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広報ふくやま2024年12月号

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広報ID:348988印刷用ページを表示する 掲載日:2024年12月1日更新
歴史散歩

巨石信仰が残る 御領のお月さん

​ 今年の冬至は12月21日です。

 年内最後の二十四節気で、1年のうちで昼が最も短く、夜が最も長くなる日です。農業では重要な区切りで、本市北部地域や新涯町、引野町には月を祭った「お月さん」と呼ばれる石碑があります。

 神辺町の北東、御領の山にもお月さんが祭られています。御領の山は花こう岩が露出しており、八丈岩などランドマークになる自然石が多く見られ、巨石を使った古墳も多く築かれています。南の神辺平野には縄文・弥生時代の住居址があります。千年以上前から人々は御領の山を見上げ、山や巨石を敬ってきたのでしょう。

 御領のお月さんもひときわ大きな自然石です。中央には深い縦の亀裂が入っており、右側には三日月の意匠と月天菩薩の文字が、左側には弘法大師像が刻まれています。今お月さんへ向かうのは急な山道が続くため困難ですが、かつては近くの奈良原地区や高屋町西山の住民に信仰され、かぼちゃ汁やそばの接待が行われるなど親しまれていました。

 満ち欠けを繰り返す月は再生の象徴でもあり、太陽は冬至を境に生まれ変わるといわれています。太陽が最も南寄りの空から登るこの日、もし晴れていれば、お月さんの中央の割れ目から太陽が昇る様子を見ることができます。新しい太陽が生まれる瞬間です。

冬の本格的な寒さはこれからですが、陽は長くなっていきます。わずかな春の兆しに、農家は次のシーズンの準備を始めます。

御領のお月さん

冬至の日の朝

手話通訳/要約筆記の有無:

 

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