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ふくやま市議会だより第6号 平成15年第2回市議会定例会

印刷用ページを表示する 掲載日:2003年8月1日更新

平成15年6月 定例市議会

 平成15年第2回市議会定例会は,6月13日から7月1日までの会期19日間で開かれました。
 議会関係の選挙・選任案件を除き,補正予算総額1449万5千円の15年度一般会計補正予算や福山市個人情報保護条例の全部改正など29議案が提出され,意見書案・決議案の4件とともに,いずれも原案どおり可決したほか,議会選出の福山市監査委員など12件の人事案件に同意しました。
 6月定例会では,8人の議員が質問をしました。その概要は次のとおりです。

質問および答弁(要旨)

質問項目(見たい項目をクリックしてください)
市長の政治姿勢と諸課題合併した両町に対する市長の政治姿勢合併建設計画沼隈町との合併
について
包括外部監査の
指摘への対応
マニフェスト(政策
綱領)について
住民基本台帳ネットワークシステムの本格運用新型肺炎(SARS)対策IT自治体の促進入札・契約制度
について
「折りばら」についてスポーツ施設
について
環境行政について中高一貫教育
について
学習交流を生かしたIT授業
性教育の充実教職員の多忙化解消,教育条件整備   

市長の政治姿勢と諸課題(水曜会市民クラブ連合)

福山駅前福山駅前
質問 4期に向けて多選あるいは高齢への不安,また遅々として進まぬ駅周辺整備,高齢者福祉の課題解決の延などに批判が根強くあるのも気にかかるところである。改めて,3期12年間の自らの評価と喫緊(きっきん)の行政課題をどのように受け止められているか。
答弁 「合意と信頼に基づく市民本位の市政」を基本に,50万都市が有する都市機能の整備に力を注ぎ,ハード面での整備は大きく進んだ。ソフト面でも中核市への移行や内海町・新市町との合併など一定の成果を上げることができたと考えている。
 しかし,都市間競争に対応し本市が持続的発展を遂げていくには,駅周辺地区整備を初めとする中心市街地活性化や幹線道路網の整備,産業振興,福祉や教育の充実,沼隈町との合併など課題がある。
 財政状況が厳しいなか,施策の選択と重点化を図り,市民と協働して「自主・自立のまちづくり」を進め,市民一人一人が夢と誇りを持てる福山を創造し,次なる世代に引き継いでいくことが使命と考えている。
◇関連質問

・東桜町,伏見町再開発事業への行政の支援は(市民連合)

合併した両町に対する市長の政治姿勢(新世紀クラブ)

質問 合併した内海町・新市町の住民は,合併後の不安や制度の変化による戸惑い,将来に対する不安と期待の交錯した現状にある。一日も早く福山市民であるという自覚と認識が持てるように,両町に行政の光が十分届くことをお願いしたいが,合併後の内海町・新市町に対する市長の政治姿勢と展望は。
答弁 合併後の両町のまちづくりに向けては,合併建設計画の着実な実施を図り,両町の皆様にも福山市民という自覚を持っていただくなかで,速やかな一体化を促進し,同時に行財政基盤の強化や市域の拡大による発展可能性の増大といった合併効果を生かし,新たな活力を醸成していくことが重要である。
 いずれにしても,地域の特性を生かしながら,市域のバランスある整備を図り,本市の更なる発展に一層取り組んでいく。

合併建設計画 (新世紀クラブ)

(仮称)うつみ市民交流センター建設予定地(仮称)うつみ市民交流センター建設予定地
質問 向こう10年間の合併建設計画が,将来,国・県の動向や経済情勢の変化などに起因し,計画の変更あるいは計画実施できないような事態が生じる可能性も否定できないが,市長の考えは。
答弁 合併建設計画は,すべて合併特例法の諸手続きにのっとり,法定合併協議会や両町議会でも審議された。県知事の正式同意を得て,総務大臣に対し計画図書を正式に送付している。
 着実な実施を図るために年度間の財源調整を行ったものであり,策定経過からも大変重みのある計画であると認識しており,着実な実施を図っていく。

沼隈町との合併について(誠友会)

