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開館30周年記念 岸田劉生展 -実在の神秘、その謎を追う-

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年8月29日更新

「開館30周年記念 岸田劉生展 -実在の神秘、その謎を追う-」

 

  岸田劉生展 岸田劉生展


  岸田劉生(1891-1929)は、日本近代美術史上、最も個性的な画家のひとりです。38年という短い生涯の中で、日本の近代美術にとって根本的な課題であった、西洋の新しい表現と日本の伝統美術との相克に果敢に立ち向かいました。

  劉生は、1891(明治24)年、明治の傑物である岸田吟香の子として文明開化が進む銀座に生まれます。17歳で画家になることを決意し、白馬会葵橋洋画研究所へ入門、その2年後には文展に入選するなど、早くからその才能の片鱗を見せました。はじめ外光派風の作品を制作していた劉生ですが、1911(明治44)年、海外の最新の芸術を紹介していた雑誌『白樺』と出会い、その作風は一変します。ゴッホやセザンヌなどの西洋近代絵画の影響を強く受けた作品を制作しました。しかしながら、数年後には「近代的な道」から離れ、デュラーやファン・エイクの影響を通り抜け、対象の実在感を細密に描写し、「内なる美」を描き出そうとする独自の写実表現を追求します。さらに、1919(大正8)年の奈良と京都への旅行をきっかけとして東洋美術に開眼し、中国の宋元画や近世初期風俗画などを収集しながら、自身の作品にも「写実以上」の「深い美」や「卑近美」という独特な表現を、日本画や油彩画で求めるようになりました。

  本展では、ポスト印象派の影響を受けた《B. L.の肖像(バーナード・リーチ像)》、「実在の神秘」を表現した《壺の上に林檎が載って在る》、東洋美術のミステリアスな表現を追求した《二人麗子図(童女飾髪図)》など、各時代の代表作94点を6章に分け、この大正期の異才の全貌を探ります。

開館30周年記念 岸田劉生展チラシ [PDFファイル]

開館30周年記念 岸田劉生展出品リスト [PDFファイル/218KB]


展覧会名:開館30周年記念 岸田劉生展 -実在の神秘、その謎を追う-

主  催:(公財)ふくやま芸術文化振興財団 ふくやま美術館、福山市、中国新聞備後本社、山陽新聞社

会  期:2018年9月15日(土曜日)~11月4日(日曜日)
※会期中一部展示替えを行います。

休館日:月曜日 
※9月17日(月・祝)、24(月・休)、10月8日(月・祝)は開館、9月18日(火曜日)、25(火曜日)、10月9日(火曜日)は休館

開館時間:9時30分~17時00分 ※10月5日(金曜日)、6(土曜日)、26(金曜日)、27(土曜日)は19時00分まで開館

観覧 料:一般1,000円(800円)  高校生以下無料

*( )内は前売りまたは有料20名以上の団体料金

※前売り券は、ふくやま美術館ミュージアムショップ、JR福山駅観光案内所、ローソンチケット[Lコード:61627]などで2018年8月16日(木曜日)から9月14日(金曜日)まで販売。

※ちゅーピーくらぶ会員からとさん太クラブ会員は会員証をご提示いただくと800円になります。


前売り券販売所

ローソンチケット[Lコード:61627]、天満屋カードサービス(株)福山営業所(天満屋福山店内)、ガレリア・レイノ 福山店、福山リビング新聞社、啓文社、フジグラン神辺、さんすて福山、神辺文化会館、福山ニューキャッスルホテル、JR福山駅観光案内所、尾道市立美術館、華鴒大塚美術館、笠岡市立竹喬美術館

前売り券の販売は2018年8月16日(木曜日)~9月14日(金曜日)まで

岸田劉生展前売り券販売所リスト [PDFファイル]

次の方は無料です。証明となるものを各受付にご提示ください。(注:証明書コピー不可)

