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令和4年6月定例市議会 市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年6月6日更新

 本日,6月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御参集いただき,誠にありがとうございます。
 今回提出しております2022年度(令和4年度)補正予算案を始め,諸議案の御審議をお願いするに当たり,当面する市政の状況と議案の大要について御説明申し上げます。

 始めに,新型コロナについてです。本市の新規感染者数は,一時はゴールデンウィークの影響が認められたものの,その後は,減少傾向が続いています。そうした中,3年ぶりに,本来に近い形で,ばら祭と福山国際音楽祭が開催されました。来場された方々の喜びの笑顔を見ると,基本的な感染防止対策とワクチン接種を継続しながら,通常の社会経済活動に戻す時期に入ってきたことを改めて感じました。本市では先月30日から60歳以上の方などを対象とした4回目の接種が始まっていますが,引き続き円滑に多くの方に接種していただけるよう,予約なし接種も含め,体制を確保してまいります。

 今年も出水期が近づいてきました。集中的に取り組んできた「抜本的な浸水対策」については,3月末までに,神辺町や御幸町など8か所の排水機場において,ポンプ設備のオーバーホール等が完了しました。瀬戸川・福川流域や手城川流域では,河川改修のほか,雨水貯留施設やポンプ場の整備も着実に進めています。
 先月までに,防災重点ため池1,113か所全てについて,ハザードマップの作成を終え,今月1日にはホームページに掲載しました。今後,公民館等にも備え置き,地域の防災訓練で活用するなど,万が一の場合の迅速で安全な避難につなげていきます。
 引き続き,国や県と連携して自然災害への備えを強化していきます。

 次に,福山城築城400年記念事業についてです。今月中旬頃には,足場の撤去を終え,往時の姿によみがえった天守がその全容を現します。来月末には,二之丸東側石垣の修復工事も完了します。
 8月27日には,「全国唯一」となる天守北側鉄板張りの完成セレモニーを開催します。当日は,福山城にゆかりのある方や未来を担う子どもたちに最後の鉄板を張り付けていただくことにしています。また,3年をかけて進めてきた事業の総仕上げとして,天守・鏡櫓(かがみやぐら)・鐘櫓(かねやぐら)がライトアップされ,福山城全体が幻想的な姿で夜空に映し出されます。
 築城400年記念日の28日には,福山城博物館がリニューアルオープンします。落語家の春風亭昇太さんがナレーション役を務める,「福山城ものがたり」が館内の大型スクリーンに映し出され,来場者を歴史の世界にいざないます。体験コンテンツも充実させ,子どもから大人まで誰もが楽しめる博物館に生まれ変わります。
 今,バットマンが,市内を巡回しながら記念事業を盛り上げてくれています。また,先月には,「福山駅北口スクエア」を暫定開放しました。「市民の新しい憩いの場になる」,「芝生広場と道路を一体的に使ったイベントが楽しみ」といった声を伺っています。福山城やばらを見ながら,ゆっくりと過ごせる新たな空間として,築城記念日に向け,引き続き整備を進めていきます。

 次に,活力ある地域づくりについてです。私はこれまで,市内中心部に活力を取り戻すため,官民連携の下で駅前のにぎわい再生などに取り組んできました。それは,よみがえった活力が周辺部に波及していくことを期待したからです。中心部に活力が戻り始めた今,次のステップとして取り組むべきは,地域の魅力そのものを引き出すことです。
 本市には自然や産業,歴史・文化など,個性豊かな地域が数多くあります。地域を訪れる人は,その個性に触れ,感動の「体験」を通じて様々なことを「学ぶ」。こうした地域が互いにつながり,民間の知恵も活用してその価値を高め,更に多くの人を呼び込む。そして,そこに生活する人々も改めてその素晴らしさに気付き,誇りを感じるようになる。このような「体験」と「学び」を通じた新たな地域づくりに向けて,今月には各地域の資源の評価と活用策の検討に取り掛かります。

 次に,デジタル化の推進についてです。今月3日に,産学官で構成する「デジタル化推進会議」を立ち上げました。この中で,まず,産業のデジタル化では,「何から取り組んでよいのか分からない」という声に応え,事業者個々の状況に応じたセミナーを開催します。意欲のある事業者に対しては,伴走型支援も行っていきます。
 また,地域のデジタル化では,地域活動におけるデジタルツールの活用についてセミナーを開催し,デジタル化をけん引するリーダーを育成していきます。

 次に,(仮称)子ども未来館についてです。来月には,「基本計画検討委員会」を立ち上げ,導入する機能や施設の規模,PFI等の整備・運営方式などを盛り込んだ基本計画の策定に向け,議論をスタートします。
 国は先般,関係閣僚による会議を開き,PFIを「新しい資本主義」における新たな取組の柱と位置づけました。本市では,これに先立つ昨年,中四国初となるPark―PFIを導入し,中央公園が新たなにぎわいの場に生まれ変わりました。更に,内閣府等と支援協定を締結し,PFIなど様々な手法を研究する「福山市公民連携事業推進プラットフォーム」を4月に立ち上げました。今後も,こうした場を通じて,交流館など公共施設の整備・運営について,PFIなど民間活力の導入を検討してまいります。
 次に,鞆のまちづくりについてです。来月30日に,町並み保存拠点施設「鞆てらす」がオープンします。常夜燈やお手火神事といった歴史・文化,伝統行事など,日本遺産にも認定されている鞆の魅力を発信するとともに,空き家の再生活用や伝建地区の町並み保存活動の拠点にしていきます。
 山側トンネルを含むバイパスの工事も先月から始まりました。東西の交通・交流拠点の整備も進める中で,県と連携して鞆町の活性化につなげていきます。
 次に,福山北産業団地第2期事業についてです。分譲予定の全17区画のうち,現在6区画を残すのみとなりました。そのうちの4区画についても分譲に向けた具体的な手続を進めており,早期の完売が期待できる状況になっています。事業区域の新たな名称案として「北匠(ほくしょう)町」を考えています。本市が誇る高い技術力が結集し,産業をけん引していくエリアとなることを期待しています。
 次に,4月に放火火災が発生した空き家への対応についてです。住民の不安を早期に払拭するため,有識者等で構成する「福山市空家等対策協議会」を今月20日に招集し,強力な指導を行使できる「特定空家」の認定に向けた検討を開始します。現行法制下で取り得る最善策をスピード感をもって講じてまいります。

 最後に,今回の補正予算案についてです。まず,新型コロナ対策としては,60歳以上の方や18歳以上の基礎疾患がある方などを対象に,ワクチンの4回目接種を実施します。ウクライナ避難民の支援としては,住居や生活に必要な物品等の提供のほか,子育てや就労,生活等の相談体制を強化し,安心して生活できる環境を整備します。
 このほか,債務負担行為として,福山高等学校寄宿舎整備を計上しています。
 以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計で15億5,060万5千円の追加となりました。
 また,現下の原油価格や諸物価の高騰は,市民生活や経済活動に大きな影響を及ぼしています。このため,国の緊急対策も踏まえ,現在,生活者や事業者への支援策について検討しております。
 まとまり次第,追加提案させていただきたいと考えています。

 予算以外の議案としては,条例案として「福山市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について」など6件,その他の議案として「川南土地区画整理事業調整池築造工事請負契約締結について」など10件を提出いたしております。
 何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。


 本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。