鞆町室浜地区鞆町室浜地区
質問 沼隈町との合併は,内海町の飛び地が解消できるうえに,後山(うしろやま)で分断されていた田尻・鞆・熊野町に内海・沼隈町を加えた市南部地域としての都市基盤整備やそれぞれの町の活性化につながるなど意義深いものがあると考える。市南部地域の一体化のためには,鞆町室浜地区の活用,鞆港湾計画の一日も早い完成などが不可欠と思うが,現状と今後の取り組みは。
答弁 市南部地域のまちづくりには,日常生活圏において一体の地域を形成している沼隈町との交流と連携によるまちづくりが重要と考えている。
 今後,合併協議会が設置されれば,沼隈町と本市の南部地域を含めた一体的なまちづくりの方向などについては,合併建設計画を含め論議されるものと考えている。
 室浜地区については,「鞆地区まちづくりマスタープラン」で,鞆中心部との一体性を有し,自然環境を生かした土地利用を促進していくこととしている。
 鞆港湾計画は,伝統的な町並み保存と交通機能の改善や防災体制の強化,生活環境の向上などの実現のため,早期完成の必要があると考えている。
 現在,関係者全員のご理解は得られていない状況であり,引き続き地元同意が得られるよう度々鞆町に出向き,誠心誠意取り組んでいきたい。

包括外部監査の指摘への対応(水曜会市民クラブ連合)

質問 いわゆる「塩漬けの土地」について,取得価格に金利を加算した原価である簿価(帳簿価額)に対して実勢価格(実際に売買される価格)があるが,下落傾向を視野に入れた思い切った売却価格の設定や,土地の貸付による活用など考慮すべき時期に来ていると考えるが。
答弁 市所有の遊休財産は,遊休等財産利活用整備検討委員会で,公共施設への利活用や処分対象用地などその方向性を定め,それぞれの土地について取り組みをしている。指摘があった土地を含め長期間保有している財産は,公共性の高い社会福祉法人などへの貸付も視野に活用を図っていく。
 また,中長期的に利活用の計画のないものは,個々の要因や経過を踏まえ関係者と協議しながら,取引事例などを参考として適正な価格を基本に処分を進めていく。

マニフェスト(政策綱領)について(公明党)

質問 先の統一地方選挙では,マニフェストを示して選挙戦に臨む候補者が目立ったといわれ,これは従来の選挙の政策から一歩進んだものとして「何を,いつまでに,どうやって実現する」という,有権者との具体的な契約という側面が強い取り組みであるが,このマニフェストの作成についてどのように考えるか。
答弁 候補者が直接有権者に「政策綱領」を提示して信を問うという,三重県の北川前知事が提唱された新しい形の選挙戦であるが,現在,さまざまな議論がなされており,課題も多くあるものと受け止めている。しかし,可能な限り私の訴える政策を市民に分かりやすく説明をしていく。

住民基本台帳ネットワークシステムの本格運用(市民連合)

発行予定の住民基本台帳カード(見本)発行予定の住民基本台帳カード(見本)
質問 14年8月の一次稼働に続き,15年8月25日からは本格運用が開始されるが,個人情報漏洩(ろうえい)の懸念は払拭(ふっしょく)できていない。 そこで,(1)個人情報がどのように利用されたかを本人が知ることができるか(2)住基カードのICチップに書き込まれた内容を本人が知ることはできるか(3)パスワード(暗証番号)は本人以外知り得るか。
答弁 (1)本市では,早くから操作履歴の保存が必要との観点から,独自でシステム開発を行い,開示請求に対応するよう準備している。(2)住民票コード,住基カードとシステムが相互に認証するための鍵情報,4桁のパスワード(暗証番号)が書き込まれるが,本人が確認することはできない。それ以外の独自利用領域は閲覧の仕組みをつくることにより可能。(3)関係行政機関も含め確認はできない。
◇関連質問

・住基カードの自治体独自の利活用と普及策は(公明党)

新型肺炎(SARS-サーズ)対策(市民連合)

質問 中国や台湾で猛威を振るう「SARS」は,一部で沈静化も伝えられるが,ウイルスの発生原因や治療法も明らかでなく,市民の不安は増している。 本市はSARS発生地域との人的・経済的交流も活発だが,関係機関と連携した感染防止対策と万一発生した場合の対策は。
答弁 SARS対策は関係機関との連携が重要で,医師会,消防組合(消防局),広島検疫所福山出張所と協議を行い,「福山市SARS対応行動計画」を策定した。 
 患者が発生した場合も,行動計画に基づき入院治療が可能な医療機関へ搬送し,あわせて市民への情報提供,相談窓口の設置など「SARS」に対する不安の軽減,感染予防法の周知などを図る。
◇関連質問

