くの皆さんにご参加いただいて,身をもって地震の疑似体験をしていただき,併せて防災への関心を高めていただきたいと,期待をしております。

 以上,私からの説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。

質疑応答

記者

 2点お伺いします。この前の会見でもおっしゃっていましたが,(仮称)情報発信戦略会議の設置のめどについての質問,その戦略会議でどのようなことを議論してもらうのかについてご質問いたします。

 もう一つは,市長に就任されて初めてとなる来年度,新年度の当初予算(案)の編成に関して,改めて意気込みをお伺い出来ればと思います。以上,よろしくお願いします。

市長

 ありがとうございます。これまでも,(仮称)情報発信戦略会議については,年明け早急に立ち上げたいと,このように申し上げてきました。今現在,委員の選定などに取り組んでおりまして,その準備が整い次第,会議を開催したいと思っております。まだ早急に開催する,立ち上げるという言葉の域を出なくて恐縮ですけれども,急いで準備を進めているところとご理解を頂きたいと思います。

 それから,新年度29年度の予算編成にあたっての思いについてのお尋ねでありました。私が編成する本予算とすれば,初の予算編成ということになります。そして,第5次の福山市総合計画に基づく最初の予算でもあります。新たな福山の未来づくりを引っ張っていく,あるいはそれを予感させるそうした予算にしていきたいと思っています。

 5つの挑戦をその柱に据えて編成をしていくということは,言うまでもありませんが,特に29年度においては,3つのことについて,より具体的な取組になっていけばという思いをもっています。

 一つは,中心市街地の活性化であります。特に駅前を意識した早期の取組が重要だと考えております。組織もでき,そして住民説明会も立ち上がり,少しずつ駅前を変えていきたいと,このような機運が出て来ていると,私自身感じています。こうした機を捉えて,県や国のこれまでの経験,ノウハウ,そうしたものを活かしながら,これは着実にという言い方をした方がいいと思いますが,しかし確実に前に向かっての歩みを進める,そうした事業の支えとなる予算措置を講じていきたいと思っています。具体的には,駅前再生ビジョンの策定に向けた取組が中心になろうかと思います。

 2点目は,福山版ネウボラの構築に向けた予算になっていくということであります。子育て環境,子育て施策につきましては,福山はこれまでもいろいろ措置がなされてきている訳でありますが,その子育て環境に母子保健というものをうまく繋げていく,そして,ワンストップで若いご家庭の子育て家庭の負担を軽減し,子育てしやすい環境づくりをさらに進めていくと,こういう思いであります。もちろん福山版ネウボラは,お母さん方が働きたいと,あるいは将来働くことを希望していると,そういう思いにも応える形で,女性の就労支援まで一貫して取り組むことを念頭に置いた制度でありますが,先ずは子育てまでの体制をしっかりと築くということになると思います。もちろん,経済環境局でそれぞれ女性の就労支援,女性の活躍社会に向けた取組をしておりますので,そこは別に目を配らないと,目配りをしないという訳では全くありません。先ずは福山版ネウボラの子育てまでの体制作りに着手をするという,段階を追っての取組を29年度から始めるということになろうかと思います。

 それから3つ目は,福山城の築城400年が6年後の2022年,あるいは,福山開府からという観点からみれば,2019年,3年後ということになります。こうした大きな節目を見据えて,そのための準備に早速,取り掛からなければならないと思っています。猶予はないと思っています。それはなぜかと言いますと,100周年記念事業に匹敵するような市民を挙げての,市を挙げての取組になっていくという思いを持っているからであります。私は専門家の観点から築城400年に向けて,どのような取組をすべきかということを構想する企画委員会を作りたいと思っています。これも,出来れば今年度中にスタートさせて,来年度の取組に対する助言を期待したいと思っています。

 企画委員会が構想する様々な取組,これは事前の事業,プレ事業ですね,プレ事業も含めてでありますが,そうしたものをしっかり受け止める実行組織が必要となってきます。その実行組織も,これは今年度中に立ち上がるのか,あるいは来年度に掛かっていくのか,これちょっとまだ未定ではありますが,そういうものも合わせて立ち上げて,受け皿としての機能を発揮していく,そこが中心となってプレ事業を進めていくと,こういう2段構えと言いますかね,そうした組織を考えていまして,そういう中で,一年そしてまた一年と積み重ねをする中で,築城400年,あるいは開府400年に繋げていきたいとこのように思っております。

