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広報ふくやま2026年10月号

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広報ID:409891印刷用ページを表示する 掲載日:2026年10月1日更新
歴史散歩

土を焼いて物を作る 坪生滑池窯跡

 人類は現在に至るまで、物を作り暮らしを豊かにしてきました。中でも主に粘土を成形し乾燥させてから焼き上げる土器などの焼き物は、縄文時代以降、各時代で作られます。

 焼き物のうち土器は、食料の保存・煮炊きなどの日々の暮らしから祭りなどの儀式まで常に身近にあるもので、当時の人々の暮らしにおける工夫が分かる資料の一つです。土師器(はじき)のような、比較的低温の野焼きで焼き上げたものは、赤い色味で温度変化に強く、煮炊きに適しています。一方で高温の穴窯で焼く須恵器は、青白い色味で水を通しにくく、貯蔵に向いています。溶けてガラス化した灰が付着した跡である自然釉が見られることもあり、その部分は硬く丈夫になります。

 市内でも須恵器が製作されていた跡が発見されています。坪生町にある滑池窯跡では、池周辺の水際に沿って土器片等が散布していたことから、1994年に調査が行われ、窯2基が検出されました。出土した須恵器片などから、奈良時代から平安時代にかけて運用された窯跡であることが判明しています。

 この窯跡で見つかった土器片を見ると、円や細かな横線が重なった形が見られます。これは粘土から空気を抜き、より薄く大きな土器を作るために叩きしめた跡です。身近な場所で使う物のために、長年改良した努力が痕跡となって土器に表れています。土器片一つからでも、便利な暮らしを追い求めた当時の人々の試行錯誤を知ることができます。

 

出土した土器片
  (上:叩き目(横)、左:自然釉が付くもの、右:叩き目(円))

手話通訳/要約筆記の有無:

 

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084-928-1278