・市民へのリアルタイムな情報提供(新政クラブ)

・SARS対応行動計画の内容(公明党)

・相談内容と対策,処置体制等について(明政会)

IT自治体の促進(新政クラブ)

公共情報端末(市役所1階ロビー)

公共情報端末(市役所1階ロビー)
質問 市内200か所の公共施設を光ファイバーで結び,データ通信ができる地域公共ネットワークシステムが4月に完成し,70か所に端末機を設置し,市民サービスの向上を目指して運用を開始した。今後の利用促進は。
答弁 地域公共ネットワークの整備により,インターネットを利用して各種申請用紙の取り出しや図書館の蔵書検索・予約,公共施設の空き情報の閲覧など利便性の向上や新たなサービス提供が可能となった。水道局では,水道の使用開始や中止の申請をインターネット上で行えるシステムを本年度中に稼働させる。また,市役所では,電子決裁システムや汎用受付システムなどの導入を目指し,行政コストの削減や市民サービスの向上を図る。
◇関連した他会派の質問

・IT化の一つの目標であるペーパーレスへの取り組みについて(明政会)

入札・契約制度について(日本共産党)

質問 (株)日大から暴力団に渡った資金の流れの全容解明をすべきでは。委員会報告の談合情報マニュアル変更は,匿名の場合一定の制限を加えるものなどであり,談合情報の減少を招き,談合をなくすという行政の役割を後退させるもので,行わないよう,また,談合が起こらないシステムをつくるため,条件付一般競争入札を拡大し,入札会場の公開をしてはどうか。
答弁 (株)日大と暴力団の関係は,司法当局の動きを見守っていく。マニュアルでは,情報の信憑性(しんぴょうせい)の判断基準を定めており,工事名,落札予定業者名,落札予定金額,談合方法などが具体的なものを入札執行前の調査対象としている。また,調査対象外でも,情報どおりの結果の場合,落札決定を保留し同様な調査を行うもので,後退とは考えていない。条件付一般競争入札は当面現行で対応し,入札会場の公開は方法など検討している。
◇関連質問

・競争原理の確保(新政クラブ)

・電子入札,受注希望型入札,入札監視委員会の導入見通しは(公明党)

・建設工事入札参加資格審査申請の会社の実態調査について(明政会)

「折りばら」について(新政クラブ)

「折りばら」講習会「折りばら」講習会
質問 「ローズ・フォー・ピース」というプロジェクトは,平和を祈りながら「折りばら」を折り,原爆の日と,福山市戦災死没者慰霊式へささげ,福山から平和への願いを世界に向けて発信されようとしている。100万本のばらのまちを目指す本市にとって,「折りばら」で「ばら」の意識を広め,市のイメージアップに利用してはどうか。
答弁 このプロジェクトは,ばら祭り2003の特別プロジェクトとして取り組まれ,多くの市民の共感を得て,大きく広がりつつある。児童,生徒や市職員,市民の参加で講習会の開催や,インターネットへの折り方の掲載,公共施設やホテル,企業の受付への展示など,今後「折りばら」の全国への発信ができるよう取り組んでいく。

スポーツ施設について(誠友会)

質問 各種スポーツ団体のほとんどの大会・行事は,市の施設を使用されていると思うが,施設管理者としてどのような対応をされているのか。危険箇所とはいかないまでも,改善を急がれる施設・用具もあると聞くが,どのように把握されているのか。また,今後の対応は。
答弁 スポーツ活動における安全確保のための対応は,これまでも大会・行事の計画段階から実施運営に際し,関係団体などと連携し取り組んできた。
 また,施設設備などは,定期点検はもとより日常的に点検を行い,改善すべき箇所を把握した上で利用者の危険防止を第一として施設の改善に努めてきた。
 今後とも厳しい財政状況ではあるが,利用者の安全確保や利便性向上の観点から引き続き必要な整備に取り組んでいく。

環境行政について(明政会)

