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明圓寺銅鐘(みょうえんじどうしょう)
印刷用ページを表示する 掲載日:2022年12月21日更新
市指定重要文化財 令和3年(2021年)4月23日指定
この銅鐘は,龍頭(りゅうず)が2頭で,鐘身に袈裟襷(けさだすき)文様を施すなどの和鐘の特徴と,龍頭の横に旗挿(はたさし)が付き,鐘身に蓮蕾形の乳,仏像や唐草文の装飾を施すなど朝鮮鐘の要素を合わせもつ和朝折衷様の鐘である。
旗挿付きの銅鐘は,市内では福山市重要文化財に指定されている沼隈町光照寺の銅鐘(慶長18年(1613年)9月17日)とこの銅鐘の2例のみである。
陰刻された銘文により制作年・鋳物師名が明らかであり,朝鮮鐘の形式を取り入れて作られた和朝折衷様の鐘として貴重な銅鐘である。また,銘文には鞆奉行であった荻野新右衛門が寄進したと記されており,福山藩との結びつきが強かったことが伺える。
所 在 地 | 鞆町 明圓寺 | |
員 数 | 1口 | |
法量・年代 |
総高:131.9cm(旗挿まで),128.0cm(龍頭まで),鐘身高:100.3cm,口径:76cm |
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寛永21年(1644年)11月7日 | ||
鋳 物 師 | 三原住竹原屋市左衛門藤原朝臣正信 |