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木造弥勒菩薩坐像及び木造不動明王坐像・木造愛染明王坐像(もくぞうみろくぼさつざぞうおよびもくぞうふどうみょうおうざぞう・もくぞうあいぜんみょうおうざぞう)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年12月28日更新

※2020年(令和2年)3月23日に県指定重要文化財に指定されました。

県指定重要文化財 2020年(令和2年)3月23日指定

 明王院の国宝五重塔初層の須弥壇上に安置される本尊とその両脇侍像です。弥勒菩薩像は,高髻を結い,半眼閉口とし,右手を上に重ねるように腹前で禅定印を結び,弥勒菩薩の象徴である宝塔(水晶製,後補)を表しています。右脚を外に結跏趺坐します。
 不動明王坐像は,総髪に,頂上に八束の莎髻を表し,弁髪を左耳前に垂下します。瞋怒相で,右手に宝剣を,左手に羂索を取り,左脚を外に結跏趺坐します。
 愛染明王像は,頭頂に獅子を表し,その上に五鈷を乗せます。額に第3目を表し,両上牙を上出して忿怒相とします。六臂には,右手はそれぞれ,五鈷杵,箭,未生蓮華を,左手はそれぞれ,五鈷鈴,弓,金剛拳とし,宝瓶上の蓮華座に右脚を外に結跏趺坐します。
 三尊はいずれも寄木造で玉眼を嵌入し,弥勒菩薩は全身を金色,不動明王は肉身部を群青色,愛染明王は肉身部を朱色とし,着衣には截金や盛り上げ彩色による華麗な文様が描かれています。これらの文様が五重塔初層の堂内荘厳画の筆致と類似していることから,三尊像の造立年代も,五重塔が建立された貞和4年(1348)と考えられます。
 五重塔が建立された際に,本尊として造立されたもので,引き締まった肉身の表現や,端麗な衣文表現,截金や盛り上げ彩色などの荘厳からも丁寧な造立がうかがえ,本市の南北朝時代を代表する仏像として,広島県重要文化財に指定されました。

所 在 地 草戸町 明王院
員    数 3躯
構造・年代 寄木造 
南北朝時代
規模・法量 弥勒菩薩:像高52.7センチ
不動明王:像高28.8センチ
愛染明王:像高34.4センチ

木造大日如来坐像及び両脇侍坐像 明王院