道路交通騒音調査(国道2号市役所前)道路交通騒音調査(国道2号市役所前)
質問 騒音調査の結果,14%で環境基準を超えていたが,これまでの調査結果との整合性は。

 少ない定点調査の結果は騒音だけでなく,さまざまな調査の不確実性が懸念されるが,今後の調査方法の方向性は。

答弁 公表した道路交通騒音調査は,評価方法の変更に伴い調査を実施したもので,市内の一般環境騒音については,これまでどおり調査を継続していく。
 調査方法は,基本的には,大気の常時監視や騒音は地域を代表される地点,また,水質については河川や海域を代表できる地点を網羅した測定を行っている。今後とも継続して調査を行い,本市の環境の把握に努めていく。
◇関連質問

・道路騒音の激しい地域への対策は(市民連合)

・道路沿線の市民からの苦情と健康被害の調査・施策は(日本共産党)

中高一環教育について(水曜会市民クラブ連合)

質問 市立福山高校が来年度から,併設型中高一貫教育校として新しく開校されるが,学力試験のない選抜方法によるとのこと。
 どのようにして公正,公平に選抜を行うのか具体的な考えは。
答弁 福山中学校の入学者選抜は,2種類の適性検査,志望理由書,調査書および面接の結果を総合的に判断して合格者の決定を行う。

 公平・公正な選抜を行うために(1)福山中学校が求める生徒像を明確に示し(2)チェック体制を十分に機能させ,書類の出願,検査の実施,採点業務などの選抜業務を厳正に行う(3)可能な範囲で情報公開に努めることに取り組んでいく。

◇関連質問

・入学選抜方法を改善すべきでは(市民連合)

・中学校の教科書選定と学力試験(新政クラブ)

学習交流を生かしたIT授業(公明党)

パソコンを活用した授業(水呑小学校)パソコンを活用した授業(水呑小学校)
質問 「自分自身で触れ,楽しむことができる参加体験型の展示や科学者,技術者,展示解説者,ボランティアとの交流を通じて,科学を一つの文化としてもっと身近に感じてもらいたい」というテーマや施設・情報をもった「日本科学未来館」は,教材としてIT機能を駆使した取り組みが可能と考える。こうした施設との学習交流を生かしたIT授業を実施してはどうか。
答弁 各学校では,インターネットを活用した教育活動の推進が図られてきている。そうしたなかで,「日本科学未来館」など最先端の科学技術情報をもっている施設から,児童・生徒自らが必要な情報を収集したりする活動は,知的好奇心を喚起し,興味・関心や問題意識を大切にした学習を進める上で極めて有効である。こうした学習を一層推進するため,15年4月からテレビ会議システムをすべての学校に導入したところである。
 今後,これらの新しいシステムを含め,情報教育機器を効果的に取り入れた教育活動をさらに積極的に進めていく。

性教育の充実(明政会)

質問 「健康ふくやま21」の報告によると,思春期の性感染症・妊娠出産・人工妊娠中絶等が増加している。それらを減少させるためには,単なる知識だけでなく,命の大切さに根ざした性教育の充実が必要だが,本市の取り組みは。
答弁 新学習指導要領では,体育・健康に関する指導は小学校3年生からの実施となっており,本市では,「育ちゆく体とわたし」「心の健康」「病気の予防」などの保健学習を行っている。
 また,昨年度から3年間,文部科学省のエイズ教育・性教育推進地域指定を受け,市内の小中高各1校および福山市学校保健会や専門医,保健所などの代表によって研究推進委員会を設置し,発達段階に応じた指導の充実に取り組んでいる。

教職員の多忙化解消,教育条件整備(日本共産党)

質問 教育現場では,シラバスやカレンダーの作成,今年度実施に踏み切った「人事管理システム」の膨大な調査・報告書の作成に追われている。教職員が報告書づくりに忙殺されるあり方を改めてはどうか。また,すべての子どもに行き届いた教育を保障するために,30人学級の実現や耐震診断を強化し,老朽校舎や体育館の改修を急いでは。
答弁 学校運営や教育活動について,各学校の取り組み状況を把握し,適切な指導を行うため,必要な報告書の提出を求めている。
 また,学校施設の耐震診断は,17年までの3ヵ年で年次的に実施し,施設整備の財源確保に努め計画的な整備をしていく。
◇関連質問

・病休教職員の実態と超過勤務実態は(市民連合)