 これらを柱にしながら,あるいはこれから,もっともっと議論を詰めながら,新年度の予算編成,予算の内容を見て,市民の皆さんが明るい福山の将来を期待できる,そうした予算にしていきたいと思っております。一方で,こうした取組は,29年度だけじゃなくて,30年度以降も着実に継続されていかなければなりません。そのためには,安定した財政基盤が確保されていかないといけないということは言うまでもありません。財政の持続可能性には,ひき続き十分配慮をして参ります。事業の優先順位にもしっかりとした目配りをしますし,普段の行財政改革も継続をいたします。あるいは,それをもっと強化するということも必要になってくるかも分かりません。そうした取組を合わせ行いながら,福山の未来づくり,あるいは福山の未来に向けた基盤づくり,その第一歩になる予算編成にしていきたいと思っております。以上です。

記者

 発表事項のところで,100人委員会について3点お伺いしたいのですが,今までも議会などで色々何度も聞かれているのですが,改めてということもありますが,100人委員会で話し合われたことというのは,例えば総合計画との上下の位置づけみたいなことでですね,どういうふうな位置づけをして,どういうふうな位置づけになっていくのかという,もう一度ちょっと拘束力を含めてお伺いしたいというのが1点と,募集人数100人ということで,もちろん100人委員会で100人なんですが,例えば,鞆のまちづくりビジョンの策定の方法みたいに,例えばコーディネーターを設けたり,ワーキンググループみたいに分割していったり,何かこう,進め方をもうちょっと具体的なイメージをあれば教えて頂きたいということがあります。

 3点目なんですが,応募多数の場合選考とありますが,選考というのはどういう基準で選ばれるのか,不公平にならないような選び方が理想的だと思うのですが,基準をちょっとここに示されていないので,何か具体的なことを決まっていれば教えてください。以上3点お願いします。

市長

 ありがとうございます。約1年掛けて議論をしていただきたいというふうに申しあげました。したがって,総合計画の策定の方が先行する訳ですね。100人委員会の結果がどのようなものになるのか,成果物がどのようなものになるのか,それによってはその後,総合計画の中に何らかの形で盛り込んで行くというふうなことも,可能性としてはあると思っています。もっと市民の皆さん方,あらゆる世代の市民の皆さん方が思い描いている福山の将来をみんなでアイデアを持ち寄ってイメージしていこうというのが100人委員会の思い,そして,それを行政が受け止めるべき所は行政がしっかり受け止め,民間が引き継いでいくところはしっかり民間にバトンを渡し,そういう形で発展されていくのがこの100人委員会の成果の受け止め方だと思っています。そういう意味で,総合計画との位置づけもそこに違いの一つがあるのかも分からないとこのように思っています。

 それから,委員は,市内外の色々な立場の方で構成をいたしますが,その他の方々の委員の皆さん方で,どういう議論をしたいという部会,言ってみれば部会が立ち上がっていくことになります。その部会の議論をリードする整理するそういうモデレーターですかね,コーディネーターですかね,そういう方々がそこに加わっていきます。そういう中で,それぞれの部会がその成果に到達をし,その成果をどう全体としてまとめあげるのか,という議論に繋がっていくというふうにイメージをしています。それが100人委員会の議論の進み方のイメージですね。

 それから選考基準でありますが,今現時点で公募という形をとっていまして,ただ,私たちの思いはあらゆる世代の方,あらゆる立場の方が,心を一つにして福山の未来づくりに参画しようじゃないかということを思っていますので,そういう意味では年齢のバランスとかですね,例えば男女の割合とかですね,そうしたことはちょっと意識をしてみたいと思っています。一つ課題があるのはですね,ありがたいことに例えば100人を超える応募があったときに,どのようにして100人に絞り込むかということであります。そこは今,事務方の方で検討をしております。遠くないうちにですね,またお示しすることが出来ると思っています。以上です。

