広島厚生年金健康福祉センターサンピア福山は,1994年(平成6年)に地元住民・企業,関係機関等多くの協力により誘致・建設され,以来,宿泊,企業研修,各種集会,スポーツなどで年間30万人を超える利用者の福利厚生や健康増進,さらには福山市の発展に大きく寄与してきた。 しかしながら,2004年(平成16年)3月,国においては,年金・健康保険福祉施設の抜本的見直しを行うこととし,施設の売却・廃止を進めることで合意がなされた。これを受け,本市議会は2005年(平成17年)9月に,存続を求める意見書を内閣総理大臣を初め関係大臣及び衆・参議院議長に提出したところである。 その後,2005年(平成17年)11月には独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構から本市に対し,当該施設の取得意向の確認が行われたが,財政的負担が大き過ぎるなどの理由により取得を一たん断念した経緯がある。 こうした中,去る6月16日に当該施設の売却に関し,9月29日一般競争入札に付すとの公告がなされ,公表された最低売却価格は12億円で,当初本市が想定していた額を大幅に下回る額が提示されている。 また,先般より,福山市自治会連合会,福山商工会議所,連合広島福山地域協議会から,取得を求める要望書が相次いで市長並びに市議会議長に提出されているところである。 サンピア福山が立地する街区は,歴史的にも文化的にも本市にとってゆかりの深い場所であり,現在では緑町公園を中心とした良好な環境が保たれ,防災機能を備えた憩いの場として,多くの市民に利用されている区域である。したがって,本市の都市将来像を見据えた場合,本市が取得し,緑町公園と一体的に市民の憩える場として整備することが最善の選択と考えるものである。 これらのことを踏まえ,市民の健康福祉の増進や更なる安心・安全の確保のため,財源確保に最大限の留意を払いつつ,サンピア福山を取得し,広く市民などの意見も聞く中で,緑町公園と一体的な公共施設として整備を行うよう要望する。 上記のとおり決議する。 2009年(平成21年)9月2日 福山市議会 |