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平成15年12月定例市議会市長説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2006年3月6日更新
2003年(平成15年)12月3日

 本日は,12月定例市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御多用の中を御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 初めに,このたびの衆議院解散に伴い「宮澤喜一氏」が半世紀にわたる議員活動を終えられました。同氏のこれまでの輝かしい御功績をたたえ,本市の名誉市民として推戴いたしたいと考えておりますので,本日の市議会での御同意をいただきますようお願いを申し上げます。
 さて,今回提出いたしております平成15年度補正予算案を始め,関係諸議案の御審議をお願いするに当たり,市政の当面する状況と議案の大要について御説明申し上げます。
 まず,平和行政についてであります。本市は,平和非核都市福山宣言の趣旨に基づき,核武装の廃絶を訴え,世界平和の実現に向け啓発活動に鋭意取り組んでいるところであります。しかし,先般,米国は来年から小型核兵器の研究に着手することを決定するなど,世界平和の実現を求める人々の願いに反する状況が起きています。また,イラク情勢は,2人の日本人外交官が殺害されるという痛ましい事件が発生するなど,一段と悪化してきております。さらに,政府はいわゆるイラク支援法に基づき自衛隊をイラクへ派遣することとしており,誠に憂慮いたしております。このような状況の中,国においても戦争のない平和な社会の実現に向けた国際貢献を積極的に展開されるよう願っております。
 次に,我が国の経済情勢についてであります。去る11月の政府の発表によれば,「景気は,持ち直している」と,2か月ぶりに景気の基調判断を上方修正しており,米国経済等の回復に伴って国内景気の持ち直しが期待されます。しかし,今後の株価や為替レートの動向など依然として懸念材料を抱えております。政府は,いわゆる「骨太の方針第3弾」の早期具体化により,構造改革の一層の強化を図ることとしており,今後とも地方税財政の三位一体改革を始め,国の経済政策や補正予算の動向を見極めながら必要な対応を図って参る考えであります。
 次に,第27次地方制度調査会が先月13日に最終答申を行いました。答申では,合併特例法期限切れ後の新法において,都道府県が市町村の合併に関する構想を策定すべきとされております。構想の中には生活圏域を踏まえた合併や,政令指定都市を目指す合併も定められるべきとされております。本市といたしましては,来年の通常国会に提出される予定の新法を見極める中で,必要な対応を行って参りたいと考えております。
 次に,駅周辺地区整備について申し上げます。まず,東桜町地区市街地再開発事業につきましては,今月中に再開発の業務代行者を決定し,今年度中の事業認可申請を目指して取り組むこととされております。また,伏見町地区につきましては,床買取会社の来年度設立を目指して取り組むと伺っておりますので,それぞれの進捗と段階に応じた支援を行って参ります。福山駅西町線につきましては,用地取得や設計についてJRと協議を行っており,来年度の着工に向け,引き続き取り組んで参ります。駅南自転車駐車場につきましても,今月中に都市計画決定の予定であり,今後とも中心市街地活性化事業の推進など,複合的な取組を進める中で,にぎわいと活気のある都心部を形成して参ります。
 なお,中央公園地区整備事業につきましては,PFI事業で実施する方向で検討して参りましたが,20年という長期契約であることから,IT化など想定される変化に対応するリスクも大きく,市が建設し管理運営する従来方式においても,管理運営業務のうち民間にゆだねることができるものはゆだねるとともに,自らも効率的な運営に努めることによりコストの縮減も期待できることなどから,従来方式での整備を検討して参りたいと考えております。
 次に,市民病院の増改築についてであります。工事はほぼ順調に進み,今月23日には新館の一般公開を行うこととしております。年末に新館への移転を完了し,年明けからは新館を使用しながら本館の改修を行う予定としておりますが,市民の皆様への医療サービスに支障を生じないよう努めて参ります。引き続き,平成17年4月の救命救急センターを含む新病院の全面供用開始と市民病院の更なる充実に向け,鋭意取り組んで参ります。