記者

 今の100人委員会について補足のというか追加の質問なんですけれども,細かいお話で,先程,高校生以上ということを言われましたけれども,紙を見ると15歳以上になっていまして,15歳と言うと中学生も多分入ると思うんですけども,そこがどうなのかということが1点と,後はこれ完全に公募でいわゆる有識者等は全く入らないのかということと,先ほど言われたそのコーディネーターというのは市が選ぶものなのかどうなのかということです。以上をちょっとお願いします。

市長

 15歳なのか高校生なのか,どうですか?
 (企画政策部長へ)

企画政策部長

 今回,募集をいたしますのが,2月に開催をするということでございまして,生年月日で募集を掛けさせていただきまして,2月25日時点で高校生の方ということで,今年度来年度はさせて頂けたらと考えております。

市長

 それからあの,有識者がね,入る入らないと,こういうことですね。何らかの形で有識者の意見が反映できればというふうに思っています。あくまでも議論の主体は市民であり,市民の議論をまとめ上げる,整理する,リードする,そういうコーディネーターを中心とします。それ以外の,福山に対して熱い思いを持って応援してくれている,そういう人についても,何らかの形で係わる,そういう形を作っていきたいと思っております。その形がはっきりいたしましたら,またご連絡を皆さん方にさせて頂く場があると思います。

 それから,そのコーディネーターなんですけれども,勿論,選定された委員の中に,そういうコーディネーターの能力のある方がおられるかも分かりませんね。そういう方が,ある一つの部会をまとめて頂くということも,可能性とすればあると思いますが,一方で同時に,私たちが委員の皆さんがこういうことをやりたい,こういうことをやりたいという議論があったときに,それにふさわしいコーディネーター,モデレーターのそうした人がいれば,そこは市の方で推薦をして委員の方に提示をするということもあると思っています。

記者

 一応確認ですけれども,基本的には100人というのは市民であって,コーディネーターについてはその市民の中から選ばれることもあるし,いわゆるテーマごとの部会ですよね,それについてはその市がこういった方がどうですとかということで,有識者なり適正な人を推薦した結果,市民がいいと言えばそれで進めていくと,そういう認識でいいですか。

市長

 はい。結構です。

記者

 はい,分かりました。

記者

 ちょっと2項目質問したくて,一つが今の100人委員会の捕捉で,もう一つはテーマに関してなんですけども,委員の方で決めていくことだろうと思うんですけども,ただ,未来像と言ってかなり抽象的な成り掛けになっていると思うんですけども,行政の方からやはりこのテーマは外せないですとかですね,今の段階で何かお考えがあれば聞かせてください。

市長

 出来るだけ行政は,まずは,口を挟まないようにしたいと思っています。そうは言ってもお尋ねですから,私の個人的な考えでありますけども,例えば,女性,人口減少,高齢社会,少子化,こういう社会経済情勢の変化を前提としまして,例えば,都市像でいえば,合併を繰り返して大きくなってきた福山の市の行政領域を,どのようにコンパクトという概念と,ネットワークという概念で再編をしていくんだろうかと,こういうのは将来の都市像の一つの大きなテーマかも分かりませんね。

 あるいは,人口減少社会にあって活力を維持していく,あるいは女性の感性を社会にもっともっと活かしていく,そういうものが輝く福山の可能性を開いてくれるということであるとすれば,そうした女性が活躍できるような社会,職場の姿,そういうものがどのように変わっていくんだろうかと,ということを議論してもらう,というのは一つの在り方かも分かりませんね。つまり,キーワードは女性の力ということかも分かりませんね。

 あとは,これまでは福山の力は産業の力,中小企業の力,そういう捉え方が多かった訳でありますが,私がこれまでも何度も申しあげてきたように,素晴らしいその文化の力,歴史の力,観光の力がある,それを引き出していくと福山の未来はどう変わっていくんだろうか,そういう議論も魅力的な議論の一つかも分かりませんね。

