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夏の所蔵品展1『書を楽しむー和のこころ「かな」』

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年5月30日更新

夏の所蔵品展1 書を楽しむ -和のこころ「かな」

ふくやま書道美術館では、2019年6月6日(木曜日)から7月21日(日曜日)の期間で

夏の所蔵品展1「書を楽しむ -和のこころ『かな』」を開催します。

書を楽しむー和のこころ「かな」

概要

  「かな」は、中国から請来された漢字から生まれた日本独自の文字です。その始まりは、
漢字の音を借りて日本語を表現したことにあり、仮の字という意味から、仮名(かな)と呼ばれました。
平安時代には、草書で書かれた草仮名(そうがな)が生まれ、さらにその筆画が
簡略化された女手(おんなで)(=かな)が成立します。また、複数の文字を続けて書く「連綿体」や、
文字を紙面に分散して書く「散らし書き」、「返し書き」などの表現方法が生まれるとともに、
「かな」は賞翫の対象となってゆきます。特に、平安時代から鎌倉時代にかけての優れた
名筆(古筆)は、近世以降、茶掛や手鑑といったかたちで珍重されてきました。


 近現代のかな書の特徴としてまず挙げられるのは、それら古筆の研究でした。1890(明治23)年には、
古筆研究のために難波津会が結成されて体系的・組織的な古筆の研究がなされ、古筆の写真を掲載した
書道雑誌の発刊、また、古筆の復元模写などが行われるようになります。以後、王朝のかなに大きく影響を
受けたかな書道が主流となってゆきます。

  もう一つは、1948年(昭和23年)に日展に書の部門が加わることを契機として推進された
大字かな運動です。従来のかな作品は、巻子や帖といった小字を主体としていましたが、
安東聖空(あんどうせいくう)(1893-1983)を初めとする書家たちによって、屛風や額といった大画面に書かれた
大字かな書道が全国展開されると、美術館や博物館など、壁面で鑑賞する芸術(壁面芸術)としてのかな書が
主流になってゆきます。

 このような近現代のかな書壇において、福山は、桑田笹舟(くわたささふね)(1900-1989)、谷邊橘南(たにべきつなん)
(1905-1980)、宮本竹逕(みやもとちくけい)(1912-2002)といった、大字かな運動に参加した書家たちを輩出した
土地として重要な位置を占めています。彼らは、古筆に学びつつ、独自のかな書を生み出しました。
特に、笹舟は、料紙の復元を熱心に行ったほか、多くの後進を育て、戦後の関西かな書壇の礎を築いた人物です。

本展では、福山出身のかな書家たちの作品を中心に展観し、「かな」の楽しみ方や鑑賞ポイントを紹介します。

会期

    2019年6月6日(木曜日)~7月21日(日曜日)     

開館時間

    午前10時~午後7時

休館日

    月曜日
    ※ただし7月15日(月・祝)は開館 7月16日(火)は休館

観覧料

    一般150円(120円)高校生以下無料 
    ※( )内は20名以上の団体料金

 

  

          

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