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徳川家康所用 洋時計(国重要文化財)久能山東照宮博物館蔵

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年9月1日更新

 本史料は1611年(慶長16年)にスペイン国王から、属領フィリピンの総督ドン・ロドリゴ一行の海難救助の謝礼として、徳川家康に贈られました。

 本体は金属製の箱型で、ドーム状の屋根をつけ左右の側面を開閉する造りです。さらに背面や左右の扉にはアーチ門から遠望する城風景が線彫で表現されています。正面に「1581年にマドリードで作製」と刻まれていましたが、近年底部銘札の下から「1573年、ブリュッセルにてニコラス・ド・トロエステンベルグ製」という刻銘が発見され、神聖ローマ帝国の王室時計師が作製したことが新たに分かりました。ゼンマイ式の時打ちが付いた仕掛け時計としては国内最古のものです。

 本史料は徳川家康を祭るために1617年(元和3年)建立の国内最古の東照宮である久能山東照宮(静岡市)に家康愛用の品々とともに奉納され、大切に管理されてきたものです。

 なお2014年(平成26年)オランダの職人ヨハン・テン・ヒューブにより解体・手入れが施され、その銀色に輝く文字盤やかつての時刻を知らせる音色が復元されました。(本史料は同館特別展で展示します)

洋時計

 

ふくやま美術館
084-932-2345

手話通訳/要約筆記の有無: