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平形銅剣(ひらがたどうけん)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年1月10日更新

県指定重要文化財 昭和32年(1957年)9月30日指定

 この平形銅剣は,昭和6・7年(1931・32年)頃福山市熊野町熊ヶ峰山麓の熊野神社境内裏山から2本発見された1本である。もう1本の銅剣は,折損しており現在所在不明となっている。本銅剣は,身幅が広く棘【とげ】状突起を有し,鋒【きっさき】部は丸味を帯び鋭利さは失っている。また,背は幅が狭く断面は楕円形を呈しており,鎬【しのぎ】の稜線は明確でない。背の両側には樋がとおり,中には細かい突線が縦に1本鋳出されている。茎【なかご】は小さく,身部下位には刳方はなく背を隔てて,横方向に1本と縦方向に数本の突線が鋳出されている。
 弥生時代後期頃に祭器,儀器として用いられたと推測されるもので,これまで沼隈町日枝神社所在の平形銅剣と同范(どうはん)の可能性が指摘されていたが、近年の研究でこの2口は異なる范で鋳造されたものと考えられている。

※同范(どうはん)…同じ鋳型を使って、複数の製品を鋳造すること。

所 在 地草戸町 個人蔵
員    数一口
構造・年代弥生時代後期
規模・法量全長45.6センチ,鋒部最大幅4.9センチ
突起部最大幅8.5センチ,身部最狭幅4.2センチ
身の厚み2~3ミリ,茎部長1.7センチ

 熊野平形銅剣