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田辺寺塔跡(でんべいじとうあと)
印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月31日更新
県指定史跡 昭和18年(1943年)3月26日指定
福山市の西郊,津之郷町坂部の南に張りだした低丘陵上に位置し,現在の田辺寺の南に接する畑から多量の古瓦類とともに九輪,風鐸(県重文)などが出土し,塔跡の存在が推定された。しかし,中心礎石も移動して田辺寺境内におかれており,正確な塔の位置,規模ならびに伽藍配置などいずれもあきらかでない。伝承では養老五年開基の和光寺の跡と伝えるが,出土の軒丸瓦,軒平瓦とともに平安時代の特徴を示している。田辺寺のさらに南方の傾斜地から低平地にかかる一帯には,弥生時代から平安時代におよぶ遺構・遺物を出土するザブ遺跡があり,平安時代の緑釉陶器や多量の土師質土器の出土は,和光廃寺との関連を示す資料といえよう。
所 在 地 | 津之郷町字大満寺 | |
構造・年代 | 平安時代 |