・高校生以下の方

・社会福祉施設に入所されている方

・福山市・府中市・神石高原町に住所を有する65歳以上の方

・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等を所持する方及びその介護者1名

・キャンパスメンバーズ会員校の学生及び教職員

・福山市立大学、福山大学、福山平成大学、専門学校福山歯科衛生士学校、福山福祉専門学校、福山YMCA国際ビジネス専門学校、穴吹(情報デザイン・医療福祉・動物・ビューティ)専門学校、福山市医師会看護専門学校

次の会員の方は割引料金で観覧できます。会員証を受付に提示してください。(注:会員証コピー不可)

井原市立田中美術館友の会、奥田元宋・小由女美術館友の会、尾道市立美術館友の会、しぶや美術館友の会、華鴒大塚美術館友の会、メープルクラブ・メープルサロン会員(ひろしま美術館)、筆の里工房Pal会員、ちゅーピークラブ(中国新聞社が主催時の特別展のみ)、さん太クラブ(山陽新聞社が主催時の特別展のみ)


《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館分館

《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館分館

《橋》1909年 ふくやま美術館

《橋》1909年 ふくやま美術館

《虎の門風景》1912年 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館

《虎の門風景》1912年 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館

《高須光治君之肖像》1915年 豊橋市美術博物館

《高須光治君之肖像》1915年 豊橋市美術博物館

《B.L.の肖像(バーナード・リーチ像)》1913年 東京国立近代美術館

《B.L.の肖像(バーナード・リーチ像)》1913年 東京国立近代美術館

《村娘之図》1919年 下関市立美術館 ※後期展示のみ(10月16日から)

《村娘之図》1919年 下関市立美術館 ※後期展示のみ(10月16日から)

《麗子肖像(麗子五歳之像)》1918年 東京国立近代美術館

《麗子肖像(麗子五歳之像)》1918年 東京国立近代美術館

《麗子十六歳之像》1929年 ふくやま美術館

《麗子十六歳之像》1929年 ふくやま美術館

《壺の上に林檎が載って在る》1916年 東京国立近代美術館

《壺の上に林檎が載って在る》1916年 東京国立近代美術館

《静物(湯呑と茶碗と林檎三つ)》1917年 大阪新美術館建設準備室

《静物(湯呑と茶碗と林檎三つ)》1917年 大阪新美術館建設準備室

《冬瓜葡萄図》1927年 岡山県立美術館

《冬瓜葡萄図》1927年 岡山県立美術館

赤土と草(赤土と草の道)》1915年 浜松市美術館

《赤土と草(赤土と草の道)》1915年 浜松市美術館

《初夏の小路》1917年 下関市立美術館

《初夏の小路》1917年 下関市立美術館

《冬瓜茄子之図》1926年 三重県立美術館

《冬瓜茄子之図》1926年 三重県立美術館


関連イベント

(1)「開館30周年記念 岸田劉生展 -実在の神秘、その謎を追う-」記念講演会

日  時:2018年9月16日(日曜日)14時00分~15時30分(開場13時00分)

講  師:ミカエル・リュケン氏(Michael Lucken)
      (フランス国立東洋言語文化大学(INALCO)教授、同大学日本研究センター所長)

演  題:「視覚文化史における『麗子像』の位置づけ」

会  場:ふくやま美術館 1階ホール

定  員:150名 当日先着順 聴講無料                        

講師紹介

 1969年ジュネーヴ生まれ、パリで教育を受ける。フランス語と英語のバイリンガルであり、日本語も堪能。1990年、パリ美術史学院卒業、1999年、フランス国立東洋言語文化研究院大学院博士課程修了、博士号取得。日本においては、2002年に第19回渋沢・グローデル章を受章した『20世紀の日本美術 同化から越境への軌跡』(南明日香訳、三好企画、2007年初版、2016年再版)が翻訳されている。原書では、劉生の最も独特な麗子像のひとつ《野童女》(1922年、神奈川県立近代美術館寄託)を表紙として掲載し、本書のなかでも、日本人にとって最も重要な画家のひとりとして岸田劉生を論じている。

