給油取扱所に係る法令改正がありました

印刷用ページを表示する　掲載日：2024年4月1日更新

給油取扱所に係る法令改正がありました

　今回の法令改正は、ハード・ソフトの両面から安全性を確保しつつ、給油取扱所における業務等を拡大できるよう、給油取扱所における危険物の取扱いの技術上の基準等について合理化が行われたものです。
※今回の法令改正の詳細については、総務省消防庁のホームページから御確認ください。

消防危第324号　危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等の公布について（令和５年12月６日）

消防危第249号　危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令等の公布について（令和５年９月１９日）

１　固定給油設備を使用したガソリンの容器への詰め替えが明確化されました。

　固定給油設備を使用したガソリンの容器への詰め替えが明確化されたことで、固定給油設備からガソリンを容器に詰め替えられる上限（２００ℓ／日）がなくなりました。
※固定給油設備から軽油を容器に詰め替える上限（１，０００ℓ／日）に変更はありません。
（２０２３年（令和５年）１２月２７日施行）

２　固定給油設備を使用した軽油の車両に固定されたタンクへの注入が明確化されました。

　固定給油設備から軽油を車両に固定された４，０００ℓ以下のタンク（内部を２，０００ℓ以下ごとに仕切ったものに限ります。）に注入することができるようになりました。
※固定給油設備から軽油を容器に詰め替える上限（１，０００ℓ／日）に変更はありません。
（２０２３年（令和５年）１２月２７日施行）

３　給油取扱所の附随設備が追加されました。

　給油取扱所の業務に必要な設備として、尿素水溶液供給機及び急速充電設備の位置、構造又は設備の基準が定められました。
（２０２３年（令和５年）１２月　７日施行）

４　給油取扱所内に設置できる建築物の用途が拡大されました。

　これまで、給油取扱所内に設置できる建築物の用途は、作業場，物販店舗及び飲食店に限られていましたが、映画館、図書館、教会、工場、駐車場、倉庫、事務所等を設置することができるようになりました。
（２０２３年（令和５年）１２月　７日施行）

５　営業時間外に安全対策を行うことで係員以外の者の出入り制限が緩和されました。

　営業時間外の係員以外の者の出入り制限緩和のための安全対策として、次の事項を行うことが必要です。
・固定給油設備等の危険物を取り扱う箇所の周囲には、係員以外の者を近寄らせないための措置を講ずる。
・固定給油設備等の危険物を取り扱う設備には、みだりに操作を行わせないための措置を講ずる。
・係員以外が利用しない箇所及び設備には、係員以外の者を近寄らせないための措置を講ずる。
（２０２３年（令和５年）１２月２７日施行）

６　荷卸し中に固定給油設備及び固定注油設備の使用ができるようになりました。

　固定給油設備又は固定注油設備に接続する専用タンクに危険物を注入する際、次の安全対策を講じた場合は固定給油設備又は固定注油設備を使用することができます。
１　固定給油設備及び固定注油設備のノズルに満量停止措置を設ける。
２　地下タンク及び簡易タンク並びに危険物を注入する移動タンク貯蔵所には、コンタミ防止措置を設ける。
（２０２３年（令和５年）１２月２７日施行）

７　予防規程に定めなければならない事項が追加されました。

　５及び６について対応した場合は、必要な事項を予防規程に定めることとされました。
（２０２３年（令和５年）１２月２７日施行）

８　乗用車によるプラスチック容器でのガソリン運搬が可能になりました。

　これまで、乗用車によるプラスチック容器でガソリンを運搬することはできませんでしたが、次のいずれにも該当するものは可能になりました。
１　UN規格※１で容器記号３H１※２が付されていること。
２　最大容量が１０ℓ以下であること。
３　製造日から５年以内であること。

※１　UN規格とは、国際海事機関が採択した危険物の運送に関する規格です。付されている場合は、規格に適合していることを示しています。
※２　３H１は、ジェリカン（方形又は多角形の断面形状を有する容器）であってその材質がプラスチックであり、天板が固着式のものであることを示しています。
（２０２４年（令和６年）　３月　１日施行）