 次に,(仮称)福山市RDF化施設についてであります。建設工事は順調に進み,今月22日から実際にRDFを製造する試運転を予定いたしております。これまで,他の施設の事故も参考にして安全対策を行っておりますが,試運転に当たっては,改めて「安全第一」を徹底する中で,実施して参ります。また,福山リサイクル発電所の第1回目の試運転結果につきましては,改善すべき課題もありましたが,大きなトラブルはなくほぼ予定どおりの成果が得られております。今後も継続して試運転を実施し,来年4月の本稼動につなげて参りたいと考えておりますが,先の火災事故を教訓に,再び事故が起こらないよう県や事業会社等と連携し,安全対策の徹底を図って参ります。
 次に,中高一貫教育校についてであります。教育委員会においては,先月,学校案内パンフレット及び福山中学校入学者選抜要項を作成するとともに,入試説明会を開催したところであります。来年1月に入学者の選抜を行うことといたしており,中高6年間を見通した指導計画の下に,特色ある教育を展開し,学校教育目標である「創造的な知性と豊かな心の調和的な発達を図り,国際社会に貢献できる人間を育成する」取組を進めて参らなければなりません。
 次に,本市の新年度の財政見通しについてであります。歳入では,景気動向や地価の動向などから個人市民税や固定資産税の減少が見込まれます。また,地方交付税制度の見直しによる減少など,誠に厳しい状況にあります。一方,歳出では義務的経費が高水準で推移する中で,多様化する行政課題への対応など財政需要の増加が見込まれます。このような状況の下,新年度の予算編成は誠に困難な予算編成となるため,全庁一体となり英知を結集するとともに行財政改革の一層の推進を図り,限られた財源の重点的・効率的な配分と時代に則した施策の選択に努めて参る考えであります。
 次に,今回の補正予算について御説明いたします。このたびは,一般会計ほか5会計の補正をお願いいたしております。
 まず,一般会計では,公共事業の追加に伴うもの,寄附金への対応や制度上補正を必要とするものなどについて措置しております。
 公共事業につきましては,国庫補助事業では,治水対策として長池の改修を行うほか,県補助事業の追加に伴い,加茂町の七社池ほか4か所の耕地施設の改良を実施することとしております。このほか,道水路や小中学校の維持補修についても措置しております。寄附金への対応では,老人大学の教室等の整備や老人福祉施設の設備整備など,御寄附の趣旨に沿って措置いたしております。制度上補正を必要とするものといたしましては,生活保護扶助費や障害者支援費など,それぞれ対象者数の増加等に対し措置するとともに,蔵王町第13区など5か所の地域集会所の新築等に対する補助などについて計上しております。また,財政調整基金につきましては,前年度決算剰余金の2分の1程度を積み立てることとしております。このほか,自治総合センターのコミュニティ助成事業として,福相学区ほか4学区が対象となったことに伴い,所要の措置をいたしております。また,不法投棄の未然防止を図るため,市内11か所へ監視カメラ等を設置することとしております。債務負担行為では,来年4月稼動予定のごみ固形燃料化施設の運転管理について,事前準備等のため今年度中に委託する必要があることから,所要の措置をしております。
 国民健康保険会計では,前年度の国庫負担金の確定に伴う返還金や老人保健拠出金の確定などに伴う所要の措置を講じております。介護保険会計では,前年度の国・県負担金等の確定に伴う返還金のほか,介護給付費準備基金への積立てや電算システム改造などについて措置しております。老人保健会計では,前年度の国・県負担金などの確定に伴い返還金や財源の整理を行っております。食肉センター会計では,処理頭数が例年に比べ増加しているため,それに伴う光熱水費について措置をしております。
 病院事業会計につきましては,救急車搬入患者や手術の増加等による材料費の増加への対応などのほか,篤志家からの寄附に伴い,その趣旨に沿って医療向上に役立てるため,所要の措置をいたしております。債務負担行為では,病院給食業務について,来年度から業者委託したいと考えており,この事前準備等のため今年度中に業者決定する必要があることなどから,所要の措置をしております。
 予算以外の議案では,条例案として,福山市農業委員会の選挙による委員の定数,選挙区の設定及び選挙区において選挙すべき委員の定数に関する条例等の一部改正など7件,その他の議案といたしましては,損害賠償の額を定めることについてなど7件を提出いたしております。
 以上が,今回提出いたしております議案の概要であります。何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。