本文
鞆ノ津の力石(とものつのちからいし)
印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月31日更新
市指定有形民俗文化財 平成12年(2000年)9月22日指定
沼名前神社に20個,住吉神社に3個,奉納されている力石である。すべて花崗岩製で楕円状を呈し,重さは61貫(230kg)から32貫(118kg)とかなりの幅があり,重さ,奉納者名などを刻んでいる。製作年代のわかるものは5個あり,天保15年(1844年)から安政5年(1858年)までの年号が刻まれている。
鞆は海運の発展と共に多くの仲仕に労働の場を提供した。仲仕は船積荷物の陸揚げや積み込みなどに従事する労働者であり,重たい荷物を肩に担ぎ,足場板の揺れに調子を合わせて運んだ力自慢の人達であった。彼らは,祭礼の場などで力石を使ってその力と技を競い,差し上げた石には名前が刻まれ,神社に奉納された。鞆の津には「東濱・港濱・西濱」の仲仕組合があり,互いに競い合っていたことが知られる。
所 在 地 | 鞆町 沼名前神社,住吉神社 | |
員 数 | 23個 | |
構造・年代 | 天保15年(1844年)から安政5年(1858年) | |
規模・法量 | 61貫(230kg)から32貫(118kg) |