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福山・備後に恩返しするため地域密着型の自転車チームを設立 eNShare CyclingTeam 代表 宮口直之さん

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宮口 直之(みやぐち なおゆき)さん

宮口さんの写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福山・備後に恩返しするため地域密着型の自転車チームを設立

宮口さんの写真​​

自転車競技のプロ選手・宮口直之さんが2017年(平成29年)に立ち上げた『eNShare CyclingTeam (エンシェアサイクリングチーム、以下eNShare)』は、福山市を拠点とする自転車チーム。国内最高峰のロードレースに出場するプロ選手からさまざまな形で自転車を楽しむアマチュア選手まで70人が所属し、サイクリングイベントの企画・運営など精力的に活動しています。

福山市出身・在住の宮口さんは、小学6年生の頃から約30年にわたって自転車競技を続けています。地域密着型チームである『eNShare』設立の背景について「僕がプロ選手になれたのは、学生時代の恩師や友人、協賛企業など、地元の方々がサポートしてくださったおかげ。自転車に関する活動で、福山・備後に恩返しをしたかったんです」と話します。

 

「子どもたちの命を守りたい」交通安全教室を精力的に行う

宮口さんの写真

『eNShare』の立ち上げ当初から力を入れているのが、地域の保育園児や小学生を対象とした交通安全教室。週に1回ほどチームの選手が市内の保育園・幼稚園・小学校に赴き、子どもたちと交流しながら交通ルールや自転車の正しい乗り方などを教えています。

「自転車は誰もが日常的に乗っていますが、命に直結する乗り物。自分の命だけでなく、相手の命を奪ってしまう可能性もある。プロの選手が指導すれば子どもたちの記憶にも残りやすいのではないかと思い、福山市に掛け合って始めた取組です。地域の安全を守り、市内の自転車事故ゼロを目指しています」。そう力強く語る宮口さんにとって、交通安全教室は大切なライフワークなのです。

『しおまち海道』を目当てに県外からのサイクリストが増加

宮口さんの写真​​

福山市にはJR福山駅と鞆の浦、尾道市の戸崎港をつなぐ『しおまち海道サイクリングロード』があります。爽やかな風を感じて芦田川の河川敷を走るコースをはじめ、造船風景を眺められる瀬戸内海沿いの道や、絶景が広がる山道などを駆けることができます。

宮口さんも、コースの選定など、『しおまち海道』には計画段階から深く関わりました。「川、海、山の近くを走れて、コースを巡るだけで福山の魅力を網羅できるところがポイント。広島県外からのサイクリストも増えています」。

今後はさらなる環境整備や、次世代選手の育成にも取り組んでいくという『eNShare』。彼らの活動が地域をますます活気づけ、サイクルスポーツそのものを盛り上げていくに違いありません。

 

2023年(令和5年)1月取材