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浄化センターのしごと
下水道
浄化センターのしごと
浄化センターの概要
福山市には,現在,上下水道局が管理・運営する公共下水道処理施設として,松永浄化センターがあります。
名称 | 松永浄化センター |
所在地 | 福山市柳津町1丁目10番1号 |
敷地面積 | 75,580平方メートル |
計画処理人口 | 23,000人 |
計画処理水量 | 11,200立方メートル/日 |
処理方法 | 標準活性汚泥法 |
排除方式 | 分流式 |
事業期間 | 昭和53年から平成25年度 |
事業費 | 10,308,010千円 |
放流水質 | BOD 15mg/L |
SS 10.5mg/L |
その他に(財)広島県下水道公社が管理・運営している施設として,昭和59年10月1日から供用開始となった,広島県芦田川浄化センターがあります。
名称 | 芦田川浄化センター |
関係市 | 福山市・府中市 |
所在地 | 福山市箕沖町106番地 <敷地面積:28.6ヘクタール> |
対象処理人口 | 356,850人 |
処理方法 | 標準活性汚泥法 |
着手年月日 | 昭和50年2月13日 |
計画処理水量 | 205,700立方メートル/日 |
排除方式 | 分流式 |
計画目標年度 | 平成26年3月31日 |
水をきれいにするしくみ
活性汚泥法は,下水を効率的に処理するために1910年代にイギリスで考案された方法です。
反応タンクでは,活性汚泥と呼ばれる微生物の集合体を利用します。常時そこに空気を送り管理しています。この微生物が有機物を分解し,最終沈澱池まで運ばれます。ここで,汚泥ときれいな水に分けられます。きれいになった水は,消毒をされた後,瀬戸内海に放流されます。
こうして水は,よみがえる ~生物処理は,どこまで水をきれいにできるか?
1914年にイギリスで実用化された活性汚泥法は,早くも1930年には,名古屋で採用され,わが国においても,最も一般的な処理方法になっています。
これまでに数多くの改良が加えられ,今日では,有機物だけでなく,無機体のりんや窒素も同時に除去できる方法も開発されました。
生物処理(活性汚泥法)以外にもいろいろ技術開発されましたが、総合的に見て活性汚泥法よりもはるかに優れた方法というのは,いまのところ開発されていません。
活性汚泥法とろ過法の組み合わせによって,BOD(生物化学的酸素要求量)2mg/L以下,SS(浮遊物質)1mg/L以下という数値になります。これは,ほとんど人為的な汚濁を受けていない清澄な水質で,河川の環境基準に当てはめるとAAからAという最もきれいな状態です。
処理水の再生利用(現状と未来像) ~きれいになった水をもう一度使おう
浄化センターでは,きれいになった処理水の一部を,場内の樹木や芝生に散水利用しています。
都市によっては,公園のせせらぎの水や,水洗トイレの水,雪を溶かす水,さらに工業用水や農業用水としても利用されています。
処理水は,大切な資源となっているのです。
発生汚泥の有効利用 ~汚泥もリサイクルで大切な資源!
下水は,浄化センターを通って処理されると,きれいな水と汚泥に分けられます。このとき発生する汚泥についても,ただ捨てるのではなく,役に立つ資源として利用する(リサイクル)ことが進められています。
汚泥は,肥料(コンポスト)として使われているほか,レンガやタイルの原料にもなります。特に,平成11年の肥料取締法の改正により,下水汚泥コンポストの法的な位置付けが明確になり,環境と調和の取れた農業生産の必要性とあいまって,今後さらにニーズが増えていくと期待されます。
そのほか,いろいろな有効活用について研究がなされています。
浄化センターの維持・管理にご協力を!
下水の中には,下水道施設に様々な悪影響を及ぼすものも少なくありません。たとえば,酸性の強い排水は,コンクリート製の下水管やマンホールを腐食(ふしょく)させます。
福山市内にあるすべての浄化センターでは,主に,活性汚泥(微生物)の働きにより汚水処理するシステムとなっています。
微生物は,実は,非常にデリケートな生き物です。反応タンクの状態が変わるたびに,微妙に出現種,優先種などが変化します。
浄化センターでは,流入水や中間の処理状態の水,さらに活性汚泥の量などを常時化学的な測定により把握して,運転管理を行います。
そして,それ以上に,反応タンクの中の微生物の状態を注意深く観察し,水をよりきれいにしてくれる微生物が多数発生するよう,きめ細かな調整を行っています。
そういう中へ,有害金属などを含んだ下水が流入してくると,微生物が死滅してしまい,浄化センターは処理不能の状態となります。
このような事態を未然に防ぐために,人の健康や生活環境に被害を生ずる恐れのある排水施設(特定施設)を設置するものは、あらかじめ届出義務があり,規制や指導を受けることとなります。
水をきれいにする微生物たち~活性汚泥の顕微鏡写真
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届出や規制について
浄化センターでは、特定事業場に対して,年間計画を立て,立入検査を行い,除害(排水処理)施設が適正に管理されているか,放流水は適正に維持されているかどうかを確認しています。また,次のような特定施設に関する届出等も受け付けています。
特定施設に係る届出書を見る⇒ここから