
各地に残る 自然災害伝承碑
熊野小学校の一角に水害紀念碑と刻まれた石碑※があります。この碑には1920(大正9)年豪雨により光林寺池があふれて決壊し、池の下流の家屋が流され、1人が亡くなったことが記されています。紀念碑はこの洪水により流れてきた石を利用して1921(大正10)年に建てられたもので、2022年に「自然災害伝承碑」として国土地理院の地図に掲載されました。
自然災害伝承碑とは、過去に発生した洪水や土砂災害などの様子や被害状況などが記載された石碑やモニュメントのことです。被災場所に建てられることも多く、犠牲者を慰霊する意味をもつだけでなく、その土地でどんな災害が起こったかを知ることができます。平成30年7月豪雨を契機に、2019年に地図記号として制定されました。現在は地図掲載のための調査・登録が進められています。
市内の他の伝承碑には、草戸町に大きな石碑があります。表に「南無妙法蓮華経」と大きく刻まれたこの碑は、1927(昭和2)年に建てられました。裏には「日親聖人小松原説法霊跡復興記念碑」とあり、1919年(大正8年)に発生した芦田川の洪水被害に関する碑文が書かれています。芦田川河川改修紀念、復興紀念と災害の犠牲者を弔う慰霊のために建てられたもので、これも自然災害伝承碑にあたります。
過去の災害の一端を現在に伝えるこうした碑は、今も町の片隅や寺などに、過去の教訓として存在しています。
※熊野小学校の敷地に入る際は職員室にお声がけください。
石碑(草戸町)
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