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「親しみやすい書」を通じて育ててくれた福山に恩返し 書道家 高田桂帆さん

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高田 桂帆(たかた けいはん)さん

高田さんの写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夫の亡き祖父は書道家 ご縁に導かれて書の世界へ

高田さんの写真​​

福山市を拠点に活動する書道家・高田桂帆さん。個展やグループ展で作品を発表するだけでなく、福山城での書道パフォーマンスや地元店舗の看板デザインなど、幅広く活躍しています。

山形県出身の彼女は、結婚を機に夫の地元である福山市へ移住。書道歴は意外にも、小学生の頃に習字教室へ通っていたきりだったそうです。「いつかもう一度習いたい」と思い続けて暮らす中で、実は夫の亡き祖父が、広島県美展の審査員まで務めた書家・高田折桂さんであることを知ります。

ご縁により、書の世界へ導かれていると感じた高田さん。2002年(平成14年)から再び書道教室に通い始めました。

 

自分らしい表現を追い求め多彩な筆で奏でるように描く

高田さんの写真書道道具の写真

「師範の免許を取得した頃、もっと自分らしい表現を追求したくなったんです」と高田さん。そんな情熱から東京と大阪でデザイン書道やインテリア書道を学び、2015年(平成27年)に独立。折桂さんの「桂」の文字をもらい、風に乗って前進するという思いを込めた「高田桂帆」の名で活動を始めました。

折桂さんから受け継いだ貴重な硯で墨をすり、馬や猿の毛、鶏や孔雀の羽根、藁、竹など多彩な素材で作られた筆、時には刷毛も駆使して制作しています。

奏でるように自由な筆運びで描き出すのは、「ありがとう」「おかげさま」といった感謝の言葉、ダイナミックに図像化した「龍」や「鳳凰」の文字など多岐にわたります。高田さんは、「人を癒やし、励ます作品を作りたい」と微笑みます。

 

「親しみやすい書」を通じて育ててくれた福山に恩返し

高田さんの写真​​

絵画的でモダンな雰囲気を持つ高田さんの作品は、敷居が高いイメージの「書」を身近に感じさせてくれます。

「もっと気軽に書を体験してほしい」「これまでにない楽しみ方を伝えたい」と、筆ペン講座や古代日本で使われていたとされる「龍体文字」の講座を市内で開いています。

「福山の方々にたくさんのご縁をいただき、福山に育ててもらっていると感じます。『ふくやま書道美術館』で先生方の作品を拝見し、力をもらうことも。『親しみやすい書』を通じて福山に恩返しできたら」と語る高田さん。

いずれはフランス・パリで個展を開催することを夢に、第2の故郷・福山で書の新たな魅力を発信しています。

 

▼高田さんのホームページはこちら
https://r-keihan.com/

2022年(令和4年)12月取材

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