 日本語未訳の近著として、Japon: L’archipel du sens (『日本、感覚の列島』パリ、ペラン社、2016年)、Creativity and Imitation in Japanese Modern Art. From Kishida Ryusei to Miyazaki Hayao (『日本近代美術における創造性と模倣―岸田劉生から宮崎駿まで』コロンビア大学出版、2016年)など多数。

 現在、フランス国立東洋言語文化大学(INALCO)日本学部教授、同大学日本研究センター所長。


(2)開館30周年記念 日本近代美術講座

時間:14時00分~15時30分

定員:50名(当日先着順)※聴講無料

会場:ふくやま美術館2階 講義室

 ●第1回「日本近代美術と福山」

日 時:9月22日(土曜日)

講 師:大前勝信(当館学芸課次長)

●第2回「日本近代美術における西洋美術受容―岸田劉生を中心に―」

日 時:10月13日(土曜日)

講 師:鈴木一生(本展担当者、当館学芸員)

 ●第3回「岸田劉生が求めた麗子像の理想」

日 時:10月20日(土曜日)

講 師:谷藤史彦(本展企画者、当館相談員)


(3)ワークショップ 短期実技講座A

「じぶん流静物画を描いて壁に飾りましょう」

鉛筆、アクリル絵具、水彩絵具、パステルなどの画材を使って、自らの個性や感性をとおして、様々な表現で描くことで、劉生の多彩な静物画表現を探求していきます。

日 時:10月6日(土曜日) 10時00分~17時00分

会 場:ふくやま美術館2階 デッサン室

講 師:高地秀明(広島大学名誉教授、画家)

受講料:2,500円

対 象:高校生以上(制作経験は問わない)

定 員:22名 ※応募者多数の場合は抽選

応募方法:ハガキまたは市HP電子申請コーナー(9月1日より受付開始)に「講座名」「郵便番号」「住所」「名前」「電話番号」を明記のうえ下記宛先まで。

宛  先:〒720-0067 福山市西町4番3号 

ふくやま美術館「短期実技講座A」係

応募締切:9月23日(日曜日)必着


(4)ギャラリートーク

日 時:9月29日(土曜日)、10月7日(日曜日)各日14時00分~15時00分

会 場:ふくやま美術館1階企画展示室 

講 師:当館担当学芸員 ※特別展観覧券が必要


(5)イヴニング・ギャラリートーク

日 時:10月5日(金曜日)、10月27日(土曜日)各日17時30分~18時30分

会 場:ふくやま美術館1階 企画展示室 

講 師:当館担当学芸員 ※特別展観覧券が必要


(6)タイアップ映画上映(協力:フューレック)

『細雪』(1983年)

劉生と同時代を生きた谷崎潤一郎の同名小説を市川崑が映画化した名作。

吉永小百合、岸恵子などが出演した話題作をもう一度。

日 時:10月6日(土曜日)、7日(日曜日)各日10時00分~

会 場:福山駅前シネマモード(問い合わせ先:084-923-6800)

会期中にこの映画の半券をお持ちいただくと割引料金(1,000円→800円)で入場できます。

岸田劉生展の半券で、映画を割引料金(1,000円)で鑑賞できます。


(7)もう一つの劉生展

もう1点の《麗子十六歳之像》が岡山・高梁市で見られるチャンス!

「画家 岸田劉生の軌跡―油彩画、装丁画、水彩画などを中心に」展

会 期:2018年10月6日(土曜日)~2019年1月14日(月曜日))

会 場:高梁市成羽美術館

     岡山県高梁市成羽町下原1068-3

           Tel:0866-42-4455  

お得な相互割引があります。会期中に上記の展覧会の半券をお持ちいただくと割引料金(1,000円→800円)で入場できます。本展の半券で、上記の展覧会が割引料金で入場できます。

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