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琴の魅力を届けられる琴奏者を目指して 琴演奏者 上谷詩乃さん

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上谷 詩乃(かみや しの)さん​

上谷さんの写真

 

 

練習開始から1年半 コンクールで金賞を受賞

上谷さんの写真​​

2022年(令和4年)に開催された第40回全国小・中学生箏曲コンクールの小学生個人の部で、最高賞を受賞した上谷詩乃さん。福山市内の小学生としては11年ぶりの快挙で、琴を習い始めてからわずか1年半の出来事でした。

バレエ、トランペット、ピアノなど音楽にまつわるさまざまな習い事を経験してきた上谷さん。小学校の音楽の授業で触れた琴に興味を持ち、伯母のすすめで稽古を始めました。筑紫会の松浦歌朋先生のもとで週に1回のレッスンを受けるほか、登校前や放課後には自宅で練習。最初は楽譜の読み方すら分からず、何度も指に豆ができて痛むこともあったけれど、あきらめることなく琴と向き合っています。

 

これまで育まれてきた豊かな感性を演奏に反映

上谷さんの写真

もともと音楽は大好きだという上谷さん。弦を押さえる指の力や指の運び方はもちろん、弾くときの感情によって音が変化するのが面白いそう。

「練習をすればするほど上達していると思います。美しい音が奏でられるよう、基礎をしっかり身につけたい」と話します。

師匠の松浦先生曰く、「音楽にのせて軽やかにステップを踏むバレエも、琴演奏の指づかいに通じる部分があるのかもしれません。詩乃ちゃんはとにかく感性が豊かなんです」。

これまで習ってきた楽器や、9歳から続けているバレエなど、さまざまな経験が琴演奏での感情表現につながっているのです。

 

琴の魅力を届けられる琴奏者を目指して

上谷さんの写真​​

自分の実力がどのくらいか知りたくて出場したというコンクールで、最高賞を受賞したことは大きな喜びとやりがいになり、上谷さんを支えています。夢は師匠や教室の先輩たちのような琴奏者になること。いつか合奏にもチャレンジしてみたいと教えてくれました。

また、松浦先生は「ひたむきに努力する幼いお弟子さんから学ぶことが、私たちにもたくさんあります。子どもたちはまさに金の卵。詩乃ちゃんには、日本を代表する奏者になってほしい」と将来への期待を込めて語ります。

古くから琴の生産地として全国に名を馳せてきた福山。このまちで生まれ育った上谷さんは、伝統文化である琴の魅力を情感あふれる演奏でたくさんの人々に届けています。

 

2022年(令和4年)11月取材

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