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手話の広がる地域社会の実現に向けて
市では手話講習会や手話出前講座、手話・筆談対応マークの啓発、企画展の実施などを通じて手話の普及に取り組んでいます。
手話講習会
今福内科クリニックの受付に設置されている手話・筆談対応マーク
企画展のパネルディスカッション
一つの手話がこころをつなぐ
2017年12月に「福山市こころをつなぐ手話言語条例」を制定し、今年で3年目を迎えました。この条例には「手話を必要とする人が手話を使って安心して暮らすことができる地域社会になりますように」という想おもいが込められています。
本市では手話の広がる地域社会の実現に向け、手話出前講座「手話ってなぁ~に?」を実施しています。小学校の授業で手話出前講座を受講したまこと君とお母さんの会話を少しのぞいてみましょう。
まこと君
今日ね、学校で「手話ってなぁ~に?」っていう授業を受けたよ。
お母さん
手話に関する出前講座よね。聞いたことがあるわ。どんな内容だったの?
まこと君
耳が聞こえない人のコミュニケーションの方法はいろいろあるんだって。その中で手話を使って話をしている人をろう者というんだ。そのろう者がこれまで大切にしてきた手話は、今では言語として世界中で認められているけれど、昔は認められていなかった悲しい時代があったらしいんだ。
僕、講師の人の話を聞いて、これからは手話を大切にしていきたいなと思ったよ。
お母さん
手話は大切な言語なのね。でも手話で会話をするのは難しそうだわ。
まこと君
僕ね、今日教えてもらった手話を早速使ったよ。講師の人が帰るときに手話で「ありがとう」って伝えたら、笑顔で手を振ってくれたんだ。なんだか心が通じて温かい気持ちになれたよ。
お母さん
そうなのね。一つの手話で心はつながるのね。
お父さんが帰ってきたら今日勉強した手話を一緒に教えてもらおうかな。
福山手話講師団の「手話ってなぁ~に?」で伝えたい想い
手話出前講座で講師を担う福山手話講師団は、手話の普及と手話通訳者の養成を行っている団体です。聴覚に障がいのあるろう講師や耳の聞こえる講師が手話について教えてくれます。
今回は同講師団の伝えたい想いを聞いてみましょう。
ろう講師 槌田有希さん
2017年12月に条例が制定され、私たちにとって歴史的に喜ばしい日になりました。聴覚障がいや手話への理解は進んでいますが、私はまだまだだと感じています。
手話はろう者にとって生きるための大切な言語です。手話だけ覚えていれば通じると思っている人もいますが、手話だけでは伝わらないろう者もいます。
出前講座の受講者からは「伝え方にはいろいろな方法があることを知った」「聴覚障がい者が困っていることなどを少し理解できた」という感想をもらいます。学んだ手話を少しでも使ってもらえると、私たちも地域の中で、聞こえる皆さんと共生することができると思います。
聞こえる講師 杉之原尚美さん
条例制定後、手話を知ってもらう機会が少しずつ増えてきました。手話は聞こえない人たちの歴史とともに育まれてきた大切な言語です。手の動きだけではなく、表情や口、目を見て交わす言語です。手話の学習を通して意思を伝え合い、心を交わす大切さを知ってもらいたいです。また聞こえないという障がいを理解し合える仲間が地域に増え、誰もが参加しやすい社会になってほしいと思います。
川口小学校での出前講座
手話出前講座を活用してください
市では聞こえないことによる生活のしづらさや手話、障がいについて知ることで、誰もが人格と個性を尊重し合い、心豊かに共生する地域社会の実現をめざしています。
手話出前講座「手話ってなぁ~に?」では聴覚障がいについての講義や簡単な手話の実技を通し、手話について学ぶことができるので活用してください。
出前講座はこちらから ➡http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/shogaifukushi/115514.html
手話通訳/要約筆記の有無:
電話:928-1062
Fax :928-1730