 そんないろいろな思いを持った人が,アイデアを寄せ合う中で,テーマが自発的に立ち上がっていく,部会が立ち上がっていくっていうことを期待したいと思っていますが,勿論,委員の中で行政のアドバイスを,もし求められるようなことがあればですね,それに対しては議論を一緒になってしていくということもあろうかと思います。

記者

 ありがとうございます。もう1項目なんですけども,1年の振り返りの中で関連してですね,市政運営のキーワードの3つのなかの一つの連携についてちょっと一つお伺いしたいんですけども,特に広島県と福山市の連携についてお尋ねしたいと思います。

 先程も触れられましたけれども,市長が就任されてからの振り返っての県との連携の成果はどういうところかというところと,ちょっと触れられてはいるんですが,改めてなぜそこを重要視されるのか,福山市にとってのメリット,考えているところをお聞かせ願えますでしょうか。

 更にそれに関連して,鞆の件でですね,一時,溝が開いたというふうにマスコミの方は見てるんですけれども,その点は今は解消されているのかどうか,市長のご認識をお聞かせください。

市長

 なぜそれを意識するのかというのは,県との連携ということですか。

記者

 県との連携です。

市長

 まず,その点について私の思いを申しあげると,いろんな連携がありますね。備後圏域の連携もあれば,国との連携もあります。ただその,福山が備後圏域の中心的な役割を担っている以上ですね,これは広島県の発展にとっても,その東部の発展そのものに言い換えることが出来る訳ですね。そういう意味から,県の東部がどのような形で発展することが広島県政の発展に貢献するのかということを意識,強く意識するのは私にとっては当然な思いでした。

 そして,あの,湯崎知事との色々な話し合いを通じる中でも,知事からは県の東部をしっかりと福山が引っ張っていって頂きたいと,そして,県も,その県の東部の発展をけん引してくれる福山市との関係を大切にしたいと,こういうメッセージを私は受け止めておりますので,そういう意味では代えがたい連携の相手であることは間違いないと思います。で,そういうことが出来て,この備後圏域の他の市町の皆さん方にとってもいい結果に繋がっていくと,このように思っています。

 県との連携の実績はどうであったかということでありますが,早速,就任100日経って実績を求められるのかなと,このように,今,質問を聞きながら思っているんですけれども,基本的には大きな信頼関係をまず確認し合えたという意味が,これまでの県との連携のいわば実績の第一段階ということだろうとは思いますが,ただ6月の豪雨災害を受けた復旧について,これはかなり色々と県との話し合いが進んだというふうに思っています。まだまだもちろんですね,地元の方々の不安を完全に払しょくするまでの形にはなって現れては来ておりおませんけども,しかし早速に,県なり市なりが,復旧に向けた事業に取り掛かりましたね。これはこれまでと違う,ひょっとしたら市の強い意向を県が汲み取ってくれた,そうした現れではないかというふうに思っています。これからまた少しずつ実績が形になって現れるようにしていきたいというふうに思っています。

記者

 ありがとうございます。確認としてですね,鞆の件で一時,溝が出来たというので,解消されたかどうかについてのご認識を。

市長

 溝が出来たかどうかはともかくとして,鞆についても知事は出来るだけ早い時期に地元説明の機会を持ちたいと,このようにおっしゃっていただきましたし,私たちもそのような環境が出来るように努力をしますと,こういうふうに申しあげました。そして今,県は県でその大きな位置を占める街中交通対策やですね,高潮対策についての事業を進めて来ています。ワークショップの場はそうした県の事業を議論する場ではないと,このように今は整理されていますけども,しかし,そうは言っても,まちづくりそのものですから,いずれそうした街中交通の進みぐあい,高潮対策の県事業の進みぐあい,そういうものを何らかの形で説明をする場になっていくんじゃないかと,その可能性があるなと私自身は思っています。そういうところから,また一歩ですね,この県と地元との関係が強まっていけばいいなとこのように思っています。私もそうした環境づくりに努めたいと思っています。

記者

 ありがとうございました。

記者

 私からは3点。まず1点目が,福山版ネウボラについてなんですけれども,市長の先程の説明では,来年度については子育てに関する制度設計に着手するということでしたけれども,例えばそれをやっていくにあたって,例えば相談拠点をどうするかとか,相談員を確保するとか色々課題はあるかと思うんですけれども,それらがクリアされて,例えば,来年度の途中にもですね,実際に相談拠点がオープンするとか,そういうことも念頭に置いておられるのでしょうか,その点を教えてください。

