ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

利用の流れについて

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年12月21日更新

1.こども発達支援センターの利用対象者

2.利用の流れ

3.こども発達支援センター利用後の流れ

4.就学後を含めた支援体制の構築

こども発達支援センター利用対象者

備後圏域6市2町にお住いの

〇就学前の児童

言葉の理解や発語の遅れがある、よく動きまわる、遊びが長く続かない、指示が伝わりにくい、気持ちの切り替えが難しい、よく友達とトラブルになる、新しい場面に慣れにくい…     などの発達面での心配がある。

〇就学前にこども発達支援センターへ受診歴がある小学6年生までの児童

利用の流れ

診療の流れ

初回相談

 子どもの発達に関する心配事や日常生活で困っている事について、保健師などが相談を受けます。

 保護者と母子健康手帳を見ながら「就学状況」「家族状況」「周産期の様子」「乳幼児健康診査の結果」「既往歴」「発達歴」「日常生活の様子」「具体的な相談内容」などを確認します。

 また、保育士が子どもとの遊びを通して発達や行動の様子を観察します。子どもの特性に合わせて楽しく過ごす中で、強みや弱みを確認します。どんな声掛けをすると緊張が和らぐのか、どんな関わり方をすると興味を向けてくれるのかなど、今後子どもとの関わり方についての手がかりを見つける場でもあります。

相談の様子

診察・発達検査

 子どもの発達について、医師が診察し、医学的な指導や助言、必要時には薬剤の処方を行います。

 まず保護者と子どもが一緒に診察室に入り、医師から直接、子どもに名前や年齢、通っている園などについて質問をします。子どもが答える内容だけではなく、椅子に座ってからの様子や、体の動きなどを細かく診察します。

 その後子どもは別室へ移動して発達検査を行います。

 発達検査では、公認心理師が子どもの様子を見ながら、その子のペースに合わせて検査を行います。事前に好きなものや興味のあるものを把握して、会話から引き出すよう工夫しています。また、検査に応じる様子から、興味の持ち方、課題の意図の理解、注意・集中の持続、多動の程度、体や手先の使い方、人との関わり方、感情表出などについても把握し、発達特性や子どもの困り感に応じた支援を考えていくことに活かします。

 子どもが検査を受けている間、医師は保護者から「気になっていることや困っていること」や「園での様子」を中心に、相談で把握した内容を確認しながら、さらに具体的に聞き取りをします。

 「どれくらいの頻度で」、「どんな対応をしているか」などを教えてもらい、子どもの様子や発達課題を保護者と一緒に整理していきます。

診察の様子の写真検査の様子の写真

結果説明

 結果説明では、診察や発達検査での様子や、園からの情報を整理し、発達の特性や診断名、今後の方向性について説明しています。子どもへの関わり方と今後の支援の方向性の共有のため、園の先生や担当保健師が結果説明に同席することができます。

 また、紹介元の保育所、幼稚園、こども園などへ子どもの特性に応じた配慮がお願いできるよう保護者の同意に基づき「支援連携票」を送付しています。保護者がこれらを希望した場合は、その後一定期間当センターに通い、作業療法及び言語療法を受けることができます。

 結果説明後、必要な方には保護者からの依頼に応じて、療育手帳や特別児童扶養手当の取得に必要な診断書や放課後等デイサービスなどの福祉サービスの利用に必要となる診断書の発行を行っています。

作業療法

 作業療法は、コミュニケーションの未熟さ、姿勢や身体機能の課題、多動・衝動性、強い不安・緊張等がある子どもを対象に実施しています。すべり台やトランポリン等の遊具を使いながら、子どもに応じて楽しく取り組める遊び(作業)を考えていきます。人とのやりとりなどの豊かな体験を通じて、状況が分かる、自分自身の体が分かる、自分でできる実感が持てる、人や環境に関わっていけるなど、子ども自身が発達する力を引きだすお手伝いをします。

 家庭や集団でも健やかに過ごせるよう、関わる人々と子どもとの行動の背景を共有し、子どもが安心でき自信が持てる環境や関わり方の提案などを行っています。

作業療法の写真

言語療法

 言語療法は、発音の不明瞭さや言語発達の遅れがある子どもを対象に実施しています。言語聴覚士が、発音の検査や言葉の検査を実施し、不明瞭な発音の特徴や言語発達について評価します。

 発音が不明瞭になっている子どもについては、その原因を把握し、正しい音が出せるよう練習を行います。また、家庭での練習もお願いすることで、より練習の効果を高めています。

 言語発達の遅れがある子どもには、言葉を増やしたりコミュニケーションの方法学ぶために、絵カードや卓上ゲームなどを使用しています。また、保護者へ声かけのポイントなどを伝えることで、子どもの言語発達が促される環境を整えていきます。

言語療法の写真

カウンセリング

 結果説明の後で、子どもの発達についてもう少し話を聞いてみたい場合や、今後の見通しについて整理をしたい保護者に対し、医師・公認心理師によるカウンセリングを行っています。

 保護者の不安を解消し、子どもについての理解を深めることを目的としています。

こども発達支援センター利用後の流れ

(1)支援連携票の送付

 こども発達支援センター利用後は、子どもへの支援が途切れないよう「支援連携票」を、保護者の同意を得て所属先へ送付します。支援連携票には、子どもの様子や検査結果、子どもの発達特性、診断名などを記載しています。

支援連携票の送付の流れ図

(2)地域支援について

 こども発達支援センター利用後、状況に応じて保護者と所属先の同意のもとセンター職員(作業療法士、保育士等)が子どもの所属している保育所等に出向き、実際の集団での様子を見ながら、保育士等と共に関わり方について考えていきます。

【取り組みの内容】

・子どもの特性や、集団での様子を担当職員と共有する。

・集団生活の中で配慮事項や保育の工夫について共に考える。

・職員に対して発達障がいを伴う子どもの支援について一般的な技術や知識を広める。

〈子どもに対する関わり方への支援〉

子どもに対する関わり方への支援

〈保育士等に対する支援〉

保育士等に対する支援

保育士のイラスト

 

就学後を含めた支援体制の構築

 2022年(令和4年)4月以降、こども発達支援センターに受診歴がある小学性の子どもについては、就学後も継続して相談・診察ができるようになりました。

今後は、教育委員会等と連携を図りながら、一人ひとりの特性に応じた支援に取り組んでまいります。

教育委員会との連携児童のイラスト