 次がですね,福山城の築城400年関連なんですけれども,先程市長のご説明では,企画委員会とか,それを受け皿に企画委員会での話の受け皿になる実行組織を作るということだったんですが,企画委員会というのはいわゆる有識者によって構成されるものだとは思うんですが,実行組織というのはいったいどのような形を想定されていらっしゃるのか,それを教えてください。

 3点目がですね,一年の振り返りに係わることなんですが,市長は就任以来,現場主義を言うのを標榜されておられて,これまでも車座トークであるとか,あるいは鞆のワークショップ,最初から最後まで市民の意見を聞かれてましたけれども,そうしたですね,市長自らの現場主義の実践によってですね,いろいろ市民の声を聞かれたと思います。その市民の声を聞かれてですね,例えば,市長に就任する以前とですね,市民の思い,自分が想像していたのより良かったとか,自分が想像していた程じゃなかったとか,そういう受け止めについて何か思いがあれば教えてください。

市長

 拠点については,29年度中にすべて設置できるかどうか分かりませんが,設置をいたします。

 それから400年事業でありますが,お尋ねがあった通り,企画委員会はやはり有識者,歴史や文化に精通をした有識者が中心になると思います。それから実行組織でありますが,これは市民を挙げて,各団体を挙げて参加をしていただき,それぞれの立場で,そうした企画委員会から出てきた構想を受け止めていくと,こういうことになろうかと思います。ハード・ソフトいろいろあると思います。ハードはもっぱら行政が受け止めるということになると思いますけれども,ソフトについてはそうしたものが実行委員会が受け皿になってくるということになろうかと思います。もちろん,実行委員会の中に行政という部門が入っていく,ということも勿論あると思いますね。

 それから,現場主義でありました,実践をしてみて,良かったか悪かったという,この良かったというのは何が良かったと。

記者

 市民の声を聞かれて,実際,市長が市民の声を聞かれる以前に思っていたよりも市民の意識が高かったのかなとか,そういう意味です。

市長

 それはですね,高かったと私は思います。それは,地域の力というかですね,地域の意識というか,地域の絆というか,それがやはり残っているなということを再認識出来ました。もちろん,なかなか町内会への参加が難しいとかですね,女性部会に参加をしてくれる若い女性,若いお母さん方が少なくなったとかですね,あるいはもっと言えば,老人会に入ってくれる人が少なくなったとかですね,色々なそれぞれの世代で,つまり,後継者不足っていうんでしょうかね,そういう課題は地域にはあるようですが,それにしても,しっかりしたものがあるので,そこを是非守ることで福山の市民の力を継続していきたい,維持していきたいという思いをもちました。

記者

 確認ですけれども,ネウボラについて29年度中に拠点を設置するということなんですけれども,拠点を設置したうえで,相談体制,相談業務についても開始をするというような認識でよろしいんでしょうか。

市長

 相談業務を開始したいと思っています。相談員は複数置く拠点もあれば,一人の場合もあると思います。つまり,一人の人が母子保健と子育てと両方担当するということもあるかも分かりません。あるいは,その相談員に,ちょっとどういう形になるかはまだ分かりませんけれども,市内に190名ちょっとおられます,きらきらサポーターという方おられますね。そのサポーターの協力も頂ければ,手厚い相談体制になるかと思いますね。一人の相談員の場合であっても,しっかりとその後ろには行政がバックアップをして,その繋ぎの役割を果たしていくようにしたいと思っています。

記者

 先程の県との連携の件でですね,特に観光面につきまして,例えば来年にかけても例えば,尾道市のゾーンでDMOとかですね,いろんな動きがまた展開されるということのようですけれども,この観光面でですね,県との連携とか,市長の今,頭になんとなくイメージとしてもっていらっしゃるものがあれば,お話をお聞かせいただければということと,あともう一つは,資料で頂いた動物園のゾウについて,治療費が500万円位ですか,予算措置がなされたということで,市長自ら応援隊を結成されるということで,理由といいますか,その辺りをちょっと聞かせて頂いて,また来年に向けても予算措置をされるということになるんだと思われますし,治療もなかなか難しいというところで,応援隊がもうちょっとこう具体的にどういうことをしようかというところを聞かせて頂きたい。

市長

 ありがとうございます。県とはですね,例えば小型クルーズ船を使ったこの尾道と連携をした,海から見る観光ですね,それを今,構想をしています。まだまだ具体的な施策にまでは練り上げられてはいませんが,尾道とも連携をしながらやれればいいなと思っていますし,県の西部で大きなクルーズ船を運航するというふうなことよりも,それとはちょっと違った意味でのクルーズ船の活用の仕方,こういうものが一つの連携における観光施策の柱になるんじゃないかと思っています。

 それから,ゾウでありますが,とにかく私あの,国内に1頭しかいない大切な,大切な預かり物なんですね。それで,とてもちっちゃな子供たちや,世代を超えて多くの人に愛されている動物です。何としてもやっぱり元気になって欲しいと,そういう思いです。もちろんこれまでも,動物園では情報発信をしてきていましたけれども,やはり,私もその呼びかけ人になって旗を振りたいと,こういう思いです。何よりもですね,力になるのは幼稚園のお子さんやちっちゃなお子さんの声とか,あるいは全国からふくちゃんに対する激励が届く,そういう声が何よりもやっぱり有り難い,我々の励みになる,治療に向かって頑張っていこうと,そういう気持ちに繋がっていくんだと思います。今とっても動物園の職員の皆さん方,献身的な治療にあたっています。本当に,毎日毎日,本当にしっかり排便したんだろうかとかですね,薬をちゃんと飲んでもらうにはどうすればいいかとかですね,そういうことをやっておりますので,そういう職員の励みにも繋げてあげたいと,このように思っています。

記者

 具体的に何か応援団として,こういうものをやっていきたいみたいなことって,何かございますか。

市長

 もっともっと,このふくちゃんのことを全国の人に知ってもらいたいと,これがまず,私のやりたいことですね。その為に,色々な情報発信の在り方を考えています。

記者

 はい,ありがとうございます。

記者

 100人委員会の公募なんですけども,公募ということで幅広く選ばれるということではあるんですが,よくまあ,その委員会でですね,蓋を開けてみたら自治会連合会だったりとかですね,よくいろんな審議会であったり会議とかに出てくる人たちが集まったというようなイメージになったりすることも,そういうのをちょっと想像してしまったりするんですけども,市長の思いとしてはもう,全くもうまっさらの状態で,強い思いを持った人に集まってもらいたいということがあって,例えば,その関係団体に参加を働きかけるとか,そういう考えをもっているとか,そういうのではないというようなものかということをお聞きしたいのと,あと,もう1点は,大学生と意見交換が出てくるということは,次は高校生かな,みたいな感じもするんですけども,今後も車座トークもあって大学生とも意見交換もあって,今後また何かあると考えているものがあるかどうかというのを教えて頂けると助かります。

市長

 そういう意味でのバランスを考えている訳ではないと。つまり,世代間のバランス,男女の別,そういうことについてはちょっと意識をしていきたいと,それ以外は市民の皆さん,多くの皆さんに集まって,自由に議論をして欲しいと,そういう思いであります。それから,大学生の感性,若い人の感性に接したいと思っています。そういう人が,例えば,福山の駅前の賑わいの担い手になって欲しいと思っています。そしてさらに言えば,福山で学んだ大学生が,福山の素晴らしさをもっと知ることによって,福山を生活の拠点に選択をすると,こういうことも有り難いと思うし,まちづくりに積極的に係わってもらえれば,またどんなにか素晴らしいだろうなと,このようにも思います。そういう意味で,この大学生との議論には大変大きな期待をもっています。高校生はね,高校生議会があるので,そういうものも通じながら,ただ,高校生であれ中学生であれ,ちょっと市長と意見交換したいんだというふうな声があれば,どこにでも出向いて行きます。

 以上。